明日の日食を拝めますようにとお供えを用意したクアトロの父だ。
ナポリのあるカンパーニャから水牛のモッツァレラを取り寄せた。チェリーのように小さくまとめたモッツァレラで「モッツァレラ・ブッファラ・カンパーニャ・チリエジーネ」という。ハリー・ポッターのおまじないのような名前だ。
とても神経質な水牛のミルクは今や希少価値がある。その水牛のモッツァレラの味わいは、牛乳のものよりも数段味わい深く感動的である。もう日食が雲に隠れようが、このモッツァレラの美味しさで充分だと思ってしまう。
しかしこのお供えは日食と十五夜を勘違いしているクアトロの父だ。
「えー、わたくしのぶれた発言、土用に“う”の字の付かないチーズを大量に用意したり、海の日に海にいない稚鮎をおすすめしたり、日食に水牛のモッツァレラをお供えしたりと、国民の皆様に政治不信を与えたことをお詫びしなくてはいけません」
涙ぐむクアトロの父だった。
夏バテ防止のためにウナギを食べるという習慣が定着したのは、江戸時代中後期のこと。売り上げ不振に悩んだウナギ屋から相談を受けた平賀源内が「今日は土用の丑の日」と書いた張り紙を出して宣伝し繁盛したと云う。
丑(うし)の日に「う」の付く物(うどん・うり・梅干など)を食べると体に良いとの言い伝えがあり「うなぎ」が合致したと考えられる。
平成時代に入り、売り上げ不振に悩んだイタリアン・クアトロ・スタジオーネは、平賀源内に習い「土用のチーズ」を売り出したのだった。
土用に合わせて美味しいチーズを仕入れたクアトロの父である。
本場イタリア・カンパーナの“水牛のモッツァレラ”、オランダより千日熟成の“ゴーダミレニアム”、同じオランダからとても珍しい山羊乳の“ゴーダ・ベニング”、フランスからマイルドな味わいのブルーチーズ“ブルー・デ・コース”、白カビの天使のチーズと云われる“カプリス・デ・デュー”などなどだ。
しかし、チーズに「う」が付かないことに気が付かないクアトロの父だった。
桃が美味しい季節になりました。
旬の桃を白ワインで煮て、シロップ漬けにした桃のコンポートにアイスクリームに添えたデザートがクアトロで販売開始になった。
アラホー世代(注1)にも超人気?とか。
「桃のみずみずしさとほんのり香る白ワインの風味とミルク素材のアイスクリームが絶妙にマッチしてとても美味しいの」(注2)
ミス桃コンのナナミちゃんもおすすめである。
クアトロは目立たない小さなお店だが『桃コンあります。』の幟を目印に急いで出かけよう。(注3)
(注1)アラホー世代とは、保育園世代のことである。
(注2)このコメントはクアトロの父の創作でり、ナナミちゃんのコメントではない。
(注3)実際は幟は立っていない。嘘つきなブログではあるが、桃コンの美味しさは本当だ。
※アラホーから大人にもおすすめ、本日の魚
香川産カンパチ、鹿児島産笛吹鯛、鹿児島産イトヨリ、八丈島産尾長鯛、琵琶湖産稚アユ、昆布森産牡蠣などなどである。