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エボラ出血熱は脅威か?・・・先進国の都合に翻弄されるアフリカ

2014-08-12 09:51:00 | 時事/金融危機
 

■ 空気感染しない致死率の高いウィルスは脅威では無い ■

エボラ出血熱の死者が1000人を超えて、WHOは「非常事態」を宣言しています。メディアなどもウィルスの恐怖を煽りたてています。

確かに当事国であるギニア、リベリア、シエラネオネとその周辺国は「非常事態」です。

一方、エボラ出血熱が先進国にとって脅威かと言えば、その影響は極めて限定的です。エボラ出血熱は空気感染しませんので、当該国で患者と接触をする様な医師などしか感染の機会はありません。

エボラ出血熱の潜伏期間は1週間程度で致死率は50~90%と非常に高率です。ウイルスが体内に数個新入しただけでも感染する事から、非常に恐ろしいウイルスである事に間違いはありません。

一方、空気感染しないので、患者と直接接触したり、患者が触れたものや、出血や排出物に触れなければ感染しません。要は、患者の隔離が出来れば拡大は容易に阻止出来ます。そして、発病してから劇症化するまでの時間が短いので、患者が自ら歩き回ってウィルスをまき散らす事が出来ません。

一方、潜伏期間の7日間に、感染者との接触で感染を拡大する可能性が高く、発病者が確認された地域を早期に封鎖する事が、感染拡大の決め手となります。

今回の感染拡大の最大の要因は、現地の住民が感染者を隠してしまった事です。エボラの致死率が高いので、発病して病院に搬送された患者の多くは死亡してしまいます。医学的知識の乏しい地域では、「病院に行くと殺される」との噂が広がり、シャーマンがこれを助長した様です。

その結果、感染者を地域や家族が隠してしまい、早期隔離に失敗したのが今回の感染拡大の一因とも言われています。

■ 先進国での感染拡大の確率は低い ■

借りにエボラ出血熱が先進国に持ち込まれたとして、大都会で感染は拡大するでしょうか?

私達が普段生活していて体液の接触がある様な濃密な接触はあまり大勢とは交わしません。キスの習慣がある国は別ですが、少なくとも日本人は握手もしないので、感染確率は欧米よりも低いはずです。

ウイルス保持者が使った食器などや、排泄物からの感染もあり得ます。

エボラウイルスは細胞膜様の脂質の外膜(エンベロープ)を持っており、これはアルコールや石鹸で容易に破壊されるので、食器などからの感染拡大は限定的です。

確かに発病すれば全身出血を伴う劇症化で致死率が高いのですが、反面、患者を見逃す確率は低く、早期隔離と接触の可能性のある周辺の人達の一定期間の隔離で、先進国へ侵入したエボラ出血熱はほぼ確実に封じ込める事が出来ます。

■ 映画「アウトブレイク」によって間違ったイメージを植え付けられたエボラ ■

多くの人々がエボラ出血熱と言うと映画『アウトブレイク』を想起しますが、あのウィルスはエボラ出血熱と違い「空気感染」します。

クシャミや咳などで空気中に飛散したウィルスが活性を失わない場合、ウイルスの拡散と感染の拡大は飛躍的に高まります。しかし、エボラ出血熱は空気感染しないので、むしろ「性病」に近いものとイメージした方が正しいかと思います。

エボラ出血熱の脅威を過剰に宣伝したという意味においては、『アウトブレイク』は悪影響が大きかったのではないでしょうか?

ハリウッドが世界の経営者の広報機関であるという陰謀論を採用するならば、現在の「ウイルスビジネス」の広報活動の一環だったのかも知れません。

■ エボラの発見から40年近くワクチンが開発されなかったのは経済性が無いから ■

エボラ出血熱が初めて見つかったのは1976年です。それから何度かの感染拡大がありましたが、40年近く、ワクチンが開発される事は有りませんでした。

エボラ出血熱は西アフリカの一部の地域の風土病で、先進国の人が感染する確率は極めて低く、空気感染をしない事から、ウイルスと患者の封じ込めが容易です。この事はワクチンの開発の優先度が低い事を示しています。高い資金を費やしてワクチンを開発しても、先進国に売る機会はほぼゼロです。一方、西アフリカの国々は貧しいので、高いワクチンを大量には買えません。

ワクチンの開発には、ウイルスの入手と管理、弱毒化か遺伝子の解析、ワクチンの製造と臨床試験という手順が必要になり、エボラの場合はクラス4の実験室でしか扱えないので、多くの研究者がエボラウイルスの研究に携わる事は不可能ですし、製薬会社としても利益が見込めません。

一方で最近は遺伝子解析から合成ワクチンを製造する事も可能で、現在研究開発が進められているであろうエボラワクチンはこのタイプになるでしょう。

■ アフリカの開発がエボラワクチンを必要とする ■

今回のエボラ出血熱の感染拡大の一因としてウイルスの弱毒化が影響しているかも知れません。本来致死率の高いウイルスを宿主を殺してしまう為に感染拡大の機会が少なく、多少の流行の後には自然に終息します。

しかし、致死率がある程度より下がると、保菌者がキャリアーとして動き回る事で感染を拡大し易くなります。くなると封じ込めが難しくなってきます。

本来、西アフリカの僻地に先進国の人が赴く事は稀ですが、鉱山開発などでその機会は増える傾向にあります。

グローバル化の時代、アフリカの風土病であるエボラ出血熱も、飛行機によって世界各地に拡散する恐れは否定できず、弱毒化による将来的な感染力の拡大も視野に入れる必要性があります。

エボラ出血熱のワクチンは「アフリカ開発」の観点から、必要になったとも言えます。

■ WHOのワクチンキャンペーンの一環であろう ■

「新型インフルエンザー」以来のチャンスとばかりにWHOのマーガレット・チャンがまたハシャイデいます。ワクチン・ビジネスは次世代の重要な医療ビジネスなので、ウイルスの脅威を煽りチャンスをWHOは見逃さない様です。

西アフリカの一部の諸国限定の「非常自体」をあたかも「世界全体の非常事態」に誇張するWHOとロイターなどのマスコミの姿勢は、いつもながら見ていて反吐が出まます。こういった詐欺ビジネスの延長線に、「子宮頚ガンワクチン」の後遺症問題がある事に私達は気づく必要があります。

TVや新聞を見ていると、わが身や家族に危険が及ぶ事もあるのです。
いえ、太平洋戦争に導いたのが朝日新聞や読売新聞であった事を考えると、TVや新聞は昔から私達に害を及ぼし続けているのかも知れません。