氷花鏡 9/2/2013
冷え込みがきつかった昨日の朝、バケツ2つに分厚い氷が張っていた。
きっと小さい人が喜んで遊ぶに違いないと確信し、バケツを使うのを我慢してそのままにしておく。
するとまもなく、小さい人が外へ飛び出してきて、井戸端のバケツを覗き込んだ。
「やったー、バケツに氷が張っているぅ。」と、大喜び。
早速バケツの氷を取り出そうと、慎重にバケツをひっくり返す。
凍りきっていない水の重さで、氷はすぽんと取り出せた。
大事そうに両手でささげ持ち、迷っているようなので、一つは氏神様にお供えするように促してみると、小さい人はそそくさと氏神様へ氷鏡を供えに行く。
もう一つの氷はというと、なにやらいいアイディアが浮かんだと見えて、もくもくと動いていた。
ややあって、小さい人が呼びにきた。
マユミの木の枝に、美しいオブジェが掛けられている。
「氷に水で穴を開け、ビオラの花を飾ったんだよ。」
氷が光にきらめき、透明感と花の鮮やかな色の対比が美しい。
小さい人は、手が痛いほど冷たいことなどすっかり忘れて、満足感に浸っている。
「よくできたね。氷が溶けるとなくなっちゃうから、写真を撮ろうね。」
子供の自由な発想は、いいものだ。
バケツに張った氷でも、単純んで喜び遊ぶことができる。
かつて子供だった自分が、忘れてしまった気持ち。
こうして庭で遊ぶ小さい人を横目で見やりながら日向ぼっこをするねこも、なんだか楽しそう。
昨日は氷で遊ぶ小さい人の姿を、今日は自転車の掃除に余念がない小さい人の姿を、枯れた芝生の上で眺めるねこであった。
にゃんですか? 10/2/2013
それで? 10/2/1013