デジカメコレクション デジカメ大好き

デジカメでいろいろ撮ってます 腕が悪いくせにカメラのせいにして買ったカメラが150台超えました

外郎売

2021年12月10日 | Canon
急な曇天で紅葉撮影を断念した私たちは小田原城を離れ、国道1号で小田原市街へ向かいました。車を走らせること数分、目の前に再びお城が姿を現しました。

今頃、晴れてきても




ここは城下、欄干橋町
東海道小田原宿



みごとな八棟造りの建物が





ここが室町時代から続く



神奈川最古の商店「ういろう」
薬屋さんです



もともと中国元王朝に仕えていたが、元が明に滅ぼされたときに日本の九州に亡命。中国古来の製薬、医術に長けた外郎家を、ときの将軍足利義満が京に招き、日本でも将軍家に仕えました。その京も応仁の乱で焼き尽くされ、北条早雲の招きに応じてここ小田原に移住、この地で現代まで続いています。このお城のような八棟造りは小田原城を模したものではなく、代々続く昔からのもの。歴代城主にも認められていたんですね。ダメもとで店内撮影を請うと快諾して頂きました。



早雲の目に叶い小田原へ



関東大震災で落下した瓦



小田原提灯



弥次喜多?



そして京との絆を示す
祇園祭の蟷螂山



細部まで精巧に作られて
鎌を振り上げたり、羽を拡げたりするらしい



有名な歌舞伎十八番の「外郎売」もこの店がモデル。ここの薬で二代目市川團十郎の喉を治したことで、その御礼の演目として作られました。相州小田原、一色町をお過ぎなされて、青物町を登りへお出でなさるれば、欄干橋虎屋藤右衛門・・・。発音、滑舌、演技、全てを学べる声優・俳優・アナウンサーにはおなじみの練習法としても知られてますよね。



薬売りとして諸国を巡り



実は諜報活動も兼ねていた?



こんなかわいい顔をして



もちろんお菓子のういろうもあります



本もいろいろ出てるんですね



甘味処もありました




日本に来て650年、小田原でも500年以上、義満、早雲に招かれ、市川團十郎を助けたなんてエピソードも桁違い。しかも歴代の領主に愛され、時代変われど店変わらず、いやあ、いいものを見せて頂きました。こんな素人の撮影にも快くご協力いただいたお店の方にも感謝、心の広いお店でした。