これも大和骨董市で手に入れた。 平小鉋だ。私も随分色々持ってはいるが、これと言うほど切れる小鉋に当たらない。 これはどうだろうか。 銘は悦英だし悪くは無いが、これは問屋銘だろうし、最近は悦英の物は骨董市ではよく見る。現にここ大和でも見た。 この業者は持って来てないが千代鶴とか石堂の鉋も持っているそうだ。 そう言う物は露天には余り出さず、欲しいと言う客に直接売るらしい。相場はあるが、高く売るんだろう。 私は名品を集めてる訳でも無いし、その金で色々面白そうな物を集めた方が良いと思う。世の中道具類を集める人は多く、ちょっと名の有る道具は 相応の収まる所に有るのだろうか。コレクターは有れば有るほど更に欲しくなる物だ。 そこには道具を扱う骨董屋の生きる道が有りそうだ。この鉋は普段使いに良いと思って、千円で少し高いが買って来た。台に杉本と焼印がある。他にも杉本の鉋は有った。高くて買えなかったが、多分大工か建具屋だろう。 刃を抜いて少し研いで見た。ところがこの地金は結構硬い為か刃が丸刃になっていた。これを研ぎ下ろすのに苦労した。 使って見ると結構切れる。刃持ちも良いし硬い物を削っても余り刃こぼれしない。これなら使えそうだ。 しばらくはこれで作業をしようと思う。
今日久し振りに大和骨董市に行って見た。誰か知り合いに会うかと思ったが、会わなかった。 やっと夏らしい暑さと天気が戻って来たが、何となく涼しい風も吹くようだ。 道具を売る店も何軒か出ているが、買いたいと思うものは少ない。鉋も高い物と安い物の差が極端だ。高い物は道具としての価値よりも、別な面に重点を置いて値付けしてるらしい。 これは700円で買って来た。比較的台もしっかりしてるし、裏刃も付いてるからまあまあだろうか。 しかし良く見ると台に何となく人の手が入っているようだ。 台の色から判断すると作られて相当時間は経っている様だし、刃と台に隙間が出来て紙でも挟んで有るのが普通だ。刃を抜くと刃の当りを取って台が削ってある。 この台に別の刃を持って来て入れたかも知れない。銘は半ではなくカタカナのキだろうと判断した。木村のキ 喜三夫のキと言う所か。登録も商標も保障も無いから鍛冶屋の名前 苗字の一部か屋号を付けた物では無いかと思うが。 刃は地金が少し硬くて砥石に乗りにくい様だ。さて切れるかどうか、まだ試して無い。 先日台の調整と刃の研ぎを行い試し削りして見た。一応切れたが、まだ感触は良くない。 もう少し使って見ないと判らない。