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はしたかの鈴…♪

2020-06-28 11:57:48 | Weblog
いつもの書店のいつもの文庫本のエンド台にそれは積まれていました。
カバーのイラストから判断するにライトノベル系でしょうかね。
カバー裏の紹介文を読んでみると…。
法師陰陽師芦屋道満と男装の少女鷂(ハシタカ)、謎解き平安京開幕…とな…。
ま、まぁ、手に取ったのも何かの縁、読んでみましょうかね。

               

『はしたかの鈴 法師陰陽師異聞』 美奈川 護著 集英社文庫
陰陽師といえば安倍晴明、夢枕獏氏の一連の著作がまず浮かびます。
夢枕版『陰陽師』では、蘆屋道満は清明よりもはるかに年上で年齢不詳、清明の強敵になり得る存在でありながら良き理解者、協力者、友としても描かれ、私は好ましく思っています。
一方、こちらの『はしたかの鈴』では芦屋道満は三十路の壮年、対する安倍晴明が齢七十ということになっていますし、道満は一介の法師陰陽師に過ぎず、対する声明は天皇と時の権力者藤原道長に仕える大陰陽師という設定になっています。
物語はもちろん道満と鷂の二人が怪異や謎を解決していくもので、清明と敵対してはいません。
道満と、彼によって鷂と名付けられる幼子との出会い…、道満が彼女を救ったのか、それとも拾ったのか…。
道満は彼女のことを“式神”と嘯いて利用しているのです。
少しずつ少しずつ鷂に訪れる変化と、道満が彼女に語り聞かせた重く痛ましい過去。
さぁて、この作品、シリーズ化されるといいなぁ…。
道満にはある目的があって、それはまだ成し遂げられていませんからねぇ…、どうなるかなぁ…。

*芦屋と蘆屋と二つの表記をしていますが変換ミスではありません。美奈川作品では芦屋、夢枕作品では蘆屋と表記されるのでそれに従いました。
コメント
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