街で見かけたルノー4GTLです。
何十年前の東京ではルノー4やシトロエンの4CVをよく見かけたが、さすがに最近は見かけなくなりました。
この時代の車は、第二次世界大戦の疲弊からようやく立ち直り、戦後の車としては第二世代にあたるかな。
これがドイツ車だとフォルックスワーゲンのタイプⅡになる。
フランンスだとこのルノーやシトロエンアミかなー、イタリアだとフィアット500かパンダだ。イギリスだとミニかなー。
日本にはまだこれだけの車がなかった。
日本の大衆車の始まりはトヨタのパプリカ800だと私は思っている。
水平対向空冷2気筒エンジンは大衆車のパワーソースとしてぴったりでしょ。
だけど、国内ではシンプルな安い作りの大衆車が受けなかった。
ずいぶん時代がたってカローラやサニーが出てきてヒットしたけど、どちらにしても大衆車にしてはしっかりした車だった。
じゃーん
ワーゲンなどのリアエンジン車から、大衆車はフロントエンジンでフロントドライブに変わってきた。
そのしょっぱなの車です。
こんな車が1992年まで生産されていたなんてビックリ。
もっともミニもシトロエン2CVも同じころまで生産していた。ワーゲンのビートルズだって南米で細々と生産していた。ヨーロッパの車は、とんでもなく長寿なモデルがある。30年近く同じモデルを進化しながら作り続けられるのはアングロ・サクソンの特徴なのか?日本ではカローラだって名前は同じでもモデルチェンジしています。
このルノーは、今見てもさすがにおフランス車でおしゃれですねーーー。
大衆車でもデザインがいい。
必要にして最小限の機能!
当時のヨーロッパ車はイエローバルブだった。
白いヘッドライトはダサいとヨーロッパの人たちは思っていた。
今はどーー―なんでしょうか?
私が最初にパリのドゴール空港に着いたとき、地上を見てまぶしく目に入る照明がなかった。すべて間接照明なのだ。それも公共のところも、個人の敷地内にしても徹底していた。
それと、道を走る車のヘッドライトが黄色いでしょーーーービックリしました。
異国へ来たんだなーと緊張したものです。
薄暗い夕暮れでもヘッドライトを付けないで、スモールランプだけで行き来する車。
街全体が日本のようにネオンにあふれているわけじゃない。
だから街が暗いのだ。
このルノーの窓ガラスは全て板ガラスで真っ平。
カーブドガラスなど使っていません。
しかも窓ガラスはスライド式で引き戸のようにしか開かない。
徹底的に機能を単純化している。
それが簡素な美しさや、知的なデザインを生み出している。
この時代のデザインは私は大好きです!
もしかして私が貧乏性だからかもしれない、絶対に豪華ではないデザインでしょ!
シトロエンDS21パラス
ワーゲン・タイプ3
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/60e7de3525f9369b83490fc802743c14