バーンスタイン指揮NYP(UNITEL)1966/1/5放送live・BD
ヤングピープルズコンサートの中の「ショスタコーヴィチ誕生日トリビュート」より。還暦。7番の1楽章主題再現を軽くやったあとはほぼ全部を9番の解説と断片演奏に費やしている。ベートーヴェン第九との対比など、ショスタコーヴィチのパロディの気質も、この曲自体が「第九」のイメージへのパロディになっていることを含めているのである。解説がやや長く、曲が分断されがちで総体的に楽しみづらいが、膨大な編成で軽交響曲をやるということ、たとえば木管ソロを繋いでいったり弦楽器とかけあいをやったり、ジャズ風とまで言えそうなやりとりによってその意味を視覚的に理解できる。演奏はけっこう攻撃的でNYPの実力が発揮されているが、ショスタコーヴィチは個々の楽器は部品化してやりにくそうに見えて合奏としてはまとめやすいのかもしれないという印象も受ける。7番の解説を聞きたかったがタイミングというのはこういうものだし、子供向けの番組なのだ。この回まで白黒。