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魅惑の街、南米のパリ、アルゼンチンのブエノスアイレス

2013-02-16 15:59:10 | 街たち
「にじいろジーン 地球まるごと見聞録」アルゼンチンの首都ブエノスアイレス。
幅140メートルの7月9日通りには、オベリスクが聳え立ち、重々しいヨーロッパ風の建物が整然と立ち並び、南米のパリとも称される。
港に面した場所にあるラ・ボカ地区のカミニートは、赤や黄色に緑に青などのカラフルな色にペイントされた建物が特徴的。
また、情熱的で哀愁を帯びたアルゼンチン・タンゴの発祥の地としても有名。
最近のブエノスアイレスの通りを彩り、日増しに拡大しているストリートアートは、もはや観光の目玉までになっている。
市の条例がストリートアートに寛容なことの加え、アーティストたちが正式な許可を得て制作に打ち込めるとあって、世界各国からストリートアーティストたちが集まり、クオリティーの高い作品を展開する。
今では、その数は千を越え、レベルの低い落書き程度は及びでない環境になっている。

アルゼンチンは、牧畜が盛んなことから、肉が主食にまでなっている。
牛肉の消費量は世界一、年間一人当たり70キログラム、日本人のおよそ7倍もの肉をガッツりと食べる。
もはや国民食といわれる”アサード”は、牛肉を炭火で焼いて塩のみで調味したもの。
骨付きあばら肉は、みんなの大好物、”ブロヴォレタ・チーズ”という焼きチーズと一緒に食べる。
”ミラネッサ”という、牛肉のカツレツは、肉の塊をたたいて薄くし、かりっとしたフライにしたもの。
イタリア系移民が持ち込んだ、ミラノ風カツレツがもとになっているけれど、その大きさは特大で、肉食民アルゼンチーノならではのものに進化している。
野菜類はあまり食べないので、それを補う強力な助っ人の”マテ茶”がある。
飲むサラダといわれる、ビタミン、ミネラル、食物繊維を豊富に含んだマテ茶を飲むことで、健康上問題がないらしい。


ブエノスアイレスからバスで3時間半の、ウルグアイとの国境近くにあるグアレグアイチューでは、ウルグアイ川のビーチが楽しめる。
ここでは、「グアレグアイチュー・カーニバル」が、1月から4月までの毎週土曜日、夜10時から開催され、カーニバルのチームがその技や美しさを競う。
コンテスト形式なので、きちんとした会場が設けられ、心行くまで鑑賞できるようだ。
ウルグアイに程近いこともあって、グアレグアイチューならではのマテ茶の飲み方がある。
マテ茶を飲みやすくした”テレレー”は、もともとウルグアイのマテ茶の飲み方で、グレープフルーツジュースにマテ茶を入れて作る。

ブエノスアイレスは、ファッションもなかなか素敵なものがある。
このあたりも、南米のパリといわれるのに一役買っていそうだ。
「フリエタ・セドレル」は、バッグの専門店。
バッグに親近感を持たせたくてつけた名前は、アルゼンチンでよく耳にする女の子の名前。
イメージに合った名前をつけたバッグは、どれもカラフルで、内側に凝った布が張ってあり、よく作りこまれている。
「チコルイス」は、靴の専門店。
異素材を組み合わせたユニークな靴を、この店で一点一点手作りしているため、6サイズ分各一足しか置いていない。
ブエノスアイレスを闊歩する女性たちは、胸を張って自信に満ち、そのファッションもはつらつとして健康的でしかもセクシーさも併せ持っている。
ファッション的にもかなり気になるものが、たくさんありそうだ。

19世紀から積極的に移民を受け入れてきたアルゼンチンの中にあって、ブエノスアイレスはことさら他民族がひしめいている。
また、国内において街としても特出しているらしく、地球の中でも有数のメトロポリタンだ。
多民族多宗教ともなれば、それなりの軋轢はあるだろうが、こうして画面を見る限りではましなように思える。
古いヨーロッパの面影と、南米独特の原色に彩られた街並みが共存するこの街を、訪れてみたいと強く思いながら、今回のジーンちゃんの紀行を見ていたのであった。