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『人情噺文七元結』…♪

2020-06-01 09:50:16 | Weblog
昨晩はNHKで歌舞伎『人情噺文七元結』を楽しみました。
今年2月に歌舞伎座で上演されたものだそうです。
配役は、
左官長兵衛:尾上菊五郎
長兵衛女房おかね:中村雀右衛門
長兵衛娘お久:中村莟玉
吉原角海老女将お駒:中村時蔵
角海老手代藤助:市川団蔵
和泉屋手代文七:中村梅枝
和泉屋主人清兵衛:市川左団次
鳶頭伊兵衛:中村梅玉
腕のいい左官ではあるが、呑むと打つとを止められない長兵衛。
夜帰宅すると娘のお久が朝からいなくなったと女房のおかねが騒ぐは、怒るは。
吉原の角海老から迎えが来て、行ってみると…。
長火鉢の向こうに座った女将のお駒、タンスの陰で小さくなっているお久。
お駒が語るところによれば、
おとっつぁんの呑む打つで家にはお金がなく年を越せない、だから自分が身を売ってお金をこしらえようと思ってきた
と言ったという。
お駒に促されて父の傍に寄ったお久の口説き。
私の身の代で年を越して、おっかさんと二人仲良く暮らしてくださんせ
これには長兵衛もぐっとくるものがあって…。
お駒の厚意と温情により、50両の金子を用立ててもらいます。
さてその帰り道、掛け取りの50両を掏られたからお店への申し訳に大川に身を投げようとしている文七と出会います。
娘の身の代の大事な50両ではありますが、長兵衛は文七を助けるためにその金子を渡してしまうのです。
翌朝、大家まで巻き込んでの夫婦喧嘩をしているところに和泉屋主従が訪れます。
50両を掏られたと思ったのは文七の勘違いだ、と。
さらに長兵衛の心意気に感じた和泉屋主人が、角海老からお久を受けだして連れ帰って来ました。
そのうえ、文七クンとお久チャンの縁談までその場で整ってしまうという…
菊五郎丈の容子の佳さ、口跡の良さ、芝居巧者は相変わらずです
ただ、昨日驚いたのはお久役を務めた中村莟玉丈。
角海老のシーンでは顔も塗らずにすっぴんらしく、タンスの陰でシクシクないているところなんざぁ、まぁホントに14歳の貧家の娘に見えた
声も口跡もいい。
こぉれは大変な若手女形が現れたんじゃんない って思いました。
菊五郎丈だけでなく、時蔵丈も相変わらずいい女っぷりで
『人情噺文七元結』、楽しいお芝居でした
コメント
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