夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

破墨山水図 谷文晁筆

2020-07-17 00:01:00 | 掛け軸
これぞ、谷文晁の破墨山水図・・・かな?



破墨山水図 谷文晁筆
紙本水墨絹装軸 軸先象牙 佐竹永陵鑑定箱
全体サイズ:縦2170*横672 画サイズ:縦1220*横527

 

いい作品自体を目の前にして、「寛政の谷文晁は特徴的な烏落款」だとかいう講釈はもはやいいでしょう。



これほど大きな作品での破墨山水画は見事です。谷文晁の極色彩画は好きになれませんが、この作品はさすがに筆力のすごさを改めて感じられます。



迫力がありますね。



立派な象牙の軸を使っており、表具の状態もよく、所蔵印もありますのできちんと保尊されてきた作品のようです。。このような谷文晁のきちんとした破墨山水画はあるようで意外にないものです。



破墨山水というと室町期が最盛期ですが、江戸期に破墨山水の達人を上げるとすると立原杏所と谷文晁でしょう。



保管のきちんとした掛け軸は感じの良いものです。作品を観ずして保管の状態で真贋が解るというのも経験を積むと理解できます。



谷文晁の鑑定に第一者の佐竹永陵の箱書き、谷文晁の落款、印章はともに真印、真作の書体と一致します。

 

当方における他の所蔵作品「渓秋太公望」、「富嶽雲龍図」、「墨瀧図」らの落款、印章とも一致します。これからもこれらの作品も真作と判断されます。

 

日本画は行き着くところ、もとい「行き尽くところ」水墨画・・・・



展示して愉しんでいます。

*谷文晁の破墨山水画はほとんどが贋作ですので、要注意の作品群です。さて本日の作品の真贋や如何??



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