ぴかりんの頭の中味

主に食べ歩きの記録。北海道室蘭市在住。

【鑑】PMFインターナショナル・プリンシパルズ演奏会

2007年07月28日 22時02分29秒 | 鑑賞記録
PMFインターナショナル・プリンシパルズ演奏会
2007.7.27(金)18:00開演, 札幌コンサートホールKitara大ホール, 招待券(S席4000円; 1階3列8番)
出演者
PMFインターナショナル・プリンシパルズ マーティン・チャリフォー(ヴァイオリン)、スティーヴン・ローズ(ヴァイオリン)、ダニエル・フォスター(ヴィオラ)、デスモンド・ホービッグ(チェロ)、ハロルド・ロビンソン(コントラバス)、ジェフリー・ケイナー(フルート)、ユージン・イゾトフ(オーボエ)、リカルド・モラレス(クラリネット)、ダニエル・マツカワ(バスーン)、ウィリアム・カバレロ(ホルン)、デイヴィッド・ハーバート(ティンパニ)、早川りさこ(ハープ)
PMFオーケストラ・メンバー 小山理恵子(パーカッション)
PMFピアニスト 赤堀絵里子、沢木良子

ドビュッシー フルート、ヴィオラとハープのためのソナタ L.137
バルトーク 2台のピアノと打楽器のためのソナタ
R.シュトラウス(ハーゼンエール編) もう1人のティル・オイレンシュピーゲル
ラインベルガー 九重奏曲 変ホ長調 作品139
(アンコール)ショスタコービチ ポルカ

・PMF教授陣による演奏会。某所で招待券を入手したので聴きに行ってきました(K君に感謝)。割りと早目に会場に着き、招待券を入場券に引き替えてみると、とんでもなく前の方。舞台下手側の前から2列目でした。こんなに前の席なんて初めてです。開演前に『上演中、花火大会の花火の音が入るかもしれません』という旨の会場アナウンスがありました。他のPMF演奏会はたいてい7時開演なのに、この演奏会だけ6時開演だったのは、花火大会の時間帯とずらすためでしょうか。
・ドビュッシー:いかにもドビュッシー的な癒し系の曲。ちょっと『この曲のCD探してみようかな』と思うほどいい曲でした。たった三名で弾いているとは思えない、厚みのある演奏。Flの、有音と無音の継ぎ目が認識できないほどの音の終わりの処理が見事。
・バルトーク:舞台の楽器配置は下手側から、Piano1→Per小物類→Tim→Piano2、計4名で演奏。両端のピアノ同士は背を向け合っていて、演奏中直接コンタクトをとれない状態です。ピアノに置かれた譜面の先頭には、見取り図のようなものが見えたので作曲家指定の配置のようです。曲が始まってみると、予想通りのてんやわんやの展開。拍があるんだかないんだか、ちょっとでも気を抜くともう迷子でしょうね。ピアノの二人はフルスコアを見ながら弾いていたようで、譜めくり係が大活躍でした。下手すると譜めくりも落ちそうな激しい曲の進行。座席の位置が悪く、ピアノの陰になってしまい、残念ながらパーカッションの活躍はほとんど見えず。
・ティル~:編成はVn,CB,Cl,Fg,Hrnによる、オケ版の室内楽編曲版。オケ版を知らないので楽しさ半減??
・ラインベルガー:未知の作曲家だったのでバリバリの現代音楽を想像していたが、耳に馴染みやすい平和な音楽で一安心。編成はVn,Va,Vc,CB,Fl,Ob,Cl,Fg,Hrn。演奏中、ポコポコと外の花火の音が鳴り出す。結構聞こえるものなのですね。どの奏者も素晴らしかったが、なかでもObとClはいい音してました。出すところと引っ込めるところの単なる強弱だけではない音色の使い分けがまたすごい。3楽章でちょっと意識を失い、4楽章のハッとするVnの響きで目が覚めた。Vnの弓が、子供用の弓を使っているかのようにやたら短く感じました。
・アンコール:この編成でアンコールは無いだろう、と思いきや、ショスタコのイカレタポルカを演奏。演奏後の拍手では、PMFオケのメンバーと思われる一団が大盛り上がり。
・おそらくは、今後一生、生で聴く機会はないであろうと思われる、マニアックな曲ばかりの貴重なプログラムの演奏会でした。どの演奏も、火花の散るような緊張感と、音楽をする楽しさの同居した素晴らしいものだったと思います。『余裕』と『貫禄』を感じる演奏。
・客数約600名[目測]:もうちょっと入ってもいいような気もするが、まぁ、こんなものか。同じく招待券を手に入れたと思われる知り合い多数。ほぼ最前列の座席だとこういう聴こえ方になるのかと参考になりましたが、よほど特殊な目的でもない限り、避けたほうが無難。
~~~~~~~
・演奏会が終わって外に出てみると、花火大会やってるやってる。ついでに河川敷近くまで見物に行ってきました。あまりの人ごみに河川敷には近づけず。豊平川の花火大会なんてはじめて見に行きました。花火がでかすぎて携帯カメラには収まりきらず[写真]。た~まや~♪
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【鑑】PMFウィーン弦楽四重奏演奏会

2007年07月14日 13時41分11秒 | 鑑賞記録
Pacific Music Festival 2007 室蘭公演
PMFウィーン弦楽四重奏演奏会
2007.7.13(金)18:30開演, 室蘭市文化センター, 入場料2500円(全席自由)
出演者 PMFウィーン(ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団首席奏者)
ヴァイオリン: ヴェルナー・ヒンク
ヴァイオリン: フーベルト・クロイザマー
ヴィオラ: ハンス=ペーター・オクセンホーファー
チェロ: フリッツ・ドレシャル
チェロ: ヴェルナー・レーゼル

モーツァルト 弦楽四重奏曲 第21番 ニ長調 K.575 「プロシャ王第1番」
ボッケリーニ 弦楽五重奏曲 ハ長調 「ラウダーバッハ編」
シューベルト 弦楽四重奏曲 第14番 ニ短調 D.810 「死と乙女」
アンコール シューベルト 弦楽四重奏曲 第?番 第?楽章(軽快な曲、10分程度)

・開演30分ほど前に会場に到着。通常のイベントであればすぐにいっぱいになり止められないはずの駐車場が、ガラガラ。そして、写真は終演後の写真ではありません。開演5分前の写真です。下手側のわりと前の方に座ったのですが、視界を遮る物無し。ウィーン・フィルのメンバーによる演奏会でこれ。東京あたりの方が見るとビックリするのではないでしょうか。見方を変えると、とっても贅沢なハナシではありますが。こんな状況だと弾くほうも萎えるよなぁ・・・・・・
・モーツァルト:奏者はおそろいの詰襟の黒シャツで登場。普段なら全然気にならないような、空調設備の空気の流れが気になるほどの静寂の中、緊張の第一音。『甘く、柔らかく、美しい』 その音色に打ちのめされました。なかでも、演奏会を通じてチェロ(フリッツ・ドレシャル)はスゴかった・・・・・・(涙) ときどきチェロの音色ではなくなる瞬間が。弓の毛が鉄を巻いたナイロン線をこすって出している音ではなく、楽器を超越した音というか、上手く言えませんが、何の音だかわからないような、なんとも形容しがたい "音" でした。グリュミオーが弾くヘンデルのソナタのCDを初めて聴いたときも同じようなこと感じたっけ。。。 曲は全然聴いたことない曲。ボーっと聴き惚れているうちに終了。1楽章終了時、拍手鳴りかけ。
・ボッケリーニ:Vn×2、Va×1、Vc×2という珍しい編成。プログラムの曲紹介によると、作曲者がチェロ弾きだったので、このような編成の曲をたくさん書いたとのこと。崇高な "芸術作品" としてではなく、「こんな曲書いてみたんだけど、遊んでみない? 俺、チェロ弾くから♪」と、仲間とのパーティーの余興にでも書いたような、家庭的な雰囲気が漂う曲でした。チェロ大活躍。
・死と乙女:メインディッシュ。この曲、何と言っても第一音。定規で引いたような迷いのない和音。考えてみると、四人でいきなり音出してピッタリきれいな和音なんて、ほとんど奇跡。今回のような小編成のいわゆる室内楽の演奏会では眠くなってしまうことが多いのですが、今回はまったくそんなことはなく、最初から最後までギンギンでした。たとえ徹夜明けだったとしても一睡もできないような演奏だった、までいうと言い過ぎか。。。 いまこれを書きながら聴いているハーゲンSQの演奏よりはかなり油の抜けた感じです(当たり前?)。4楽章は早めのテンポの熱演でした。1st Vnのヴェルナー・ヒンクさんに至っては、まさに立ち上がらんばかりの勢い。ていうか半分お尻が浮いてました。田舎にいると、『世界的』なんて言葉が売り文句につく有名どころの演奏会では「観光旅行ついでか??」と思えるような演奏に出くわすこともありますが、今回は全く手抜き無しの熱のこもった演奏でした。サスガ。こんなド田舎でこんな世界の技を炸裂させちゃっていいんだろうか・・・・・・ そんな演奏に会場規模から見て少ない人数ながらも大拍手!!
・アンコール:「シューベルトの○×○×!」とステージ上からアナウンスして下さったが、聞き取れず。PMF関連の演奏会はいつもアンコール無しだったような気がするのですが、最近は変わったのか、今回は特別サービスなのか、不明。
・終演後、他の客は出口へ。私は一人、ステージへ。会場の職員さんとはもう顔なじみなので「ステージ上がっていい?」と確認してステージに上がり、使っていた楽譜を見せてもらいました。「死と乙女」の楽譜は、もう何度弾いたことかわからないというような、めくりの関係で切ったり貼ったり、色分けで書き込んだり手垢まみれの年期の入った楽譜でした。奏者と一緒に世界中を旅しているんでしょうね~ すごい… こちらをご覧の良い子の皆様につきましては、終演後にステージに上がったりなどすることのないようお願い致します。こちらのような田舎でこそ出来る技なので悪しからず。
・ロビーに出ると、CD販売コーナーの前には長蛇の列と出演者総出でサイン会が。CDが飛ぶように売れていましたが、室蘭ではあまり見ない光景です。私も本日の出演者による『シューベルト カルテット全集』三枚組(?)7千いくらのCDをフラッと買いそうになったところで我に返りました。ここで先日室オケ練習に宣伝に来ていたK氏と立ち話。「今度、こんな室内楽の演奏会やってよ!」 エエエ~
・客数:3~400名[目測]:音響の悪さには定評のある(?)会場ですが、客が少ないことでなんとも程好い響き。。。しかし、やはり満員の聴衆に聴いてもらいたい内容の演奏会でした。明らかに宣伝方法に問題あり。もったいない。
 
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【鑑】ガイヤー・ヘニング・ブローテン アンネ・フェルバルグ ジョイント・リサイタル

2007年06月27日 22時07分13秒 | 鑑賞記録
ガイヤー・ヘニング・ブローテン(ピアノ) アンネ・フェルバルグ(メゾ・ソプラノ) ジョイント・リサイタル
「グリーグ2007記念プロジェクト」参加公演
2007.6.26(火)17:00開演, 室蘭市市民会館, 入場料3000円(全席自由)

■エドヴァルド・グリーグ(1843-1907)
「挨拶」(ハインリヒ・ハイネ詞)Op.48-1
「白鳥」(ヘンリク・イプセン詞)Op.25-2
「さくら草を手に」(ヨン・パウルセン詞)Op.26-4
「薔薇の季節に」(ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ詞)Op.48-5


『抒情小品集』より
「子守唄」Op.38-1
「蝶々」Op.43-1
「羊飼いの少年」Op.54-1
「ガーデ」Op.57-2


「きみを愛す」(ハンス・クリスチャン・アンデルセン詞)Op.5-3
「希望」(ヨン・パウルセン詞)Op.26-1
「睡蓮に寄せて」(ヘンリク・イプセン詞)Op.25-4
「ソルヴェイグの歌」(ヘンリク・イプセン詞)Op.23-1


『抒情小品集』より
「小川」Op.62-4
「あなたのそばに」Op.68-3
「森の静けさ」Op.71-4
「ハリング(ノルウェー舞曲)」Op.71-5


―休憩―

■シャルル・ヴァランタン・アルカン(1813~1888)
「戦場の太鼓」Op.50bis
「舟歌」Op.65-6
「前奏曲」Op.31-14

■ジャン・シベリウス(1865~1957)
「はじめての口づけ」(ユハナ・ルドヴィ・ルネベリ詞)Op.37-1
「逢引から帰った乙女」(ユハナ・ルウドヴィ・ルネベリ詞)Op.37-5
「春はいそぎゆく」(ユハナ・ルドヴィ・ルネベリ詞)Op.13-4
「黒い薔薇」(エルンスト・ヨーセフソン詞)Op.36-1

■ルイ・モロー・ゴットシャルク(1829~1869)
「子守唄」Op.47
■フェルッチョ・ブゾーニ(1866~1924)
「カルメン」よるソナチネ、ビゼーの「カルメン」に基づく室内幻想曲Kind.284
■ハビエル・モンサルヴァージェ(1912~2002)
「五つの黒人の歌」
1.ピアノのなかのキューバ(ラファエル・アルベルティ詞)
2.ハバナの小唄(ネストル・ルハン詞)
3.ドスが自慢の伊達者(ニコラス・キジェン詞)
4.黒人の子守唄(イルデフォンソ・ペレーダ・バルデス詞)
5.黒人の歌(ニコラス・キジェン詞)

アンコール1.ビゼー カルメンよりハバネラ
アンコール2.???(ワルツ、有名な曲っぽい、映画音楽?)


※詞の表記がない曲は、ブローテンの独奏となります。

・室蘭市民オケの客演指揮をしている菊地先生のつてにより実現した演奏会。東京、新潟を回ったあとの最終公演。ブローテン氏(写真)は一昨年に続いて二度目の室蘭で、今回はメゾ・ソプラノ歌手の奥様を伴っての来蘭でした。前回は都合が悪かったのか(記憶にない)聴きに行けなかったので、私にとってはお初です。
・グリーグ:主催者代表として菊地先生のちょっとした挨拶と解説に続いて演奏開始。今年は没後100年でグリーグイヤーなのだそうです。演奏会を通して知っている曲は「ソルヴェイグの歌」くらい(「カルメン」を知っていると言えなくもないが)。3曲目あたりから気持ちよ~く寝てしまいました。うつらうつらすることしばし。曲、拍手、曲、拍手・・・あ~なんか聴いたこと曲だ~ と、次の曲「小川」で(゜Д゜)ハッ!と目が覚めた。それまでとはピアノの音色がうって変わり、突如として雄弁に語りだしました。いかにも「小川」っぽいキラキラして滑らかなアルペジオ。ブローテン氏お気に入りなのか、単なるこちらの気のせいか。ピアノに引き込まれここから休憩までは寝ずに聴いてました。
・後半もマニアックな曲は続く。再び眠りの世界へ…… アルカン、一曲目はちょっとおもろかった。シベリウスの歌曲て! そんなのあったのか。作曲家名を伏せられたらちょっとわからない感じ。ゴットシャルク、まっったく知らない。ブゾーニ、組曲1曲目の前奏曲が最後にくるとは。曲調から見てもいわゆる "冗談音楽"? と、「五つの黒人の歌」まできたところで、歌手の奥様の様子が豹変。プログラムについていた歌詞の対訳をちょっと見てもらうと、雰囲気分かっていただけるかと思います。「逢い引きから帰った乙女」より「…ある日彼女は手を赤くして家に帰った なぜなら恋人の両手にはさまれて赤くなったから ある日彼女は唇を赤くして家に帰った なぜなら恋人の唇の下で赤くなったから さいごに彼女は青ざめた頬で家に帰った なぜなら恋人の不実によって青ざめたから」、次に「黒人の歌」より「…黒人は酔っぱらっちゃ歌ってる ママドンバ セレンベ クセレンバ! 黒人は歌っちゃ行っちまう アクエメメ セレンボ アエー! ヤンバンボ アエー ヤンバンベ アオー タンバ、タンバ、タンバで黒人はでんぐり返る…」。個人的には後者の方が断然おもしろかったです。
・アンコールは先日弾いたばかりのハバネラ。なんともタイムリー。ノリノリの雰囲気のうちに演奏会は終了。最後は舞台上で二人でチュー。ガイジンさんだから「微笑ましい」と思えるけれど、日本人同士だったら絶対ヒクなぁ。西洋との国民性の大きな隔たりを感じた一瞬でした。
・ドイツ語、ノルウェー語(グリーグ)→スウェーデン語(シベリウス)→スペイン語?(モンサルヴァージェ)→フランス語(ビゼー)と、よくこれだけ使い分けれるものだと感心します。歌をやる人にとってはどこの国でも当たり前の事かもしれませんが。
・10分の休憩含め2時間強に渡るてんこ盛りの内容でお腹いっぱい。小さく色彩豊かな曲がそろっていて、「音楽の絵本」とでも題したくなるような演奏会でした。ただ、田舎な10万都市でやるにはちょっとマニアックだったかもしれません。
・今年の12/9(日)に室蘭市民オケの定演でブローテン氏と共演予定です。曲はグリーグのピアノ協奏曲。各地で腐るほど弾かれ、また私自身何度伴奏弾いたか分からないこの曲を、北欧(ノルウェー)出身の氏がどのように弾いてくれるのか、今から楽しみです。
・客数約200名[目測]:座席数約500の会場にしては寂しい数ですが、内容とチケット価格からするとよく入った方だと思います。地元なだけに前後左右知り合いだらけ。
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【鑑】札幌交響楽団第500回記念定期演奏会

2007年06月24日 17時54分29秒 | 鑑賞記録
札幌交響楽団第500回記念定期演奏会
2007.6.23(土)19:00開演, 札幌コンサートホールKitara大ホール, 入場料A席4500円(RB-6-11)
指揮 尾高忠明, ソプラノ 松田奈緒美, アルト ビルギット・レンメルト, 合唱 札響合唱団・札幌アカデミー合唱団・札幌放送合唱団

マーラー 交響曲第2番ハ短調「復活」

・「ま、どーにかなるべ」と、事前の電話の「チケット完売」の言葉にもかかわらず特攻かけてきました。会場につくと写真のように、にべもない張り紙が。写真に写った時計は開演4分前。やっぱり無理か……絶望的状況。それでも、隣の『招待券引き換えカウンター』になんとかならないかと声をかけたところ、受付の方は渋い顔をした後で「1ベルが鳴るまで待ってもらえませんか…」との言葉。こ、これは脈あり!? 結果、引き取りに来なかった招待券分を売ってもらえました。やったー!!! こんなことブログに書いちゃあ、ちょっとアレかもしれませんが、正規の入場の仕方ではないので良い子の皆様におかれましては真似などされませぬように。ただ、同じようなこと考える人が群れをなすかと思ってましたが、私一人だけだったようなのがちょっと意外でした。皆さん「完売」と言われればあっさりあきらめちゃうんでしょうね。。。
・復活:今からもう10年ほど前になるでしょうか、NHKのテレビ番組でアバド&ベルリンフィル@サントリーホールの『復活』の演奏を見て衝撃を受けたのが最初です。ここからマーラーに興味を持ちだし、2番が特にお気に入りとなりました。以来、常々生で聴いてみたいと思っていましたが、なかなかその機会もなかったところ今回ようやく実現。
・お気に入り、と言いつつも長大な曲なのでそう気軽に頻繁に聴くでもなく、実はさっっぱり曲のことをわかっていない似非ファンです。今回初めて演奏を目の当たりにして発見がいろいろありました。まずは始めの方にでてくるコルレーニョでドギモを抜かれました。あんなに激しくガチャガチャいうのは初めて聴きました。やっぱりあそこまで強烈にやらないと音にならないですよね。それから、打楽器奏者(8名)の動きが複雑で大変そうでした。一部、2組のティンパニセットを3名でボコボコたたいてみたり、奏者が2名スッと舞台裏に消えたかと思うと裏からバスドラムとシンバルが聴こえてきて、また何食わぬ顔で舞台に戻ってきて位置についた瞬間、ドラを一発! などと秒刻みのシフトでした。金管楽器のバンダの出番もこんなにあったとは。壁一枚通してやわらかい音になった金管とステージ上の木管との自然なメロディーの受け渡し。そんなところまでマーラーは計算していたのですねぇ。フィナーレ近くになるとバンダのホルンとトランペット4~5名ずつがぞろぞろとステージに現れ、最後は全員で最強奏!! という具合にCDだけではわからなかった部分が多々ありました。
・指揮 尾高忠明:札響の演奏会といえば、いつもほくでんファミリーコンサートなどの無料演奏会ばかりでなので札響音楽監督である尾高氏の指揮を目にするのは今回が(たぶん)初です。強奏時のプルプル震える棒先と、頭を振る指揮スタイルが独特な雰囲気を醸し出しています。首にかなりの負担がかかってそうでちょっと心配…… 大音量のザッツの際の2階席までハッキリ聴こえる呼吸音が印象的でした。
・「う゛!?」と聴いててドッキリする個所もありましたが細かいミスはさておき、演奏時間約90分の長さを感じさせない素晴らしい演奏だったと思います。特に、冒頭のチェロ・バスのメロディーにはグッときて、フィナーレの大音量は鳥肌ものでした。こんな書き方をするとかえって失礼かもしれませんが、今回はチェロの音がやたらキレイでした。各管や歌のソロも素晴らしかったです。あとは、後半に出てくるトロンボーン+チューバのみによるコラール部分の入りが、会心の入りだったと思います。あれだけビッッッタリ揃って音が出ることってプロでもそうそう無いのではないでしょうか。数年前に8番を聴いたときは「まぁ、こんなものか」とたいした感動もなかったのですが、今回は大満足のマーラーでした。特攻した甲斐があった。。。
・バタバタしていたので、晩御飯を食べ損ね空きっ腹のまま演奏会に突入。シーンと静まり返った場面ではお腹がならないかと気が気ではありませんでした。
・客数約1800名[目測]:「チケット完売」にもかかわらず、入ってみると空席が100くらいはありました。なんだかもったいない。
~~~~~~~
[2007.7.3追記]
・1楽章と2楽章の間に、2~3分の妙に長ーい間がありました。指揮者もじっと動かない。そうするうちに歌ソリストが入場し2楽章の演奏を開始。歌ソリストが準備に手間取ったのかな、くらいにしか思っていなかったのですが、後で聞くところによると、楽譜に『5分の間を空けること』とマーラーの指示が書き込まれているのだそうです。マニアの方には常識なのでしょうが、今回はじめて知りました。これもやっぱりCDではわからないことです。
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【鑑】劉薇ヴァイオリン・リサイタル

2007年05月23日 20時22分58秒 | 鑑賞記録
第2回 室蘭工業大学コンサート ―開学記念日によせて―
劉薇ヴァイオリン・リサイタル 大陸からの調べ
2007.5.22(火)昼の部14:30開演, 室蘭工業大学 大学会館多目的ホール, 入場無料
Violin 劉薇(リュウウェイ) Piano 大築恵[4,5,6,8,enc1]
[チラシPDF]

1.馬思聡(マー・スツォン) 山歌
2.馬思聡 牧歌
3.寺島陸也 奄美の子守歌
4.シューマン 3つのロマンスより op.94-2
5.ラフマニノフ ヴォカリーズ
6.マスネ タイスの瞑想曲
7.ポルムベスク バラーダ
8.モンティ チャルダッシュ
アンコール1.エルガー 愛の挨拶
アンコール2.宵待草
アンコール3.カタロニア民謡 鳥の歌

・室蘭工業大学の開学記念日のイベントとして、また、前学長から寄贈されたピアノを有効活用する意味も込めて開かれた演奏会。ヴァイオリンの劉薇さんは室工大OBのつてにより、ピアノの大築恵さんは室工大名誉教授のお嬢さんだそうで現在エルム楽器でピアノを教えていることから、今回の演奏会の実現に至ったとのことです。
・馬思聡:登場した劉薇さんは、チラシの写真よりもずいぶんとお若くスマートな印象でした。演奏会は曲の合間に劉薇さんによる曲解説を織り込みながら進行。どちらも中国民謡をもとに作曲された曲だそうで、どこか懐かしいメロディー。
・奄美の子守唄:これまたどこか懐かしい。ここまでVnのみで演奏。
・シューマン:ここでピアニスト登場。ここまで聴いた曲のせいか、単なる気のせいか、西洋の曲もどこか中華風に聴こえてくるから不思議。
・ラフマニノフ:前日に『ピアノ伴奏譜がない!』とトラブルがあって急遽楽譜を貸した、という裏話を知人から聞きました。なんだか大変だったようです。
・タイス:Vnが時折ピアノに近づいて、弓先がピアニストの頭に刺さるんじゃないかと心配するような位置まで移動し、ピアノの楽譜を覗き込みながらずいぶん派手なザッツ。なんじゃと思ったら、ピアノの右手。小節の頭が8分休符であるべきところを、頭から8分音符の刻みを弾いてしまい、Vnと見事にずれたところが二カ所。一体どうなることかと息を呑みましたが、どうにか辻褄をあわせてました。譜面を見てないので、単なる私の勘違いで、あの演奏で合ってたのかもしれませんが。。。ともかく、一人でドキドキしながら聴いていました。
・ここで15分ほど劉薇さんのトークコーナー。父親が子供用楽器や楽譜を手作りしてくれた、中国で過ごした子供時代の話や、日本へ留学してきたころの苦労話など、自身の半生について。
・ポルムベスク:資本主義国の文化が御法度の頃の中国で大ヒットした、ルーマニアの映画に使われた曲だそうです。哀愁漂う曲。この曲あたりで、ようやく会場に耳が慣れてきた。
・モンティ:おそらくお二人は初顔合わせのうえ、ほとんど合わせの練習ができなかったのではないでしょうか。曲の後半は、悪い意味でスリル満点。Vnの歌い方はかなり独特で、あれにつけるにはかなりの慣れが必要だと思います。演奏後、椅子から立ち上がる際にピアニストがついた『ハァ…』という小さな息が、その心情を物語っているようでした。
・二人のアンサンブルという点ではちょっとアレでしたが、お二人ともこんな音響環境の悪い会場での無料コンサートだなどとは、とてももったいないレベルの演奏家だと思います。ピアノの出番が少なかったので、もうちょっと聴きたかったところ。
・グァルネリ:プロフィールによると『グァルネリ・デル・ジェスが貸与』とのこと。この日もグァルネリだったのでしょうか。おお~ すぐ目の前でグァルネリが鳴っている~~ すげ~~ 終演後のCD販売コーナーにいたヴァイオリニストのそばのテーブルには無造作に楽器ケースが。人も少なかったので、よっぽど、『見せて』、『持たせて』、『弾かせて』とお願いしてみようかと思いましたが。。。思いとどまりました。弾いてみたいな、グァルネリでキラキラ星。
・演奏会プログラム表紙のヴァイオリンの写真が左右逆だー
・写真:終演後にピアノに群がる工大オケメンバー。ピアノの音はやっぱりモワモワ。てっきり安物と思ってましたが、噂によるとかなり良い品であるとのこと。であれば、なおさらロクに弾かれる機会がないのはもったいない。メーカーはヤマハ。今度型番控えてググってみよう。
・大学会館よりも、音場としては総合研究棟(ドーナツ状の構造の7階建てのビル)の吹き抜けの方がずっといいのではないかと思います。あそこで一度弾いてみたい。
・客数約200名[目測]:会場にちょうどぴったり収まる程度。学外の一般客7割、教職員2割、学生1割くらい。地域の人と大学との交流という意味で、とてもいい機会だと思います。次回がまた楽しみ。
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【鑑】第427回 ほくでんファミリーコンサート

2007年04月12日 22時16分16秒 | 鑑賞記録
第427回 ほくでんファミリーコンサート
2007.4.11(水)18:30開演, 札幌コンサートホール Kitara 大ホール, 入場無料(抽選), 座席RA-5-35
管弦楽 札幌交響楽団, 指揮 手塚幸紀, 司会 船越ゆかり

メンデルスゾーン 序曲「フィンガルの洞窟」ロ短調
W.A.モーツァルト 交響曲第41番 ハ長調Kv.551 "ジュピター"
ベートーヴェン 交響曲第5番ハ短調 "運命" Op.67
アンコール シューベルト 「ロザムンデ」間奏曲

・そんな訳で、現実逃避の顛末を。やるべき仕事を全て投げ出して、キタラへ逃亡。開演前は会場近くの蕎麦屋にて夕食セット(そば+いくら丼+そばコロッケ、1500円)をいただく。
・ひさびさのほくでんファミリーコンサート。そしてKitaraで札響。"ジュピター" と "運命"、という目もくらむようなベタベタ・プログラム。フィンガルも含め、何度も弾いたことのある曲なので、プロが弾くとどうなるのか興味津々でした。
・フィンガル:私のオケデビューの演奏会で弾いた思い出深い曲。演奏の様子を見てると、こんな忙しい曲なのに楽器歴1年ちょっとでよく舞台に乗ったもんだと思います。管楽器は違和感無く聴こえてくるのに対して、かなりがんばって弾いているのに弦楽器がサッパリ聴こえてこない。どうも座った席が音響的にかなり不味い席だったようです。舞台上手、コントラバス後方の位置。今後注意。いまいち盛り上がりに欠けたまま終了。
・ジュピター:一楽章 途中、1stの1プルトの二人だけが二列目以降と一瞬弓が真逆に。もし自分がその後ろで弾いていたら、どっちに合わせるべきかビクッ!としてしまいますが、プロにとってはどうということもないんでしょうね。やはり音量が物足りない。演奏後拍手が起こる。 二楽章 出だしの1stVnの音がきれいだった。ここからオケのエンジンがやっと温まってきた感じ。それとも単に耳が慣れてきただけ?  四楽章 出だしの2ndVn(←難しい)は何事もなかったようにサラッと弾いてしまう。さすが。終盤盛り上がる。
・運命:一楽章 冒頭は指揮者によって振り方が千差万別ですが、今回はほとんどタメ無しで、音を切ることなく次へ。あまりの突っ込みっぷりにびっくり。 二楽章 全体的に淡々とした音楽作りの印象でしたが、唯一この楽章のみ歌らしい歌が感じられた。 三楽章 やっぱりチェロはおいしい。 四楽章 今更ですが、この曲にコントラファゴットが入る事を始めて知った。いつも省略してやってたのか。。。調べてみると「ベートーヴェンは交響曲第5番で、史上初めて交響曲にピッコロ、コントラファゴット、トロンボーンを導入した。」 やばい。これ知らなかった。超常識??
・ロザムンデ:アンコール予想はことごとくハズレ。
・座った席のせいなのか、天候のせいか、弾き方のせいか、指揮のせいか、気のせいかよくわかりませんが、全体的にオケの響きが内にこもって、暗く湿った印象。また、リピートをほとんど省略していたせいか、あっさりと終わった感じ。金管の音の出るタイミングが、普段自分が弾いているときの感覚よりほんの髪の毛三本分くらい早いような。「金管遅れて聴こえる」とは練習中よく指摘されますが、それを見越したプロのテクニックなんでしょうね。とっても基本的なことですが、今更始めて気がつきました。音響的にはイマイチな位置でしたが、視覚的には正面からオケを見るよりも、今回のように奏者の斜め後方からオケを見るほうが、全体をよく見渡せてパート間の連携(またはズレ)などがよく見える気がしました。他にはチェロの左手の動きに注目。先日の旭川での演奏以来、残響を意識して聴くようになった。
・指揮者の年齢が、プログラム写真40代、振っている姿50代、実際は60代でびっくり。
・客数約1800名[目測]:9割の入り。
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【鑑】札幌交響楽団北広島公演

2007年01月31日 20時09分58秒 | 鑑賞記録
札幌交響楽団北広島公演
ヨーロッパ音楽探訪 ~メンデルスゾーン没後160年を記念して~
2007.1.30(火)19:00開演, 北広島市芸術文化ホール(花ホール), 一般3000円(1階E-4)
指揮 船橋洋介

ロッシーニ 歌劇「ウィリアムテル」序曲 より "スイス軍の行進"
モーツァルト ヴァイオリン協奏曲 第4番 ニ長調 K.218 ヴァイオリン 大森潤子
メンデルスゾーン 交響曲第4番 イ長調 op.90 「イタリア」
アンコール1 モーツァルト ディヴェルティメント K.136 より 第2楽章
アンコール2 メンデルスゾーン 「真夏の夜の夢」より ノットゥルノ

・しばらくオーケストラの演奏を聴いていなかったので、だんだんと禁断症状が。。。平日でも、遠くてもいいからとにかく何か聴きたい!! 2/2(金)@Kitaraのほくでんファミリーコンサートに応募するもあえなく落選。ぁぁ~ラフ2聴きたかったぁぁ~ というわけでこちらの公演を聴くことに。いつも無料の演奏会ばかりなので、お金を出して札響の演奏を聴くのはしばらくぶりです。それにしても最近、ほくでんのチケットがさっぱり当たらない。以前はだいたい大丈夫だったのに。応募数が増えているのか、ある程度の回数当たるとブラックリストに載ってしまうのか。。。?
・ウィリアムテル:冒頭の、あのチェロのソロが聴ける! 期待に胸を膨らませ開演を待つ。指揮者、颯爽と登場。大きく振りかぶる――え!? ちょっと待って? イヤな予感。次の瞬間、派手にラッパが鳴り響き、嫌な予感的中。前半バッサリとカット。。。本当なら、チェロが4名しかいない時点で気づくべきでした。後でプログラムを確認すると「・・・序曲より"スイス…」と「より」の文字がちゃっかりと入っている。チラシやポスターには書いてなかったぞー(書かないのが一般的?)。呆然とするうちに演奏終了。
・モーツァルト:ソリストは昨年札響に入団した2ndVnの主席奏者さんだそうです。単なるオケの一団員という感じではなく、ソリストとしての風格を多分に備えた方でした。この曲をこれだけカッチリ弾ける人ってなかなかいないのではないでしょうか。ウマかった。モーツァルトの曲は聴いていると眠くなることが多いのですが、今回は最後まで飽きずに聴けました。 1楽章:出だしのTutti部分からSoloも一緒に弾いていました。知らない曲だと思っていたら、Soloの出だしは超有名なフレーズでした(無知っぷりを露呈)。Soloと木管で派手にずれた箇所有り。 2楽章:この楽章のカデンツァ部分が一番好きでした。開演前に食べた焼き鳥が消化される様子が、お腹から聴こえてくるほどの静寂感。一弓のみのロングトーンで、弓の上半分と下半分での音色の変化。単なる"のばし"なのに。プロの技でした。 3楽章:途中Vnパートが6/8拍子のイイ感じのノリになった瞬間あり。風によそぐ小麦畑のような動き(?)。
・休憩:舞台裏からラフ2・2楽章のホルンソロが聴こえてきました。。。やっぱり聴きたいよぉぉ~~
・イタリア:一応今年はメンデルスゾーンイヤーなのですね。 1楽章:プロ奏者というと弾く時にあまり体を動かさないイメージですが、出のpizzばかりはスゴイ動きでした。細かい音譜の刻みがバックに鳴っていると、常にメトロノームが鳴っているようなもので、パート間のズレがあるとまるわかりになってしまうのがイヤラシイです。 2楽章:冒頭のビオラソロのような部分はきれいに聴こえていましたが、その他の部分では悲しいほどビオラだけ聴こえてきませんでした。花ホールの特性? 3楽章:バイオリンの優しいメロディーが、聴いていてヨダレが出そうになるほど好きです。ごちそうさまでした。 4楽章:聴かせ所の中盤のフーガ部分、力入っていました。意識の集中からくる緊張感がイイ感じ。ティンパニだけ拍子の取り方というかリズムの感じ方が他のパートと違うようなのが気になった。
・K136:ここまでいまいち存在感の薄かった指揮者さんでしたが、この曲になると突如として生き生きしていました。何かよっぽど思い入れのある曲だったのでしょうか。
・ノットゥルノ:開演前のアンコール予想では、イタリアつながりでオペラからの小曲、または「真夏」からさすがに結婚行進曲はやらないだろうからそれ以外のどれか。希望としては八重奏から・・・などと考えていました。結果、よりによっていま室蘭で練習中の"ノットゥルノ"。伴奏が三連譜でメロディーについていくのを、皆で息を合わせるのがなかなか大変なのですが、そんな苦労は感じさせずサラッと演奏。終わり部分のメロディーの裏で、ずー―っと鳴っているホルンの最弱音ののばしが素晴らしい音でした。切れそうで切れない、その質感。
・普段は後ろの方の席で聴くことが多いのですが、今回は前から5列目とかなり前の席で聴きました。それだけ前でも聴こえてくる音には違和感はありませんでした。響きの豊かなホールなので、それに合わせた弾き方をするのかどうかに注目して聴いていましたが、特に花ホールに合わせた弾き方をしているような形跡は見られませんでした。たいていそんなもの?
・今回初めて気がついたのですが、弦楽器が譜面をめくるときは、必ず左手で弓を持って右手でめくるという決め事になっているようです。私の場合は右手で弓を持ちっぱなしでめくっています。"速さ"よりも"安全"をとっているわけですね。
・ステージ後列・管楽器の照明が暗いような。会場の仕様なのか?
・客数約550名[目測]:ほぼ満員。珍しく知り合いを誰も見かけなかった。

《参考リンク》
東広島から北広島へ(音楽の小径 指揮者 船橋洋介のオフィシャル・ウェブサイト)
大森潤子(おおもりじゅんこ) Profile
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【鑑】北広島弦楽合奏団 第11回定期演奏会

2007年01月15日 21時27分08秒 | 鑑賞記録
北広島弦楽合奏団 第11回定期演奏会
2007.1.14(日)14:30開演, 北広島市芸術文化ホール 花ホール, 入場料500円
指揮 島崎洋, フルート 荏原小百合

●バロックの協奏曲・ステージ
・G.F.ヘンデル/合奏協奏曲 作品6-3(全5楽章)
・J.S.バッハ/管弦楽組曲第2番 BWV1067(全7曲)
●ポピュラー・ステージ(編曲:島崎洋)
・歌劇「トゥーランドット」から~荒川静香バージョン(プッチーニ)
・Jupiter ~ J・POPバージョン(ホルスト)
・ビートルズメドレー ア・ハード・デイズ・ナイト ~ 抱きしめたい ~ イエスタディ ~ ガール ~ ノルウェーの森 ~ オブラディ・オブラダ ~ ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード ~ レット・イット・ビー ~ ヘイ・ジュード
●ヴィヴィッドな近代の弦楽合奏曲・ステージ
・E.エルガー/弦楽のためのセレナーデ 作品20(全3楽章)
・G.ホルスト/セント・ポール組曲 作品29-2(全4楽章)
アンコール1 バス・カリニコフ 悲しい小品
アンコール2 J.S.バッハ カンタータ第147番より『主よ、人の望みの喜びよ』

・一応、演奏手伝いの声はかかっていたのですが、都合がつかずお断りした演奏会。結局聴きに行くだけの時間はあったので札幌往復のついでに行ってきました。
・編成:6-8-5-4-2人+チェンバロ+フルート。
・ヘンデル:難曲。シンプルなだけに、人に聴かせて「上手い!」と思わせるのは並大抵のことではありません。今回は後ろの方の座席で聴いたところ、所々のVnSoloがサッパリ音が通らない。会場の特性なのか、Vnでの1ポジションの音域の音は沈んでほとんど聴こえない状態。後で出てきた7ポジションあたりの音域になるとキレイに音は通っていたのですが。
・バッハ:フルートソリスト登場。知らない曲と思いきや、以前工大FlのM君がよく遊びで吹いてた曲でした。フルートにとっては、音域が低めで音が通らずストレス溜まりそうな曲ですね。序奏のロングトーンも間をもたすのが大変そう。
・トゥーランドット:1stVnはソロと伴奏に音を振り分けるのかと思っていたら、全員で"アレ"を弾かねばならないことになっていたとは。ご愁傷様です。
・ジュピター:出だしのVaのメロディーがキレイでした。後半リズムが複雑で大変そうでしたが、よい編曲だと思います。
・エルガー:Vaにとって緊張の冒頭は無難な滑り出し。2楽章がキレイでした。今回のベスト。最終のイヤラしい部分も、多分合っていた…と思う…
・セントポール:最後はコンミス様の「ごめんなさいっっ!」で終了。見てお分かりのとおり、てんこ盛りのプログラム。弦楽合奏のみの演奏会で2時間強(休憩含む)と長時間だったので、体力的にかなりキツかったのではないかと思います。最後は朦朧として集中力を保てなかったのではないでしょうか。おつかれさまです。演奏会全体として、難曲続きでホッとする暇がなく、演奏が大変そうな印象を受けました。
・ご一緒したことのある団体で弾いた事のある曲の演奏会、となると、音程やリズムのズレだけではなく、「○○さん弓、逆・・・」、「××さん走ってる」、「△△さんいま迷子?」などなど、余計などーでもいい事まで見えてしまいます。管楽器と違って弦楽器の場合は、たとえ音がなくとも見ただけでどんな音が出ているのかイメージできてしまうのが怖いところです。ひさしぶりでアマチュア団体の演奏を聴きましたが、『自分もこんなふうに見えているのだなぁ…』と参考になりました。
・客数約400名[目測]:客席は8割方埋まっていました。こんなに多いとは思わなかった。宣伝が上手なのか、市民の関心が高いのか。
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【鑑】若林亜由・天野圭子 ヴァイオリンとピアノのコンサートII

2006年11月23日 20時05分24秒 | 鑑賞記録
昨年のKitara小ホールでの感動を、今年はえぽあホールで!
若林亜由・天野圭子 ヴァイオリンとピアノのコンサートII
2006.11.22(水)18:30開演, えぽあホール(江別市民文化ホール), 入場料3000円(全席自由)
Violin 若林亜由 Piano 天野圭子

・ヴェラチーニ コンツェルト ソナタ ホ短調
・R.シュトラウス ヴァイオリン ソナタ 変ホ長調 作品18
・ゴセック ガヴォット
・ドヴォルジャーク ユモレスク 作品101の7
・ドビュッシー 月の光
・シンディング 組曲 イ短調 作品10
アンコール1 グノー編 アヴェ・マリア
アンコール2 マスネ タイスの瞑想曲
アンコール3 ??編曲 赤とんぼ

・前々から、"若林さん"の名はちょくちょく聞いていましたが、今回はじめてその演奏を聴きました。現在は名古屋フィルを中心に活動されていて、札幌のH先生のつてによりヴァイオリン教室の合宿には講師として参加されているそうです。
・当日は雪の悪天候により、10分遅れで開演。
・「あれ…?チラシの写真と違う…??」ステージに出てきた若林さんを見た第一印象。他所の演奏会ですが、今回使われたのと同じ写真がコチラ。写真よりも実物はかなりお痩せになっているような。。。後で聞いたところによると、「ソロリサイタルの前は体重落ちるぐらい弾き込む」とのことでした。う~~ん、厳しい世界。とっても小柄で華奢な方でした。
・今回の選曲は、H先生門下の子供たちが多く聴きに来ることを意識したもののようです。そしてその演奏は『オトナの女』を感じさせる、静かな柔らかさと美しさを持つものでした。
・連日の遠征疲れか、R.シュトラウスの2楽章で一度沈没。
・客席の前列端でモサモサ落ち着き無く動き回るガ…もとい、お子様がいて、それが気になったようです。お気の毒。休憩後はいなくなってましたが。
・前日・当日と二日続けてヴァイオリンを聴き、またこれまでの経験も踏まえて感じたのは、どうも日本人とガイジンさんでは、音楽に対する姿勢というか考え方というか接し方が根本的に異なるのではないかということです。日本人は、まず精密な図面を作ってから、その理想像にいかに自分の演奏を近づけるかに神経を注ぐのに対して、ガイジンさんはわりとその辺大雑把で、本番になってからその場の雰囲気に合わせてどうにかする、というような。悪く言えば"てきとー"、良く言えば"余裕・弾力性がある"。スポーツに例えると、日本人は新体操やフィギュアスケート的で、ガイジンさんはサッカーとか野球になるでしょうか。どちらも同じスポーツというカテゴリーに属しながら、全くその性格が異なりますが、どちらにしても厳しい訓練をし、真剣に取り組むことが必要で、どっちが良いとか悪いなどと単純に比較することはできません。その違いがどこからくるのか、環境(教育・お国柄)なのか生得的なもの(遺伝)かよくわかりませんが。それ以前に、「全部オマエの気のせいだ!」と言われればそれまでなんですけどね。はい。とにかく思ったことを一言にまとめると、『日本人てマジメだなぁ』。 以上。
・以前からずっと入ってみたかったえぽあホールに初入場。いいホールでした。今回のような小編成には最適だと思います。
・客数約200名[目測]:H先生の門下生や関係者がほとんどで、ヴァイオリン他の弦楽器奏者率が異様に高かったのではないかと思います。半分ぐらい?? ある意味恐ろしい演奏会。
コメント (2)
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【鑑】ワディム・レーピン ヴァイオリンリサイタル

2006年11月22日 19時30分40秒 | 鑑賞記録
ワディム・レーピン ヴァイオリンリサイタル
ピアノ:イタマール・ゴラン
2006.11.21(火)19:00開演, Kitara大ホール, 招待券(S席7千円, 2階CB6列2番)

バルトーク: 狂詩曲第1番 ト長調 Sz.86
ブラームス: ヴァイオリンソナタ第3番 ニ短調 作品108
チャイコフスキー: 「懐かしい土地の思い出」より瞑想曲 ニ短調 作品42-1
チャイコフスキー: ワルツ―スケルツォ ハ長調 作品34
ショーソン: 詩曲 作品25
ワックスマン: カルメン幻想曲
アンコール1 ブラームス ハンガリー舞曲第7番
アンコール2 バルトーク ルーマニア民俗舞曲
アンコール3 ショスタコービチ プレリュード
アンコール4 チャイコフスキー メロディー
アンコール5 サラサーテ ツィゴイネルワイゼン

・まず、はじめに。
わざわざ室蘭から出かけていった甲斐がありました。
チケットを下さったS様ありがとうございます!

・写真:会場前のイルミネーションがきれいだったので撮ってみたのですが、さっぱりダメですな。
・室蘭から札幌までずーーっと気が滅入るような雨! 時間的余裕をみて出発したつもりだったが、結局ゆっくり食事をする暇無し。開演前に喫茶コーナーでおいしそうなカツサンドが目に付くも、『600円』の価格に手が出ず。
・バルトーク:知らない曲。ピアノの前奏に続き、注目のヴァイオリンの第一音が鳴る。
「音小さっ!!」
出だしからフルパワーの激しいフレーズだったのですが、ほとんどピアノにかき消されてました。そもそも大ホールでソロリサイタルは無理があるのでしょうか。最後までこの調子でいくのかと、不安を感じるうちに終了。
・ブラームス:ここからその音量にほぼ耳が慣れた。2楽章の終わりの、弾き終った後もしばらく咳をするのもはばかられる静寂。けっこうボリュームがある曲なのに全然飽きない。
・ここで休憩。あっという間に前半終了。
・チャイコ ワルツ-スケルツォ:今回唯一ちょっぴり怪し気で、ハラハラドキドキ。
・ショーソン:これとブラームスがよかった。
・カルメン:有名曲らしいけど、この編曲は初めて聴きました。名人芸、炸裂。
・バルトーク:鳥肌たった。演奏聴いて鳥肌がたつなんていつ以来だろう。
・チゴイナー:聴衆からの絶えない拍手に、なんとアンコール5曲!最後は「ヤレヤレ、仕方がないなあ…」という感じで、ピアノからお馴染みのアノ前奏が! 会場からはどよめきと拍手。前半部分が全然ダレないのがすごいなぁ~。最後は聴衆の半数ほどがスタンディングオベーション。あまり見ない光景です。
・特に有名演奏家なんかだと、その演奏の当り外れが大きかったりしますが、今回は大当たり。一音も漏らすことなくその音譜全てを体に叩きこまれました。私は特に良い耳を持っているというわけでもありませんが、どんな演奏会でもたいてい「エェッ!?」とか「アッ!」とか思うようなミスが耳につくものです。しかし、今回はそれがありませんでした。スゲー。休憩を除いた正味2時間強を弾きまくってもケロッとしている。体力だけでなく、相当な精神的タフさを感じました。また、どの作曲家が得意、とかが無くて何でも弾けちゃうんだなぁ~。『世界の技』を堪能させていただきました。
・ピアノも素晴らしかった。そう強く自己主張しないタイプ。
・小ホールで聴きたかった。大ホールはやはりきつい。よっぽど前の席を取らないと。
・使用楽器:1736年製 グァルネリ・デルジェス "von Szerdahely" 正直、グァリネリだとかストラディバリだとか、"聴き分け"つきません。もっといい音出る楽器がいくらでもある気がしますが、、、そういうもんじゃないのか。
・プログラムは別売500円。デフォはチラシのみ。
・客数5~600名[目測]:ちょっとさびしい数ですが、盛り上がりました。曲間のそでに引っ込む間もずっと途切れることのない拍手。招待券引替えカウンターの人の群がり具合から見て、相当な数の招待券がまかれていたと思われます。たとえ7千円払っていても安く感じたであろう演奏会。もったいない。
コメント (4)
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