夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

会寧焼 紅斑鉢 

2018-06-14 00:01:00 | 陶磁器
男の隠れ家にはいろんなものがありました。結婚式の引き出物を初めとした贈答品類、旅行のお土産品などもありますが、それらはほとんどが処分することとなっています。ただ、そんな中にも骨董的な価値があるものがありますのできちんと鑑識眼をもって選別しないと思わぬ失敗をします。

本日の作品はそのような作品く区分されていた作品から見つけた作品の紹介です。ないかと話題になる北朝鮮で焼成された作品のようです。

会寧焼 紅斑鉢 
来歴記した箱入
口径*高台径*高さ



一見するとただの鉢、しかも真新しい感じがするので会寧窯というものを知らないと日本の最近作られた日常品と勘違いされてしまいます。



会寧窯は北朝鮮咸鏡北道会寧で量産された陶器の窯のことです。 13世紀頃から近代まで,中国陶磁の影響を受けて雑器を焼いてきましたが,北朝鮮治下の現況は不明とのことです。現存する作品は李朝中期からのものが多いと言われています。大振りの壺,鉢,碗,片口などを焼き,あらい胎土で肉が厚く,黄褐色や黒の釉 をかけられ、民窯として名高い窯です。



そうですね、どうみてもただの鉢。箱の裏には下記の記事が記されており、同様の書付も同封されています。



この作品で特筆すべきは飛び辰砂と言われている赤い斑点でしょう。国宝の青磁の作品でお馴染みであり、近年は意図的に行う作品が多いようです。



「会寧焼は北朝鮮金時代に起き中国北宋汝窯特に均窯の影響を受け発達したと言われ我が国九州唐津焼はその流れを汲みものとされている。器中紅斑は窯変といって窯の天井か壁又は灰の中などに僅かに混入していた銅片が人とともに蒸発して器物に付着して偶然できたものと言われている。」
という説明書きのように本作品については意図的なことはないようですが、また会寧窯において銅の釉薬が窯中に混在するか否かが焦点となるかもしれません。


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