習慣HIROSE

映画・演劇のレビュー

クロムモリブデン『翼とクチバシもください』

2016-06-09 00:41:57 | 演劇
今年もクロムが大阪にやってきた! 必ず毎年大阪を忘れず、彼らは戻ってくる。そんな律義さが好き。東京で有名な劇団になったって、大阪を忘れないよ、という姿勢が好き。というか、そんな大げさなことではなく、習慣のように、ちゃんと、大阪公演もしてくれるクロムが好き。   いきなり、何を書くのか、と自分で自分に驚く。最近、少しおかしい、のかもしれない。でも、この芝居の青木さんもおかしい。こんなに . . . 本文を読む
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大阪憲法ミュージカル2016 劇団往来プロデュース『無音のレクイエム』

2016-06-09 00:38:57 | 演劇
あまりにありきたり。あたりまえ。表面的なレベルでお話が展開されていく。ドラマとしてのリアリティも奥行きも何もない。ペラペラ。唖然とする。   そのペラペラな台本(小鉢誠治)を演出の鈴木健之亮さんは敢えてそのまま、何の工夫もなく見せる。そんな大胆なまねを、なぜするのか。驚きを禁じない。敢えて、わざと、さらに、ペーラペラに描く所存だ。   90名近いキャスト(そのほとんどが . . . 本文を読む
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ステージタイガー『ランニングホーム』

2016-06-09 00:36:51 | 演劇
  広瀬、広瀬と100回くらい100分の芝居の中で呼ばれ続ける。これはなかなかの苦痛だ。そんなの生まれて初めてのことで、最初のほうは、自分のことではないのに、なぜか、何度となくドキドキしてしまった。(数えてないからわからないけど、実際は50回くらいなのかもしれない。でも、体感回数としては100回なのだ!)   主人公の男は、昔の友人であり、ライバルだった広瀬に対してコンプ . . . 本文を読む
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九鬼葉子『関西小劇場30年の熱闘』

2016-06-09 00:33:42 | 演劇
九鬼さんは関西小劇場演劇界にとって貴重な存在だ。なんて、偉そうなことを言えるような立場ではない。チンピラの僕とは違い、エリートの彼女をまるで「同じように芝居が好き、」というだけのことで、どうこう言うのはおこがましいけど、いろんな意味で尊敬している。   そんな彼女の30年の集大成がこの本で、ここに何が書かれてあるのか、とても楽しみだった。僕も(同世代)彼女と同じ芝居をほぼすべて見てい . . . 本文を読む
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『追憶の森』

2016-06-01 21:57:35 | 映画
  ガス・ヴァン・サントが、なんと日本(というか、富士の樹海)を舞台にして、生と死のはざまで揺れる男の魂の放浪を描く詩的な幻想譚。なんで富士の樹海?と首をひねらざる得ないくらい、わざわざここにする意図はない。どこでもよかったのだ。たまたまネットで見つけて、わざわざアメリカからこんなところにまで来る。 自殺のために、ここを訪れた男が、同じようにここで死を覚悟した男と出会い、ふたりで樹海 . . . 本文を読む
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『神様メール』

2016-06-01 21:50:29 | 映画
  夢のような2時間だった。この不思議な世界で、主人公の少女とともに、この世界を旅する。実は彼女は神様の娘で、でも、父親である神様は、とんでもない嫌なやつ。自分の部屋に籠って、パソコンの前に座り、人間たちを好き勝手にいじくって遊んでいる。神様のくせに、人間を持て遊んでいるばかり。妻に対しても偉そうで、家政婦以下の扱い。そんな父を嫌って息子のジーザスは人間界に行き、ゴルゴダの丘で死んでし . . . 本文を読む
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冷凍うさぎ『ペチカとエトランジェ』

2016-06-01 21:41:23 | 演劇
  僕が見た回はムッシュハマモトによるパントマイムが開演前に付いていたのだけど、ふつうこういうプレイベントは開演待ちの緩いものなのだが、ハマモトさんはとても真剣に黙々と演じていて、ついつい見つめてしまう。しかも、彼がはけた後、芝居が静かにそのまま始まる。まるで彼までもがこの芝居の住人のよう。そういうところもまた、この芝居のキャパシティの広さだろう。どこから始まり、どこで終わったのかも、 . . . 本文を読む
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『アイアムアヒーロー』

2016-06-01 21:33:33 | 映画
  かなり期待した。どんな映画になっているのか、想像もつかなかったからだ。とんでもないことが起きている。だいたいZQNってなんだよ、というわけのわからなさ。もちろん、説明なんかない。問答無用の感染パニック。何が何だか、わからないけど、やつらが襲ってくるのだから逃げるしかない。   見終えてみたら、要するに、ただの『ゾンビ』の日本版なのだが、それを低予算のホラー映画として作 . . . 本文を読む
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『ずっと前から好きでした 告白実行委員会』

2016-06-01 21:23:14 | 映画
好きな子のことで頭がいっぱいの高校生たちの告白までのラブストーリー。64分という上映時間が心地よい。幼なじみで、お隣同士のふたり。お互い好き同士なのに、恥ずかしい気持ちが先に立ち、気持ちを正直に伝えきれない。今までもずっといっしょにいたから、この期に及んで真面目に向き合うなんて照れくさいし、ムリ。でも、女の子は勇気を出して、「好きです」と告白する。なのに、男の子は冗談だろ、と混ぜ返してしまう。なん . . . 本文を読む
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