湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

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☆ウォルトン:ヴィオラ協奏曲

2016年11月19日 | イギリス
○プリムローズ(Va)サージェント指揮シンフォニー・オブ・ジ・エア(NBC交響楽団)(DA:CD-R)1945/3/11live

録音が壊滅的に悪くオケが潰れてウォルトン特有のオーケストレーションが形骸化して聞こえてしまうなど音盤としては難が多い。ソリストの音程すら明確に捉えられず甚だ心もとない。終楽章では音飛びすらある。だが、ライヴでプリムローズのこの曲の演奏を聴けるだけでも幸せと言うべきだろう。スタジオ録音も残している職人的指揮者サージェントとのコンビで、かつ手だれのNBC響が相手である。演奏的には実際かなりスタジオよりも烈しいものとなっている。プリムローズはとにかくよく歌うし、2楽章ではエッジの立った音で突っ走る。まことヴィオラにおけるハイフェッツだと思うのはそれでも殆ど技術的瑕疵が無いことである。音程が多少ブレて聞こえるのは恐らく録音のせいだろうと考えるとこの技術は驚異的である。もちろんライヴならではのオケとの乖離はあるように聞こえるし、サージェントもさばききれない箇所があるようにも思うが(すべて録音が悪いため推定である)補って余りある彫りの深い表現にヴィブラートの美しさ、起伏の大きなダイナミックで迫力のある演奏ぶりには感嘆させられる。ライヴのプリムローズはこんなにも激しかったのである。○。前プロがアイアランドのロンドン序曲、メインがホルストのパーフェクト・フール組曲となっている。

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2 Comments

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客の呼べる指揮者が (管理人)
2007-06-06 01:46:29
いまだに西欧人だと信じている古い人をターゲットにしているということなのか、やはり特許モノの解釈とトレーニング法を持ち込んでくるだけのものはあるのか、ベルティーニ氏にかんしては後者なかんじはしましたが、インバル氏如何にといったところでしょうか。ベルティーニ氏はとりわけ親日でケルンでも日本人を多用してましたし特別かもしれませんが。
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都響 (けん)
2007-06-05 23:52:57
ウォルトンの話じゃない。
都響の常任がインバル氏となったようだな。
いい加減外人指揮者はやめて欲しいのだけどね。
どうせトレーニングなんてしないし、常任と言ってもたまにしか振らないのだから、意味無い。
年金代わりの日本での仕事なんだし。
いい加減日本人にやらせろよなぁ。
聴衆者が悪い。
いつまでも害タレおっと間違えた外タレを無条件に賞賛するからこうなる。
いい加減気付けと言いたい。
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