rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

図書館、時間が経つのを忘れてしまう聖なる場所

2011-05-07 00:42:06 | 本たち
大好きなパンを買ってきたから取りにいらっしゃいと言われ、実家に行って来た。
すぐ近くには市立図書館があるので、1時間半ばかり本に囲まれて至福の時を過ごす。
もし、一日36時間あるなら、一日2時間睡眠で大丈夫なら、目にした本を手当たり次第に読みたいと思う。
生きるには、様々な雑事をこなさなくてはならないから、本を読むのに当てられる時間は、1日1時間確保もままならない。
今日も、何を借りて読もうかと、迷いに迷った。
読み返そうと思ったが、どこかにしまい忘れてしまったサン・テグ・ジュぺりの「夜間飛行」と、まだ読んでいない須賀敦子の「霧の向こうにすみたい」の2冊にした。
ほかには、デザインの本2冊と、クラシックCD4枚にロック2枚も。
本とCDに囲まれてまみれて過ごせるなら、なんと幸せなことか!
ごくたまに旅行をすることで(ごくを取り除いたくらいが理想)、本や音楽から得た感想や印象を具体化して記憶と心に深く焼き付けたいと、欲張ってしまうけれども。

「本」は、他者の目や頭・体験を通して、人一人がする限られた経験を疑似体験させてくれる、魔法を持っている。
その「本」がたくさん集まっている図書館は、さながら万華鏡のようだ。
いろいろな角度、そのときの偶然の出会いで、訪れる人たちの目に映るものは幾千幾万通りとなるだろう。
ふと目にした本に引き寄せられて、手に取り、読んでみる。
きっと、少しは人生が豊かに彩られるのではないだろうか?
そんな機会を演出する図書館よ、万歳!

もはや叶わぬ夢となる気配濃厚の私設図書館。
この本の楽しみを、音楽の素晴しさを、絵の美のもたらす心の楽園を、みんなで分かち合える空間を作りたいと、まだどこか諦めきれないでいるのであった。