湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

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☆ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ

2017年01月24日 | ラヴェル
○エネスコ指揮シルヴァーストーン交響楽団(mercury他)CD

最初はあっさりしていて速く、アルベール・ヴォルフを思わせる素っ気無さだったがさすがヴァイオリニストである、設計がしっかりしている。それは前フリで(この有名なホルンソロを前フリにするところが嬉しい)旋律の抑揚にあわせてどんどん歌謡的に揺れていく。とても感傷的な世界へ行き着くのである。美しいハープのアルペジオ、きらめくようなマーキュリーの録音によって余り指揮者としては評価の高くないこのエネスコの「指揮」芸術の一端を垣間見ることができた。パリ音楽院の同窓生の作品を、まるでフランスの雰囲気そのままに、アメリカの光彩の中に最後は静かに、しかし甘やかに終わる。デロデロな演奏であるかのように書いてしまったが決してそんなことはない、品のいい演奏。録音が古いので○。
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