空間の鳥
ルーマニア出身の20世紀を代表するミニマル・アートの先駆者、コンスタンティン・ブランクーシ。
具象の域を出ることなく、形の持つ意味を極限で表現にした作品は、誰しも印象強いのではないだろうか。
ともすると鑑賞者に鑑賞の手がかりとなるものを与えないミニマル・アートにおいて、ブランクーシの作品は親しみやすい。
有機的な曲線が、空間にやわらかさをもたらすのだ。
かれこれ30年ほど、彼の作品を欲しいと思い続けている。
とても自分の経済力では無理だとしても。
部屋に庭に彼の作品が存在するだけで、そこから癒しと美しさが流れ満ちるような、一種の神々しさが空間を浸すとは思わないか。
自分は一羽の鳥となり、一匹の魚となって、そこに舞、浴したい望みを持つ。
そして、自分にその恩寵を分け与えてもらいたい。
彼もまた、神に愛された芸術家の一人なのだろう。
接吻
眠れるミューズ
プロメテウス1