大工道具の蒐集

骨董市で集めた大工道具類の入手の経緯、使った感想を報告

0024 平鉋 銘 宗本

2016-02-29 20:18:42 | Weblog
この鉋の経緯は既に書いた筈だ。 購入した時は反り台鉋だったはずだ。 使って見ようと別の台に入れ替えた。 しかし刃が相当錆にやられていた。 刃と台が別物を合せたので、どうしても馴染みの部分がしっくり来ない。馴染みの部分を調べると隙間が多い。 馴染みに木工パテを塗り、馴染みの密着を良くして見た。 刃口も広いので少し詰めた。 刃も 裏出し裏押しを行い研ぎ直した。 それでも削りの感触は今一だ。 まだ裏に錆跡が残っているからだろうか。 確かに刃先は綺麗にならない。 余り裏押しし過ぎると鋼が切れそうだ。 それだけ鋼も薄い。 残念だが限界かも知れない。 何度か挑戦して裏切られて来たが今回も駄目だ。 錆裏はどうにもならない。 諦めて誰かに譲っても良いが 自分で納得出来ない物を 人には渡せない。 もう少し焼き戻しを掛けて見たりしながら、更に研ぎ進めて見ようと思う。この刃先の、 錆の部分を研ぎ落せば 錆の無い部分が出て来て 使える可能性も有る。

同じ物に長く付き合うと集中力が落ちて良い結果にならない。 一旦撤収して日を置いてまた研ぎ直せば良いだろうと思う。 この鉋ではまだまだ遊べると思う。 
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0228 平鉋 六分 銘 みかさ

2016-02-26 11:26:53 | Weblog
この鉋の印象は良く無い。 町田で買ったと思うが 余り切れないのでそのまま仕舞って置いた。 最近取り出して見ると台と刃は別物を併せたのかも知れない。 馴染みの部分が真中だけ辺り肝心の脇は空いている。 これでは耳も立つだろうし、台を打ち直そうと考えたが、以前 調布骨董市で購入した台が有った。 既に掘り込んで有り 押し棒も付いている。未使用台で多分古い物だろう。 刃の厚味に合せて 馴染みの部分を少し荒堀した。 その後突き鑿とスクレーパで徐々に削り刃を入れた。 台も硬いが時間も掛かった。 これなら新たに台を打った方が 早かったかも知れない。 やっと刃が入った。  長く放置して有ったので台の下端の狂いはすごい。 小鉋で台を削り台直しで仕上げた。 削って見ると結構良く削れる。 刃も大切だが 台もこれほど削りに関係するとは思っていなかった。 削りには台が重要な要素となる事を、今回は再認識した。 やはり鉋を入手したら、台を打ち直さないとその真の実力を体感できないのかも知れない。 弾力の有る木の台で刃をしっかりと固定し調整すると切れなかった鉋も切れる様になるのかも知れない。 この台は完全柾目台だ。 銘は 上手く読めないが みかきとして有る。 仮名草書体だろうか。 裏刃は適当な物が無く当面一枚刃鉋で使う予定だ。

最近 この鉋を取り出して刃を研ぎ直した。 普通の極軟鋼の地金だと思うが、やはり研ぎ難い。 一つは研ぎが下手な事も有ると思う。 どうも丸刃になり易い。 研ぎ直して使って見ると案外良い削りの感触だ。 切れるかどうかを 杉材の柔らかい材で試している。 これ位薄く削れて 艶も有ればまあまあだろう。 使い込めばよくなる可能性は有る。 だけどこれだけ使う訳にも行かず、結局刃を引っ込めて引出にしまった。 中には研いでもゴリゴリした削り味の刃も有るから、これは自分の判断では良いと思う。 まあ永切れするかどうかは この程度では不明。(2016-6-9夜)

最近 たばこの包装紙を見てかな使いを勉強して この鉋の銘を みかさと変更した。
(2016-12-30)
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皮切り包丁 銘 光信

2016-02-24 22:40:17 | Weblog
以前 骨董市を覗くと こんな物は結構転がっていた。 最近は余り見掛けない様に思う。この皮切りも正式には何という名称なのか私は知らない。 相当昔手に入れた物だと思う。入手した時に ブログに書いたかも知れない。 普通は柄が付いた物を買うのだが、この時は柄の無い錆びた鉄の板を購入した。 これは錆が相当に酷くて、深く そのまま放置していた。最近皮細工を教えると言う方と知り合いになったので、この包丁を取り出して研ぎ直し使えそうならプレゼントしようと考えた。 錆が深いので、その部分はグラインダーで削り取った。鑢で削りサンドペーパで仕上て 黒染めして有る。 柄はその辺に転がる1×4端材を使った。多分柔らか目の朴ノ木を使うと思う。 作り方は半割にせず 8φの穴を開けて、そこから鋸で割りを入れて廻し挽鋸で奥まで切り込み そこに本体を打ち込んで作った。 濡れるので接着剤では剥がれて来るだろう。 それに根元に籐を巻く事も難しいから打ち込んで作るのがベストだと思う。 銘は裏に有り登録 光信と有る。 古い物か新しい物か不明。 それ程硬く無く研ぎ易い。 皮なら良く切れるだろう。
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0560 一枚刃平鉋 銘 吉為

2016-02-19 11:30:02 | Weblog
先日報告した 鉋刃 吉為の鉋台を打って見た。 この材は我家の東の土手に生えるコナラと思う樹木を台風で倒れると危険なので切り倒した時にもらって置いた物だ。 切り時が良く無くて 何となく光合成で出来た 澱粉質をたっぷりと材に貯め込んだ様な材だ。
まあ今回はこれで我慢しよう。 それ程硬く無かったから2時間程で掘り上がり刃を入れて調整出来た。 今回も取敢えず一枚刃に仕立てている。 面取りして 表面にチークOILを塗り 乾燥を待っている所 これから下端を調整して削って見ようと思う。全体にうす黒くて余り美人の台では無いが、まあ良いとしよう。   やはり乾燥で 細かいヒビ割れが出て来ている。 割れにボンドを擦り込んで対策しているが 今後割れが広がるいのか どうか様子を見て行く予定。 一応 裏刃も有るから いずれは二枚刃に仕立てようと思うが 先の話だ。刃を台に入れて置けば危なく無いし 紛失する事も無い。 安住の地を得た事になるかな。

所でその後 台と刃を調整して削って見た。 これは案外と良い鉋だった。 杉の節だらけの角材も案外すんなりと削れた。 刃持も良さそうだ。 難は刃の厚味が薄くて鎬面が小さくて研ぎ難い事だ。 こう言う鉋は他にも有る。 案外と古い物に多い様に思う。 これもそうかも知れない。  台無しで 刃だけで売っていたが、多分台は薄くて割れたか腐って使えないので 抜いたのだろうと推定する。 田舎の桶屋辺りが使った道具では無いかな。
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0012 鉋刃 銘 「久

2016-02-15 22:46:35 | Weblog
この鉋は 高幡不動骨董市で台付きで手に入れた物だ。 大分前の事だと思う。 今回台を打ち直そうと思って刃を抜いたが、台にする材の手当てが出来て無いので、まず鉋刃を少し手入れして見た。 鉋刃の右側肩辺りが欠けている。 多分地金の部分に柔らかい鉄を重ねて打った物だと思うが それが剥がれて飛んだ様に思う。 形を見ると 以前は尖がった帽子型の刃だったと思う。 槌で打たれて凹んだ物の様だ。 刃幅67ミリ 全長70ミリでもう少し使える筈だ。  所が酷いベタ裏で 私がグラインダーで裏を擦って裏出し裏押しして整えた。

銘はカネ久となって折り、久が付く銘は多く有るので、それらを作る鉋鍛冶が作った物かも知れないとも思うが、それは何の根拠も無い。 登録商標も無いので 何処かで頼まれて自分の屋号で打った物では無いだろうか。 刃先の左側端部は殆ど鋼が無くなりかけている。 多分薄い鋼なのに 裏を押しすぎたのだろう。 柔らかい地金と思うが 案外硬い研ぎ味で余り研ぎ易く無い様だ。鋼と地金の境部分から上は 黒染め液で黒く染めてある。多少は見た目も良いと思う。 材が入手出来たら 早速台を打って 試し削りして見たい。 余り切れそうな感じはしない。  
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0207 蟻決鉋自由定規付  銘 無し

2016-02-14 20:42:28 | Weblog
この鉋は6年以上前に入手した物だ。 刃を台に挿入しておらず 添付して保存した物で台は乾燥ですっかり変形してもう刃が挿入できない状態で入手した。 結局そのまま長く保管するだけだった。 最近この鉋を取り出して 刃の入る溝を薄鑿の突き鑿で削り 刃を仕込んだ。 何とか刃は仕込めたが 台の狂いがすごいので 台を削り修正した。 だが刃先は 台下端と合わない。 グラインダーで削り 刃を付け直した。 これでどうにか使える状態だ。 だがまだ木端返しの具合が悪いので もう少し調整が必要と思う。 長く放置したままだったが これで一応使える様になった。 今度は少し使って見よう。 こう言う道具は案外使い方が 難しくて 上手く使いこなせ無いだろうと思う。 慣れて無いから無理もない。 道具とはそいう言う物だろう。 綺麗に整備して 使ってやれば 道具も喜ぶだろうとと思う。
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木瓜の花

2016-02-14 20:31:42 | Weblog
今日は午前中 強い風と雨になった。 予報通り暖かい日だった。 午後になると雨は止み日も差し、益々暖かくなった。  やはり春一番が吹いた様だ。 本格的な春は来た様だ。 寒い日が有っても 着実に暖かくなって来ている。 水分を含み生暖かい風が吹くと それは春の風だ。 湿り気も心地よい。  庭に出て見ると ボケが2から3輪咲いていた。 良い色だ。 栄養が足りないのか花が咲いても 実は落ちて大きくならない。 だけど毎年こうして花を付ける 貴重な木だ。 よく見るとこの色は独特だ。 庭の外には 白梅も有り今が見頃だ。  季節は着実に巡り過ぎ去って行くようだ。
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ロウバイの花咲く小石川植物園

2016-02-12 00:03:41 | Weblog
初めて小石川植物園に行った。 もう少し暖かい日なら良かったが、今日は風が冷たい。
光りの春は来ている様だ。天気は良い。 それに入口のすぐ近くに有るロウバイはひらひらした黄色い花を付けている。  
枯葉もまだ未練がましく しがみついてはいるが、糸屑の様な黄色い花も咲いて春の気分だ。 黄色は早春にふさわしい色だと思う。  空の青にも良くはえる。  

茗荷谷駅から歩いて15分 都会の真ん中にこんな静かで 緑多く良い所が有るとは知らなかった。  またもう少し暖かくなった 晴れの日に行ってみたい物だ。
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三原堂の二段雛飾り

2016-02-11 23:52:29 | Weblog
今日は天気良いのだが、風が冷たい。 思い立って小石川植物園を見学した。 東京大学の管理らしいが良い所だった。  帰り茗荷谷駅に近い蕎麦屋で笊蕎麦を食べて一杯飲んだ。
駅まで歩く途中で  三原堂によりお菓子を買った。  そこにこの二段雛飾りが有った。
これで二千円だと思う。 可愛い雛飾りなので つい写真に撮った。 春はもう来ている。
もう少しで ひな祭りも来るし、 本格的な春も近い。 鼻がムズムズして 杉花粉アレルギーの季節がやって来た。  春は何時ものアレルギーから始まる訳だ。 だから憂鬱な季節
でもある。
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0560 鉋刃 吉為の修理

2016-02-08 11:52:30 | Weblog
この鉋刃の表馴染みの部分を見ると 槌で打ったままの跡が残っていた。 かなり雑な仕上げと思われる。 多分安く作れと言われて手を抜いたかも知れない。 それに良く見ると若干 ここぎ気味で尚且つ 捻じれも有る様だ。 これは叩いても直らなかった。 そこで 槌跡の凸凹を鑢で削り落とした。  これは普通は鍛冶屋さんがやる仕事だろうと思うが、この刃は半完成品と思うしか無い。

捻じれも叩いて修正出来ないので 少しグラインダーで削って直した。 これが原因かどうか不明だが、台との相性は良く無かっただろうと思う。 それに表馴染みを、若干凹み気味にするのは良いとしても やり過ぎの感じがする。  素人が鉋刃を鑢やグラインダーで削っては 申し訳ないが そうやって修正すると言う情報も有ったので 今回は試しにやって見た。

削った後は 黒染め液で黒染めして置いた。 馴染み部分以外はまだ槌跡が判ると思う。さてこれで 上手く台と馴染んで くれるか。 表馴染みは どう有るのが理想的かと言う研究課題が出来た。 色々な鉋を出して 調べて見よう。  黒い板しか写ってないが これが修正後の刃です。

まだ台を打って無いので 使用出来ないが廃棄した古台に 仮に入れて少し削って見ると結構良く削れる様だ。 嬉しい事だ。 かなり肉の薄い刃で 先端部分に行くに従って更に薄くなり 研ぎにくい。 多分古い物だろうと想像している。
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