大工道具の蒐集

骨董市で集めた大工道具類の入手の経緯、使った感想を報告

鉋台用 樫の木購入

2016-01-31 09:39:15 | Weblog
古鉋を集めていると、中にはどうにもならない台も多く含まれる。 集めた物は一度は使い
切れ味は確かめたいから、台を修理して使って見る。 良ければ 新しい台を作り 普段
使いに廻して 更に切れ味を確認する。 その時に台の材料として色々な樹種の材を台に
使う。 メープルや桜 ブビンガ カリン等 使った。 しかし樫の木が一番だと思う。

友達からもらった樫の木を使ったりしていたが、材が不足なので新たに調達した。これは
京都  綾部市 梅追町に有る 株式会社 安達と言う材木屋から 鉋台用として 買って
見た。 八分用で 350×95×45ミリと言う寸法の角材を10本購入した。 追柾材
と言ったら その通りに送って来た。  概算で1本 2千円程度になる。 少し高いかも
知れないが 数量が少ないからこんな物だろう。 一般の材木屋では 殆ど扱っておらず
入手は難しい。  これは 2015年に伐採製材した 半完成品なので 暫く木口にボンド
でも塗り 乾燥まで放置して置く予定。  やはり相当に重い。

私の鉋刃は中古品で既に使い込まれている物が多いので 厚い台では仕込み難い。大体28
ミリ程度で良いので 厚み方向の縦引きを行う予定だ。 そうすると10ミリ前後の薄板が
取れるので それを寄せ集めて 積層台の鉋も出来る。 そうすれば10本から後3本位は
台が作れるかも知れない。 そんな構想で 台打ちを楽しみたいと思っている。 
 
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0472 一枚刃平鉋 銘 栄代

2016-01-28 23:24:43 | Weblog
この鉋は3年ほど前に入手した。 その経緯は既に書いたと思う。 台の頭部に割れが
有り 繕っては見たが 上手く削れない。 刃も酷い状態で 錆が刃全体に広がり
特に 裏の錆が酷い。 サンドペーパーでいくら磨いて見ても錆に寄るブツブツは消えず
見難く残る。  幸い 鋼の部分は厚い様なので 裏出し 裏押しを繰り返すと、刃先裏は
少しまともになって来た。 それでもまだ 刃先に錆の痕跡が残る。 上手く削れない
のは、台も良くないと判断して、新しい台を打ちそちらに刃を移した 抜け殻の様な台だが
持ってきて 刃を入れて見た。 丁度具合良いが、外観の良くない台だ。

刃は若干緩い様なので、馴染み部分にパテを塗り対策した。 これで少し削って見ると
案外良く削れた。 まだ刃先に錆跡による欠が有るので 鉋屑は割れて出てくる。 それでも
以前より大分良い。 二枚刃の台だが 押し棒を外して穴を埋めた。 新しい裏が見付かっ
たら穴を開け直す積りだ。

銘も以前は栄山としていたが よく見ると栄代にも見えるので今回は変更した。こうして
使って見ると 案外切れる刃の様に思う。良く切れる刃だと判ったら いずれ台を作り
入れ替えるかも知れない。 しかし中古の鉋の台を入れ替えて行くと切が無い。総て入れ替え
無いといけなくなる。 しかし写真写りの良くない鉋だな。

もう少し裏出ししてから、裏押しした。 やっと錆のピンホールは消えた。 これで更に研ぎ直すと、結構切れる鉋に変身した。 これならまあ使えそうだ。 見栄えは良くないが切れるなら台を作り直すかな。 捨てずに良かった。
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0488 一枚刃平鉋 銘 房之鳥

2016-01-25 17:18:52 | Weblog
以前入手した 古い鉋を取り出した。 この台は乾燥の為か かなり変形していた。台尻
から見て右側が左より2ミリ以上厚い様だ。 多分前の持ち主が自分で打った物だろうと
思う。 そこで台の右側を削り取って整形した。案外サクサク削れた。 刃の入る溝を
調べると左と右でずれが有る。 どうしてこうなったのだろうか。

これでは刃が真っ直ぐ入らない。 そこで左右を併せる為に少し溝の際を削った。 際を
削ると馴染みの部分が緩くなる。 そこで馴染みに薄板を貼り付けて調整した。 刃も
真っ直ぐに付け直した。  この刃は極薄い鋼の様だ。 幸い鋼は切れて無い。

これでやっとまともな鉋になった。 台を打ち直した方が早かったかも知れないが 適当な
材の手持ちが無いので修理して見た。しかし刃の長さは60ミリ程度なので 刃が台にかなり
潜っている。 刃を平行に出すのは大変だ。これで何とか使えそうだ。 少し削って見たが
上手く削れそうだ。 後は刃をもう一度研ぎ直せば良い。

長い事 使われる事無く 保管していたが やっと使える状態になった。 銘ももう一度
見直して 変更した。 切れる鉋なら 嬉しいのだが。
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0486 一枚刃平鉋 銘 千代寿

2016-01-23 21:30:27 | Weblog
昨日 思い立ってこの鉋の新台を打った。 この鉋は多分町田骨董市で手に入れた物だと
思う。 台が良く無かったので別の台に移して使って見たが思う様に切れない。 千代寿は
千代鶴貞秀の打った刃も有るらしいが、これは貞秀の物では無いと思う。 感じからすると
新潟辺りで作られた物では無いだろか。 角印の中に千代寿と有り登録商標と有る。

いずれにしても千代鶴にあやかって命名した物かも知れない。 既に一度紹介しているが
今回はもう少し刃を研ぎ直して 台を替えて切れ味を確かめて見たいと思う。 この台の
材質はアサダ桜だと思う。 友達がもくもくで買って来た物を分けてもらった。 木目の
目立たない材料だ。 木取りは一応追柾目になっている。  今回も一枚刃で仕立てた。

台の厚味が30ミリ近く有るので 短い刃は 大半が台の中にもぐり込んでいる。 これだと
刃を出す微妙な調整がやりずらい。 だが刃をしっかりと馴染み部分で台に当てて ビリ
つかない様にしたいので 厚めの台にして見た。 今は刃を入れて台と馴染ませている。
これで 下端を均して使って見よう。 削れるまでにはもう少し時間が掛かる。

新しい鉋を買うのも良いが 前に買った物で 台が悪くて上手く調整が出来ず切れ無くて
放置して有る物を 見付けて台を打ち刃の実力を確かめるのも良いだろう。思うに駄目な鉋
と言うのは案外と少ない物だ。 最近そう思い直して せっせと古鉋の復活を試みている。

これなら無駄なお金も掛からず安上がりな趣味と言えるが、いずれ飽きるかも知れない。

最近 裏出しして、裏押しした。 これで結構軽く引ける様になった。杉の節有材も楽に鉋掛け出来る。 台を作り直して正解だった。 
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0557 平鉋に裏刃を装着

2016-01-22 22:06:33 | Weblog
銘のうまく読めない この鉋は 裏刃が無かった。 多分業者が入手した時点で無かった
のだろうと思う。 そこで 取敢えず一枚刃の平鉋に仕立てて使っていた。
良く研げば 切れそうなので 二枚刃に改造を試みた。 裏刃は同じく 靖国神社骨董市
で安く手に入れて有った 裏刃を使う事にした。

今の押さえ棒の位置では 上手く合わないので、押さえ棒は一旦抜いて、堅木を穴に埋めた。
その上で 再度穴を開け直した。 棒は多分五寸釘だろうと思うが 以前の鉋台から抜き
取った物を使った。

丁度具合良い位置に穴を開けて 棒を通し 裏がぴったりと納まる事はめったにない。
ある程度調整は必要だ。 若干きつめにして必要なら押さえ棒の裏を鑢で削り調整して
いる。

まあこんな具合で 上手く納まった。 これから刃を研ぎ直して 削って見よう。

その後 何度か研ぎ直して削って見ている。 刃の真中に有る欠けがまだ十分研ぎ落されて
いないので、削り屑は二つに分かれて出て来る。 この傷が無くなるまで研げば多分もう
少し良くなりそうだ。 今でも艶の有る削りは出来ているので、期待は持てそうだ。

この志げ弘之と言う作者は何処の誰だろうか。 今の所手掛かりは無い。 残念!
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電車見橋から見る多摩の風景

2016-01-22 11:03:05 | Weblog
先日の雪は かなりの量だった。 今日見ても 道路の雪はほぼ消えたが、人が歩く歩道
や建物の影や 公園の中や土手にはまだ相当雪が残る。

雪が残ると吹き渡る風も冷え冷えして、身がすくむ。 寒さは一段と厳しくなり、またまた
降雪の予報も出ている。 近所を散歩すると 保育園児に大好評の電車見橋が有り、園児は
散歩の途中 この場所に立ち寄ると 電車が来るまでじっと立ち止まり動かない。

子供は 動く物が好きなんだろうね。 東京の郊外 多摩西部に位置するこの辺りは 団地の
街なんだ。 昭和の40年代開発された、労働者のベットタウンだったが 時代は移り今は
老人の街となっている。 しかしその団塊の世代も 徐々に減って いずれは若者の街に
変身して行く事だろう。 子供が列をなして 電車が来るのを待っていると言う事は、近所に
住む若者も増えて来ているのだろう。

この辺りは華やかさは無い住宅地だが 環境はそれ程悪くないと思う。 自宅から新宿まで
電車で一時間で行けるから 立地として悪くない。 もっと若い人が住むと良いのだが。
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九寸 両刃鋸 目立て依頼

2016-01-22 10:45:18 | Weblog
この鋸刃 以前調布布田天神骨董市で入手した。 銘は二見屋陳作請合 渡辺となっている。
二見屋はこの調布近辺に有った鋸鍛冶なので知っていた。 陳作は珍しいなーと思い買って
置いた物だ。

正月の年賀状に三木の鋸屋から挨拶状が来たので 目立てに出していた。 九寸だが八寸目
が刻んで有るので 若干高くなりますと言う事だったが、擦り込み目立てと歪直しで2千八百
円だった。  帰って来た物を使って見ると良く気持良く切れた。

普段は替刃鋸を使うが、こう言う物もたまには使ってあげないと鋸屋も存続出来ない。
こんな目立てに出して無い鋸が他にも沢山有るんだ。  少しつつ目立てして行こうと思う。
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0453 一枚刃平鉋 銘 萬葉 (六分)

2016-01-21 21:36:28 | Weblog
この鉋は 大分前に町田骨董市で手に入れた。 刃も短くなっているが、台頭に割れが有り
修理して見たが上手く切れない鉋だった。 しかし刃には 出雲鋼と有り、和鋼を
使用している可能性が有る。 それに刃の頭は 叩かれて随分鉄がめくれて、ほぼ平らに
なっている。  それだけ柔らかい地金だと思う。 現に柔らかい研ぎ味だ。

そこで 上手く仕立てれば、切れるのかも知れないと考えて台を新たに打って見た。
有り合わせの材料で仕立てている。 取敢えず一枚刃にした。 半日ほどで完成して
刃を仕込み 馴染ませている。 今回は台の幅を86ミリと広く取った。台長は280ミリ
として有る。  

これで上手く削れるか 楽しみにしている。台の厚味が28ミリ有るので 刃が殆ど台に
潜り込んだ状態になるのは仕方無いだろう。 これで上手く削れたらまた報告しよう。

下端の調整が不十分なのと まだ研ぎが良くないらしく、鉋屑は割れて出て来るが
以前より かなり良い削りの感触だ。 刃が短いのは残念だが もう少し調整すれば更に
良くなるかも知れない。

切れは裏の研ぎとかなり関係が有りそうなので、この鉋も更に裏を徹底的に研ぎ直した。 やはり上手く当たらない部分も有るので、更に裏出しして見た。 今回は#10000の砥石で裏を研いで見た。 これでかなり良く切れる鉋になって来た。 材に艶が無いのも、粉が出るのも 裏と関係するのだろう。 杉材も削ると滑らかで 艶が有る様だ。
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0558 反り台鉋 銘 不明

2016-01-20 21:47:26 | Weblog
この鉋は靖国神社骨董市で入手した。 刃を抜いて整備した所で、既に掲載している。
この鉋は反り台になっているが、元は平鉋として使った物だろう。 それを反り台に改造
した物と思う。 多分 刃が短くなって 平鉋では使い難いからだろうと思う。 当初は
刃を抜いて 新たな台を打って平鉋で使おうとしていた。  しかし刃を抜いて見ると
かなり使い込まれて 平鉋にしても台を 薄くせねばならず、使い難いだろうと判断して
買って来たままの状態で整備して 残す事にした。  台は頭部に割れが入っていた。

そこで 割れに楔を打ち 割れを広げて接着剤を流し込んで割れを接着した。 しかし
接着だけでは持たないので、台頭の木口に溝を切り 材をはめ込んで接着した。 それから
台下端 刃口に近い頭部側に溝を切って 材をはめ込んだ。 これで刃の表馴染みの強い
圧力で 割れが広がらない程度の補強は出来たと思う。

刃は既に 研いである。 結構切れそうな刃だ。 普段使いに炭素鋼の刃だと思う。
多分 反り台として桶や樽やその他の加工に普段使いの鉋だったろうと思う。 そんなに
荒く使った様子も無く 台を無駄にする事無く 傷も無く丁重に扱った様に思う。

私の所に来るまでに 十分酷使されたと思うので綺麗に研ぎ直して、台も使える程度に整備
して 骨董市で入手した状態で 椿油を塗って 引出でそっと保管して置く事になる。
鉋には 暫く休息を取ってもらおう。 
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際鉋用の定規

2016-01-19 16:57:48 | Weblog
前回は定規を単体で示して、説明したが、私の説明も上手く無いので判り難いと思う。
そこで この定規が付けられる、際鉋を探していたが やっと上手く付けられる鉋を
見付けた。

今回は この写真を載せて置けば 説明の必要も無いだろう。 こう言う物を使って作業
している所を見た事無いが、上手く使いこなせるか 試して見ようと思っている。

しかし良く見ると、何となく自作も可能な様に思う。 中型の際鉋用にひとつ自作して見る
予定だ。 使えそうな材料を探している所で、上手く試作出来たらまた 掲載しようと思う。
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