夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

奴凧 その2 倉田松涛筆 その27

2018-11-23 00:01:00 | 掛け軸
本ブログで「もっと評価されるべき画家」として取り上げているのが蓑虫山人、洋画家の伊勢正義、そして最近よく投稿している「倉田松濤」です。倉田松濤の作品は意外なところで見かけることがあります。北海道の鰊御殿や福島美術館にも展示されていたりします。

また下記の作品はなんでも鑑定団に出品された作品です。



評価金額は20万円でしたが、倉田松濤独特の作品ではなく四条派の伝統的な作品です。やはり倉田松濤はその独特の雰囲気を持った作品がいいですね。とはいえ現在では2万円程度でそのような出来の良い作品が入手できます。ただ繰り返すようですが贋作もインターネットオークションに出品されていることがあります。独特の雰囲気、勢いのある筆法でない作品は避けた方がいいでしょう。

本日は「奴凧 その1」の続編と言える作品の紹介です。

奴凧 その2 倉田松涛筆 その27
紙本水墨淡彩軸装 軸先木製 合箱入
全体サイズ:横444*縦2153 画サイズ:横345*縦1373

  

倉田松濤の作品は観ていて愉しくなる作品が多いですね。



「我が道を行く」という洒脱さに溢れています。



倉田松濤の境地がそのまま作品になされているといってもいいのでしょう。



正月の奴凧揚げで井戸の綱に絡まったのを木に登りとろうとしている人・・、下では犬が吠えている・・。



まっすぐに伸びている縄の下は井戸・・。なにやら危なっかしい・・。次はどういう展開になるのだろうか?



相変わらず賛は難解・・・。

  

人生などは愉しく生きたほうが得。出世欲、地位欲、金銭欲などにとらわれるととかくこの世は息が詰まる。はてさてのびのびと人生を過ごしたいもの、倉田松濤の作品を観ているといつもそういうことを考えてしまいますね。

さて「奴凧 その1」と「奴凧 その2」の作品は夏の帰省時に郷里の骨董店で2作品とも店主から紹介された作品でしたが、当方は福田豊四郎の作品と舘岡栗山の作品を購入したので、資金が足りないので遠慮したのですが、家内が買う了解したので購入することになりました、どちらかひと作品かと思ったら家内は2作品ともに買うと言い出しました。



家内は倉田松濤の作品が好きになったようです。



出所は同じようで、描いた時期も同じでしょうが、作品の大きさは多少違います。



それでもふたつの作品を並べると面白いですね。

*倉田松濤の作品中に凧や犬が描かれることが意外に多いのに気が付きます。


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