台風のために家に閉じこもるクアトロの父。
テレビでは朝から晩までなでしこジャパン優勝のVTRだ。
特に決勝戦は何度見ても感動する内容だった。
優勝までのストーリーがとても日本人向けになっている。
世界ランク一位のアメリカに試合の主導権はにぎられ、二度までもぎりぎりのところで同点に追いつき、最後の最後にPK戦で勝つ。
今や映画でもこんな明快なストーリーは使えないのではないだろうか。
クアトロの父が選ぶ日本の名作映画百選に必ず入る「用心棒」や「座頭市」などに代表されるストーリーのパターンがある。
弱いものの味方をし、絶大な権力者に立ち向かう主人公。
その主人公は絶体絶命のピンチに陥るが、そこから立ち上がり、最後は巨大な敵に勝つ。
日本人の大好きなストーリーだ。
その用心棒と座頭市が競演した映画「座頭市と用心棒」と云うのもあった。
やはりクアトロの父の大好きな作品だ。
こちらの用心棒と座頭市の戦いは引き分けだったが、PK戦は無かった。
明日も台風の影響で魚の仕入れが心配なクアトロだが、クアトロはそのピンチから立ち上がるだろうか。
クアトロの父が選ぶ日本の名作映画百選に必ず入るのが「キングコング対ゴジラ」だ。
南の島で生まれたキングコングが日本に上陸し、日本中に被害をもたらしながら本州を縦断し北上していく。
さらに、太平洋からはコジラが上陸する。
ゴジラは水爆実験の影響で生まれた怪獣だ。
まさに、本州を襲う台風と原発事故を象徴したような映画だ。
そして、人間に為す術は無いのだ。
両者が戦って共倒れになることを祈るだけだ。
さらに、パシフィック製薬とセントラル製薬がこの災害を商売にしようというのだから、現在の民主・自民の政争のようなものだ。
楽しく子供向けに仕上げているが、内容は風刺に富んだ辛辣な作品である。
前置きが長くなりました。
本日のクアトロのディナーの営業はキングコングの来襲が予想され臨時休業をさせていただきます。
大変に申し訳ありません。
テレビの前にふとんを敷いて、“なでしこジャパン”を観戦するクアトロの父。
午前3時過ぎに一度目を覚ましテレビを点けるが、まだ試合は始まらないので寝る。
次に目が覚めると前半終了。
次に目が覚めると後半に日本が失点。
やっぱりだめかなと思いこのまま寝ようかなと思う。
ところが同点に追いつくのだから、しっかりと目が覚める。
延長で失点して、やっぱりだめだったかと思うが、もう寝られない。
そして、また追いつき、PKで勝利する。
すごいな“なでしこジャパン”と興奮のクアトロの父は、雄叫びを上げる。
というようなことはなく、やはり冷静に感情を現さないクアトロの父。
さて、“なでしこジャパン”の勝利を祝って、今日は海の日だし魚介を大売り出しするクアトロ。
というようなことはなく、魚市場連休のため売る魚介が少ないクアトロだ。
朝のうちに体力・気力を使いきったクアトロの父の動きはにぶい。
というようなことはなく、“なでしこジャパン”にもらった元気で張り切るクアトロの父だ。
今日は、「ウニの日」だから、「ウニのクリームソース」がお勧めですと云うクアトロの父。
その洒落にやはり切れ味はない。