夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

源内焼 その88 三彩クルス草文様燭台

2016-12-10 00:01:00 | 陶磁器
以前にも述べたように平賀源内が製作したという「源内焼」は存在していません。平賀源内は指導を行なったことは明白ですが、自分では作ってはいません。「志度舜民」や「舜民」という印章が押印された作品は、基本的に脇田舜民の作であり、まったくの別人です。しかも銘を入れた作品は平賀源内が亡くなった後の作品です。「鳩渓」という銘の入った作品は、明治に再興を目指した作品であり、これは技量共々下手物であり、厳密には源内焼とは一線を画すべき作品です。むろん、平賀源内の作品ではありません。

銘の入った作品が重宝がられるのは基本的に大きな間違いなようです。

本日は意味深な燭台の2作品目の紹介です。胴部分に施された十字架の文様と葵のような文様・・、さて何を意図するのでしょう。

源内焼 その88 三彩クルス草文様燭台
高さ142*底部分径128















以前に紹介した下記の作品は同型のものですが、台座の文様に違いがあります。

源内焼 その19 三彩クルス草文様燭台
高さ128*底部分径122



燭台としては源内焼ではさらには下記の作品を本ブログでは紹介しています。

源内焼 その81 三彩蝶花文燭台一対
合箱
巾100*奥行き100*高さ101



源内焼は皿や鉢だけではなく種々に優品があります。



ただ、源内焼以外の下手な作品と混同している資料が多く、本来の源内焼は非常に優れた焼き物です。

これだけガラクタを揃えて、ようやく展示するスペースを作った甲斐ができたというもの。飾るスペースのない蒐集は蒐集の意味がないというのが持論です。種々飾ってようやく見えてくるものがあり、取捨選択をした上での新たな蒐集が始まるように思っています。

以上で本ブログの定期な投稿は完結かな・・・。


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