大工道具の蒐集

骨董市で集めた大工道具類の入手の経緯、使った感想を報告

鉋刃 八分 銘 重貞

2015-06-30 20:36:56 | Weblog
今回も鉋刃の紹介になります。 この刃も使い込まれた物の様だ。 頭の形もかなり
崩れていると思われる。 頭のめくれを 私も随分擦り取って 整形している。
銘の重貞は私は初めて見る物だ。 少し調べたが 何処で誰が作った物か判らない。

刃幅71ミリ 全長82ミリ程度で まだ十分使える長さだ。 此の刃も随分ベタ
裏だったので、グラインダーでスキ取ってある。 これでもう一度裏押しすれば
良くなると思う。 刃はかなり大切れに研いで有ったので、もう少し立てて研ぎ直し
ている。 ある程度安定して研げる様に平面が出たら 仕上げに移ろうと思っているが
まだそこまで行かない。 此の刃も斜めに研がれていたので、少し修正した。

結構硬い鋼で研ぎ下ろしに苦労している。 余りグラインダーを掛け過ぎて焼きが戻る
と困るので なるべく砥石で研ぎ下ろす様にしている。 余計時間も掛かる。
台にする材料も準備して台打ちもしたいが、これから夏に向かい、作業は厳しいので
秋になってからかなと思っている。
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鉋刃 六分 銘 直行

2015-06-29 21:31:00 | Weblog
これもまた鉋刃の紹介です。 直行は調べると 堤さんの製作した鉋刃らしい。
そこで 既に台に入れて紹介した。 今回は刃を抜いて 刃だけを紹介しよう。
友達は使って下さいと置いて行ったのだが、私は預かって整備して ブログで
紹介しますからと言って置いた。 だから返した後も情報が残る様にこうして
記録に残している。 この刃は形も余り崩れておらず 上手く使ってあった。
しかし これも若干 ベタ裏気味だ。  

これも私がグラインダーで裏を擦って整形した。 素人が余りやらない方が良い
のかも知れないが、この方が裏の平面を出し易いので そうしている。

もっと糸裏になる様に削る人も居るが 危険なのでそこまではやらない。刃の長さも
十分有るし、これならまだまだ使えると思う。 これは六分だし 台に入れても
使い易いサイズだと思う。  こうして 何処かで寝かして置くより、誰かに
使ってもらった方が良いと思う。 堤さんの鉋は私も 一丁持っている。結構良い
鉋だ。 これも多分切れると思う。  
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鉋刃 八分 銘 大観

2015-06-29 21:11:01 | Weblog
今回も先日来た鉋刃の紹介です。 この刃も大体1/3程度は使われて減っていると
思う。 頭部も叩かれてかなりめくれていた。 その部分はグラインダーで擦って
整形して有る。 此の刃も若干斜めに研がれていたので 擦って刃を付け直した。

銘の大観は色々調べたが 石堂にこう言う銘の物が有るとは探し当てられ無かった。
しかし 左隅に確かに石堂輝秀と刻印が有り、その下には鉋組合と思われるマークも
有る。 多分石堂の工房で作った物だと思うが、誰が作った物かは不明。 良く見る
梵字の様なマークは無い。  相当ベタ裏になっていたので、自分で裏をすって
刃先だけが 砥石に当たる様に改善した。

これでもう少し綺麗に研ぎ直せば切れると思うが。 台も無いので新たに 台打ちするか
或は 中古の台を何処かから調達するか検討中だ。 石堂の鉋は2丁位持っているが、
この鉋の切れ味も試して見たい物だ。 此の刃を持って来た 友人が望めば 返す予定
でいる。 しかし 何処でどうして入手したのか言わないが、知っていて入手したなら
ある程度知識のある人なのだろう。
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鉋刃 六分 銘 水心子 正秀 

2015-06-29 09:30:59 | Weblog
この鉋刃は 友達から一応預かった事になっているので、綺麗にして状況を連絡
する必要がある。 そこでここに掲載して状態を見てもらう事にした。

先ずこの刃は若干斜めに研がれていたので、刃を引いて修正し、刃を付け直した。
この為に大分苦労した。 また相当ベタ裏で裏隙部分がわずかしか残っていなかった。
そこで グラインダーで裏を少しすきとった。 普通はやらないがこれでは裏が上手く
出ないので仕方ない。 黒っぽいにはここに黒染め液を塗った為だ。 あんまり良く
無かったかな。 このままだと裏が錆びると思うので 黒染め液を塗って見た。

少し研いで頭のめくれを取って整形した。 まあこんな物だろう。 これで台を打って
入れれば 使えそうだ。 さてこれは誰が作った物か色々ネットで調べたが,確かな事は
不明だが似た物が有り 其処には 碓氷健吾氏の名前があった。 だがそれと同じ物か
私は 判断つきかねる。 結構分厚くしっかりした作りの刃で、既に1/3は使っただろうか。
もし氏の作品なら これは価値あるかもしれない。

台を打った時点でもう一度研ぎ直す予定なので このまま引出で保管する事にした。
持って来た状態からはかなり良くなったと思う。 提供してくれたY田さん どうですかね。
 
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二枚刃平鉋  銘 龍玉(八分) 

2015-06-28 10:01:10 | Weblog
先日 友達が持って来た鉋で 唯一台に入ったまともな鉋だ。 薄汚れていたが
拭いて綺麗にした。 これは赤っぽくて、赤樫台かも知れない。 それにまだ包み口
の一部が残っており、そんなに使い込んだ物では無い様だ。 かなり重い鉋だった。

刃には 龍玉と有り、脇には昇龍斎と斎号が打ってあった。 この鍛冶屋さんは刀鍛冶の
流れを汲む人だと言う事だろうか。 私には誰が作った物か推定する事は難しい。

いずれにしても、手を掛けて作った物の様に見える。 刃先が一部欠けており、そこまで
刃を引いて再度刃付けしたので 研ぎがまだ不十分だ。 一気にやろうとしても砥石は
狂ってくるし、雑な研ぎになるので、少し時間を掛ける必要が有りそうだ。 上手く
研げれば切れる鉋だと期待している。 そこまで行くのにまだもう少し時間が必要だ。

重い鉋で これは女性では慣れないと使いこなしは難しいかも知れない。 まあ私でも
もてあまし気味だ。 試し削りを楽しみにしている。

先日 台を修正して 刃を研ぎ直して少し使って見た。 思った以上に切れた。だが
余り感触が良く無い。 もう少し丁寧な研ぎが必要だと思う。 思った様に切れないのは
裏の研ぎが悪いんだろう。 それとこの鉋に集中して 色々修正して行かないと駄目な
様に思う。 少しやったら飽きて 暫く別の事をするのが、まずいと思う。 判ってはいるが。 
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二枚刃平鉋  銘 直行(六分)

2015-06-27 20:46:38 | Weblog
先日 友達が持って来た 道具の中に鉋刃以外にも色々有ったが、その中に鉋台も有った。
この台は少し使った様だが まだ十分使える台なので、この台に 持って来た鉋刃の一つを
仕込んで見た。 刃は6分の直行だ。 これはやはり堤さんの作った物の様だ。 少し
刃が斜めになっていたので修正したが、研ぎ直しに時間が掛かった。 これでもまだ十分
では無い。 硬い鋼で研ぎ下ろしに相当時間が掛かった。 裏刃も持って来た物を使った。

仕込むとこんな感じになった。 台は板目取りになっており 狂いもそれ程でも無かった。
少しOILを塗り 狂いを多少は押さえている。 まだ試し削ずりしてないが、この鋼の
色を見ると切れると思う。 刃の端にまだ若干欠けが残っており、研ぎが不十分なので
もう少し 整備したら使って見よう。 重い鉋は苦手だが、六分なので何とか使いこなせる
だろうと思う。  Y田さん 上手く削れたらまた連絡するから 使って見て下さい。
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鉋刃 五丁 やって来た

2015-06-25 20:13:39 | Weblog
最近 木工の仲間で親しくお付き合いしていた人が ひょっこりやって来てこの
鉋刃とその他数点の道具を置いて行った。  そこで参考に暫く預かって どんな物か
調べて 綺麗に研ぎ直す事にした。 どれも使い込まれて赤錆びだらけの物だが
取敢えず 銘の確認の為に 軽く錆を落として 写真に納めた。 本格的には
これからだ。

上段右は 銘 市弘 刃が斜めに研がれているが、小端は落として有る。 かなり
ベタ裏になっている。 似た物は私も持っていたはずだ。 鑿の市弘と関係あるか
どうか 私には判らない。 裏もそれ程錆びておらず、 裏押しして研ぎ直せば
切れると思う。

上段左は 銘 重貞 この刃は小端を落として無い様だ。やはり若干ベタ裏気味だ。
どう言う鍛冶屋さんの作った物か不明。 裏はそれ程錆びておらず 使えそうだ。

下段 右は 銘 大観? 読み方は自信は無いが。 左側に石堂輝秀と有る。
表馴染み側にも石堂輝秀と有るので 東京の鉋鍛冶 石堂が作った物かも知れない。
何時もの石堂のマークが無いから 何となく信用置けないが、多分石堂の系統だろう。

下段 中 は銘 水心子 正秀 この鏨文字は 碓氷健吾氏らしく無いが 一説では
碓氷氏の製作品と言う情報もある。 まあ余り信用は出来ないが。 これも相当ベタ裏
の鉋刃だ。  尚 馴染み側に 通商産業局長賞 と刻印が有る。

下段左 銘 直行 この直行は鏨文字となっている。 隣には見難いが 男盛の
作者 堤 さんの物によくにた 花押の様な物が掘られている。 これは堤さんの
鉋だろうか。  私のは判断できない。

これらは いずれ研ぎ直して 台を作って鉋として使える状態に持って行きたい
が相当時間も掛かると思う。 また研ぎ上げたら一点毎に紹介したい。
                                   以上 
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牛乳瓶の紙蓋開け

2015-06-18 22:44:45 | Weblog
知り合いの 家具職人が この写真に有る 千枚通しの小型の物をくれた。 これは
牛乳瓶の紙蓋を開ける物だ。 最近紙蓋の有る牛乳瓶は余り見掛けない。 こういう物
を良く捨てずに仕舞って置いた物だ。 しかしなつかしい物だ。 折角なので 使わずに
取って置こう。  先端部分はステンレスで出来ている様だ。 何か道具として
使い道は無いかなと考えているが、思いつかない。
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0232 一枚刃平鉋 銘 吉元

2015-06-12 13:20:53 | Weblog
この鉋は何時頃入手したのか不明。 台も刃も相当古そうに見える。 しかしこの鉋も
台と刃が合わない。 馴染みのガタが多すぎる。 何時かは台を打ち交換したいと
思っていたが、今回 その機会が巡ってきた。 もらった樫材で鉋台を2丁荒取りして
出た 薄い樫の板を二枚張り合わせた物が有ったので 今回はそれを使った。

台長27センチ 幅72ミリ 厚み30ミリの台で作成した。 刃は𠮷元 以外に
何も無く 調べる手掛かりも無い。 一度使った経験ではそこそこ切れたと思う。
この鉋も裏刃が無いので一枚刃に仕立てた。 この材の樫の木は材木屋の隅で長年放置
された物と言うが それ程硬く無く 比較的掘り易い材だった。 多分大工が家を建てる
時に材の継ぎに込み栓を 打つ材料として時々需要が有るので 取って置いた物だろうと
思う。 

今回は 馴染みの部分を掘り過ぎて刃の厚味以上になってしまった。 そこで薄板を馴染みに
貼り付けて調整して見た。 なかなかこれで良しと言う会心の掘り台は出来ない物だ。
こうやって 材料を入手する度に 台掘りして 遊び鉋を使える状態にして 保管して
行ければ良いなと思っている。

刃を改めて研ぎ直した。 研ぎの感触から推察すると余り期待できない鉋かも知れない。
まあそれでも 一応台と刃が馴染んだら 一度使って確かめてみよう。

刃が薄くて研ぎにくい。丸刃になり易い。 何度か研ぎ直して削って見ると結構良く
切れた。 杉材も軽く削れた。 結構使えそうだ。 真新しい台はやはり気持ちよく使って
見たくなる。 切れそうなので、これからも時々出して使ってやろうと思う。

この鉋良く研いで見ると結構切れる様だ。 少し使って見た。 まっすぐに研ぎすぎて鉋枕が出て具合良く無い様だ。 切れそうな鉋なので暫くこのまま使って見ようと思う。 
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0118 一枚刃平鉋 銘 重宗

2015-06-09 21:05:33 | Weblog
此の刃は2007年頃 大和骨董市で購入した。 多分購入した頃に一度掲載したと
思う。 台はまっ黒で刃と台は合わず 抜けそうな状態だった。刃はかなり大切れに
研いであった。 取敢えず台から刃が抜け落ち無い様に、厚紙を馴染みに挟んで
引出で保管していた。  何時か台を打ってやりたいと思っていたが、その機会が
巡ってきた。

この樫木は 仲間が使わないからと言ってくれた物だ。 見ると虫が食っており余り
良い材では無さそうだが、もらって置いた。 大体長さ30センチ 厚み35ミリ
幅9センチの台が 二つ取れた。 残りは小鉋程度しか取れない。 その端材でこの
鉋台を打った。 3ケ所虫食い穴が有ったが、そこはエポキシパテで埋めた。
台帳255ミリ 幅60ミリ 厚み24ミリ程度の仕上がった。負い柾取りと言う
所かな。 刃幅46ミリで裏が無いので 一枚刃鉋に仕立てた。 別製 保険 重宗
と記されている。 会津の鉋だろうか。 私には良く判らない。 白く真新しい台
に入れると、黒い刃が引き締まってなかなか良い。 今は台に馴染ませているので
もう少ししたら 下端を均して 使って見たいと思っている。やはり自分で台を打つ
と 鉋にも愛着が湧く様だ。
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