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本日は平福白穂の色紙の作品の紹介です。本ブログにて記述しているように、掛け軸をはじめ、色紙にも工芸作品の多い平福百穂ですが、本作品は肉筆に相違ないようです。
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春の峠路(仮題) 平福百穂筆 その113
絹本水墨淡彩色紙
色紙サイズ:縦270*横240
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この作品と非常に似た構図の作品が平福百穂の画集に掲載されています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/08/8e3797ec8c17b2a21d3e8b836356d999.jpg)
画集の説明文には下記のように掲載されています。
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あきらかに同時期に描いた作品でしょうね。この作品の元となったのは仙岩峠のスケッチに相違ないでしょう。
今でも仙岩峠は難所のひとつのようです。登ったことはありませんが、なかなか面白そうなルートです。
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では描かれている山は・・??
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本作品は仙岩峠でない可能性もありますが、仙岩峠とすると秋田駒ヶ岳か岩手山・・。仙岩峠でない可能性もあり、富士山の可能性もありますが、富士山ではないとするとやはり岩手山かな?
岩手山は私が大学1年生の夏に初めて友人と二人で登山した山です。大更の溶岩流からの登山でかなりの高度差のある真夏の死に物狂いの登山・・・。そこから大学時代は登山にハマりました。勉強もし、幾度かの失恋を経験し、それをエネルギーにして山に夢中になった学生の頃を思い出します。
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山の景色は下界の憂さなど吹き飛ばしてくれますね。
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明らかに遠方の山以外は図集に掲載された作品と同じ構図の作品です。
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落款には「百穂寫 於白田草堂」とあり、大正年間(大正8年頃)以降の作と推定してはいましたが、画集掲載の作品から大正15年頃の作と判断されます。
*平福百穂のとくに色紙の作品などには工芸品が多く注意が必要ですが、本作品は肉筆に相違ないようです。その根拠は色紙の耳部分まで色彩や墨がのっていることです。工芸品は手彩色も含めてこのような事象はないようです。
**東京世田谷三宿(みしゅく)に大正8年に画室を建て、「白田舎(はくでんしゃ)」と名付け塾生をおいています。
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大学時代の設計事務所を経営している友人がこの離れを設計してくれました。この離れはもともとは妻の実家の古木を使った物置でした。工事中については本ブログに掲載されています。
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下記の写真の照明器具はその友人がその祭に作ってくれたものです。
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学生時代から今までのいろいろな懐かしき思い出が蒐集作品を通して甦るものです。