ミュンシュ指揮ボストン交響楽団(vai)1962/4/17ハーバード大学サンダースシアターlive放送(映像)・DVD
ミュンシュのこの曲の映像は3種あまりあるか、よく見ると割と個々に違っていて、この演奏は最初から作りが大きく(こころなしか編成も大きく見える)ミュンシュも幻想、海ときてここで疲労を隠せない動き方だが、それが程よく手綱を緩め演者の表現に面白い膨らみをもたらしているように感じた。それは「夜明け」ではソロミスや合奏のややぼやっとした響きを生んでおり、なんとなく固いようにも思った。映像だから演者の後ろの方で実際緩んでいる仕草も見える。だがパントマイムでフルート第一奏者が魅せる。他の映像でもこのトップの女性が吹いていたかと思うが、ここは見せ所の長丁場ゆえ皆気合は入り技巧はみせるが、この人は、とくにこのときは棒のような冷たい音を出すボストンの各奏者の中にあっていかにも暖かく美しい、ニュアンスに富んだソロを聴かせている。フランスオケでも通用するだろう。素晴らしい。この人が音だけでも際立っている。それは終演後呼び出され手の甲にキスされるだろう。全員の踊りはどうやったって盛り上がるようにできており、ミュンシュも体力を忘れて狂乱するのでこれはこれでいつものことである。爆発的拍手でおわる。
ミュンシュのこの曲の映像は3種あまりあるか、よく見ると割と個々に違っていて、この演奏は最初から作りが大きく(こころなしか編成も大きく見える)ミュンシュも幻想、海ときてここで疲労を隠せない動き方だが、それが程よく手綱を緩め演者の表現に面白い膨らみをもたらしているように感じた。それは「夜明け」ではソロミスや合奏のややぼやっとした響きを生んでおり、なんとなく固いようにも思った。映像だから演者の後ろの方で実際緩んでいる仕草も見える。だがパントマイムでフルート第一奏者が魅せる。他の映像でもこのトップの女性が吹いていたかと思うが、ここは見せ所の長丁場ゆえ皆気合は入り技巧はみせるが、この人は、とくにこのときは棒のような冷たい音を出すボストンの各奏者の中にあっていかにも暖かく美しい、ニュアンスに富んだソロを聴かせている。フランスオケでも通用するだろう。素晴らしい。この人が音だけでも際立っている。それは終演後呼び出され手の甲にキスされるだろう。全員の踊りはどうやったって盛り上がるようにできており、ミュンシュも体力を忘れて狂乱するのでこれはこれでいつものことである。爆発的拍手でおわる。
フランスのオケは同時代でも沢山女性がいたのに、アメリカは保守的ですね。
ミュンシュはキスするのもエレガントですね。