2013年10月31日(木)、埼玉に居住している大学生の孫が、「仙台まで来たので一関まで足を延ばして立ち寄る。」ということで1泊したので、「世界遺産」に登録された「平泉」を妻と2人で案内しました。丁度「菊花展」をしていたので、案内は妻に任せて写真撮りをしてきました。様々な菊の花が沢山展示されていたのですが、今回は「厚物」とか「管物」と呼ばれている「大菊」をアップロードします。
(上)「菊人形」のように菊花で飾られた中尊寺金色堂。(旧・国道4号線沿い、中尊寺月見坂入口の近く)
(上と下)「中尊寺を見るには月見坂を上らなきゃ…」と言って、老妻が先に立って登り始めたので、マイカーで脇道を金色堂の近くまで登ろうと考えていた私も後を追いました。
キク科 デンドランセマ属 Dendranthema
ヨーロッパ及び東、中央アジアに約20種が分布する多年草。基部は木本花することがある。花色は白、黄、紫など。属名は「樹の花」の意。
キク D.×grandiflorum
キクの学名は、従来Chrysanthemum×morifoliumが用いられてきたが、現在は表記のように改められた。但し、一般的に栽培ギクをいうときにはChrysanthemumとする。現代のキクは、中国北部の白花のチョウセンノギクD.zawadskiiと中国中部の黄花のハイシマカンギクD.indicumとの雑種ができ、さらにいろいろな種が交雑されて成立したものだという。日本では平安時代の初期には栽培されていたとのこと。江戸中期から変わり咲きが生まれ、厚物、管物、広物などの大菊、それに江戸、伊勢、嵯峨、肥後などの中菊ができたという。営利栽培用としては、自然開花時期によって夏菊、夏秋ギク、秋菊、寒菊に分けられ、さらに電照や遮光処理によって開花調節が行われている。1960年代にはスプレーギクSpraymumも導入された。花卉(かき)類の中では営利生産される量が最も多い。
観賞菊:日本で趣味的に観賞されている菊は、花径によって、大菊、中菊、小菊に分けられる。その区分は絶対的なものではないが、通常、それぞれ、径18㎝以上、9㎝以上、9㎝以下に分けられている。生態的にはすべて秋菊系で、短日条件下で開花する。
大菊:観賞用菊の最も代表的なもので、花色は黄、白、橙、桃、赤などがあり、花形から次の6系統に分けられるが、豪華、優美さをもつのを特徴としている。(1)厚物…太い管弁がたくさん集まってこんもりと盛り上がって咲く。(2)厚走(あつばし)り…前者の外側の花弁が外方へ流れて咲く。(走り咲き)。(3)広物(ひろもの)…幅広の平弁で一重咲き、一文字ともいう。花弁が垂れ下がらないように必ず輪台をつけて観賞する。(4)管物(くだもの)…花弁が管状になっているもので、太さによって、太管(ふとくだ)、間管(あいくだ)、細管(ほそくだ)、針管(はりくだ)に分けられる。(5)大掴(おおつか)み…厚物の1種といえるが、花弁が強く巻き込んだように咲く。(6)美濃菊…幅広平弁の八重菊で、岐阜県大垣地方で栽培されてきた。色彩が鮮やかな特徴がある。[栽培]6月頃挿芽をして鉢上げし、系統や品種によって異なるが、秋10~12月に開花する。[以上、山と渓谷社発行「山渓カラー名鑑「園芸植物」より]
https://app.blog.ocn.ne.jp/t/app/weblog/post?__mode=edit_entry&id=32777711&blog_id=82331[平泉町中尊寺の菊花展~大菊(管物咲き)2009年10月23日(金)]