rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

避暑といえども

2013-08-18 22:43:32 | 旅先から
二泊三日で、那須へ出かけた。
ひたすら田舎道裏道を走るので、混雑時期ということを忘れてしまう。
高速道路と交差するあたりや、買い物に出かける時などに、連なる自動車を見て驚いていた。
ほとんどの時間をコナラやブナなどに囲まれたひっそりとした家で過ごし、生い茂る木々で薄暗い砕石の敷いた道をゆっくりと散歩をする。
確かに我が家のあるところよりは涼しいにしても、期待していたほどではなかった。
さすがに日中は蒸し暑い。
夜8時をまわる頃になると、外がようやく涼しくなるくらいだ。
もっとも、全体の気温が高いのだから無理もない。

普段暮らす環境と静けさなど違いはないけれど、場所を変えるということが非日常性を作り出す。
まさに旅の効果。
コナラの梢を見上げ、あたりにこだまする鳥のさえずりを聞きながらコーヒーを飲む至福。
いいものだ。

帰り、ひたすら下る道を進むと共に上がる気温で、非日常との決別をつける。
どうやら、夕立すらなかった大地は、白っぽく干上がっていた。

今日、熱風にさらされて萎れかかった鉢植えの植物達に水をあげていた。
すると、「に”ゃー」、「に”ゃー」と、いささか怒りを含んだダミ声が背後でした。
声がするほうを見てみると、ねこが仁王立ちのようにどっしりと板の間に立ち、半月の目つきでこちらを見ているではないか。
どうやら怒っているようだ。
「アタシの世話を三日もしないでどこへ行っていたの? 」と訴えかけるように。
何度も何度も「に”ゃー」と鳴く。
それならばとねこの気が済むように、おやつ程度のカリカリえさと新鮮な水を用意する。
ねこは当たり前のようにえさを食べ、そしてどこかへ涼みに行った。
おそらくねこは、どこかしらの違う私を見て、暑さによる苛立ちをぶつけたかったのではないだろうか。