聞こえてこないなと思っていたセミ鳴き声がようやく聴けるようになってきました。庭でもだんだんセミの羽化が見られるようになりました。そんな状況で玄関先のメダカの水槽の網の下にセミの幼虫・・・。なんとか羽化に成功したようですが、張り込んだはいいが出られまいと思い家内が網を開けて上げたら飛んで行ったそうです。夏だね!
さて本日紹介する作品は清初めの頃の古染付の作品と思われます。古染付の真骨頂はその絵の洒脱ですが、なかなか出来の良い古染付の作品は入手が難しいようです。
古染付 青花人物図五寸皿
合箱
口径153*高台径*高さ25
古染付といって「砂付高台」、「虫喰」といった特徴の目が行くようではまだまだ・・。
古染付の器の目の付け所はそのデザインと洒脱さ・・。もともと日本の茶人に好まれ、注文で作られた作品も多いとか。おそらくその多くが20客や10客の揃いで作られたのでしょう。その人気ゆえ、一品ずつで売られ、出来の良い揃いの古染付はかなり貴重となっています。
厳選して作品を選ぶようにしていますが、当方の蒐集作品はまだまだガラクタばかりです。
当方ではいったい幾つの古染付や赤絵の作品が集まったのでしょうか? 別にマニアックに多く集める必要もないのですが・・。
古伊万里なら古伊万里だけの蒐集が「これで骨董が趣味」というのはいつも違和感があります。陶磁器は各方面でつながりがあって作品が展開されているので、いろんな方面に蒐集を広くする必要があるように思われます。
骨董の作品は使っていくら、飾っていくらの世界。よく骨董蒐集作品は愛玩品とし、日常品と区別する方が居ますが、それは正しい区分のように思います。ただどちらも使うという概念があるように思います。
骨董品も使ったり、飾ったりするから愉しいのでしょう。中国の五彩から古九谷などのつながりを発見するのもそういうことからでしょう。
そういう意味では気軽に愛玩できる明末の赤絵や古染付の世界は実に愉しいものです。
100円ショップで器を揃えるのもいいですが、ちょっと気張って古染付や古伊万里を愛玩してみませんか? ネットオークションでは数千円で入手できますよ。愛玩することで現代の器との格段の違いが少しづつ解ってきます。
箱には鳩居堂から調達してきた和紙にてカバーを付けてみました。
作品に似合う誂えも蒐集する者の楽しみのひとつ・・・。作品も羽化する???