夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

展示作品引き取り & 輪島塗 折足付会席膳 鮎模様木目塗 10客揃

2018-07-04 00:01:00 | 漆器
週末には展覧会に出品依頼のあった作品を受け取りにこれらました。



日通さんの美術運搬専門の方が掛け軸を丁寧に梱包されていきました。



作品は事前に傷などのチェックを学芸員(教授)がされていきました。ぼろぼろに痛んでいた作品でしたが、出来が良かったので購入し再表具した作品です。一般に展示されるということは作品も喜んでいるでしょうし、こちらも蒐集冥利に尽きます。



車は美術品運搬の専門の車両で運ばれました。どんな車だろうかと家内と息子とお見送り・・。

9月に開催される展覧会ですが、事前に図録の撮影のために早めの引き取りだったようです。息子と展覧会が楽しみだな~と・・・、ただし息子は近くにあるという遊園地が愉しみのようです。



帰り際に教授が「この作品は葛飾北斎の潮干狩り(国の重要文化財)と並べて展示したいですね。同時期の画家で互いに知っていた可能性があるかもしれませんから。」と仰っていました。

さて男の隠れ家にて蔵を物色・・・。なにやら古そうな杉箱を開けてみると以前に紹介した会席膳に脚が付いた膳がありました。先人は鮎好きだったのかもしれません。

輪島塗 折足付会席膳 鮎模様木目塗
十人揃
杉箱入
幅285*奥行285*高さ35



こちらの作品もまた状態のいいのは5客。



製作時期はおそらく明治頃かな?



よほど鮎に対する思い入れがったのか?



このような蒔絵は今では作れないのでしょうか?



以前に紹介した作品は脚が短い作品です。



状態の良くない作品は修理できないという結論でした。



脚の長い作品と短い作品、一の膳、二の膳という意図があったのかもしれませんが、なにか鮎の文様を使う意図があったのでしょう。川が近いので鮎の解禁日には仲間でアユ料理を愉しんだとか・・。

展覧会に所望された作品は当方の他の作品のもう一点とともに来年も展示予定だそうです。両方とも実は意外にマイナーな画家・・・

知識がないと誰も購入しない? 否、知識があっても打算が働くと入手したがらない画家でしょうね。そのような画家の作品が痛んでいたので修復し、ブログの紹介が縁で展覧会で一般公開されるという、大切なのは基本は審美眼のように思います。まだまだ当方は未熟ですが、そこを忘れないようにしたい。

実用的な膳と美術史的価値のある掛け軸?、実に骨董蒐集は面白い


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