りきる徒然草。

のんびり。ゆっくり。
「なるようになるさ」で生きてる男の徒然日記。

冬木。

2011-01-09 | Weblog
昨年、庭に突然自生しはじめた木。

その後もすくすくと育ち、ついに家の塀の高さを越えた。
幹も太く、色も濃くなり、おそらく、たぶん、この木の
正体が「桜」だということは、植物に疎い僕でも分かる
ほどになった。

今、庭の木の葉は、すっかり落ちて、細長い枝だけを
空に向けて突き刺している。

そんな丸裸の木を眺めていると、ただでさえ厳冬の寒い空気が、
一層寒く感じる。

しかしその枝の1本1本をよく見てみると、小さな、本当に
小さな「蕾」が・・・・。

この蕾が膨らみ、開花するのは、まだまだ先のことだ。
でも庭の木は、いつかやってくるその日を信じて、小さな蕾を
その枝にこっそりと用意している。

冬木(とうぼく)。

そんな言葉が、実際に在るのかどうか知らないが、そんな言葉が
思い浮かんだ。

樹木が一番美しいのは、暖かい春の到来を信じて、幹と枝だけで
ひたすら寒風に耐えている冬だ・・・そんな言葉を聞いたことがある。

僕も、今は冬木の時なのかもしれない。

庭の木を眺めていると、ふと、そう思えてきた。
そうであって欲しい。
いや、きっとそうなのだ。

きっと、春は来る。
コメント
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