湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

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☆ミヨー:二つの行進曲OP.260~Ⅰ.思い出に(パール・ハーバーの日の)

2016年11月19日 | フランス
○作曲家指揮コロンビア放送(CBS)交響楽団(CASCAVELLE/COLUMBIA)1947/1/8NY・CD

なんだか派手なブラスの響きでヒンデミットの戦後作品を彷彿とさせる感じで始まる、行進曲というより挽歌。基本的に分厚いミヨーの響きだが、リズムは単純で踏みしめるように進む暗いながらもどこか楽天性も無くはない音楽だ。だいたい主題が主題なので(戦後すぐ、1945/9/23-30 の作品)ひとしきり重厚に歌ったあとは静かにレクイエム的終結を迎えるのだが、ここはとても美しい。全編通して戦後作品らしく前衛性の微塵もない曲で、戦前の牧歌性も無く、後期ミヨーの典型的作風の発露といえる。演奏は手慣れている感じだが短くてよくわからない。カスカヴェッレはラヴェルやミヨーなどの貴重な歴史的録音を2年位前から続々と出してきていたがいずれも非常に高価なうえ大部分は再発なので今一つヒットしていない(それでも15分くらいのために買う私みたいなのもいるわけで)。まったく歴史的録音を所持していなくて、これからフランスを中心に集めようという向きにはお勧めではある。ANDANTEも似たような位置づけにあるが、あちらのほうはちょっと信用できないところがあるので言及は避けておく。ちなみにラヴェルやストラヴィンスキー集は殆ど他のCDの再発。
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