女房が友達から 入場券を2枚もらって来た。 今回もただで美術館巡りだ。 この作品展は先日 NHK教育で放映したばかりだ。 点描を近くで見ると何だか判り難いが 少し離れると 感じが良く判る。 スーラの絵の私の印象は 透明感があり 動きが無く物静かと言う所か。 モンドリアンもなかなか良かった。 色と線だけなのに 見ていて余り飽きない所が良い。 東京に住みこう言う所にたまには出かけられるのは有り難い。
私の親父はもう亡くなって10年になる。 生家は田舎の農家だった。 久し振りに田舎の親父の生家をだずねて見た。 ノンビリした所だ。 畑の真ん中にこの様な石塔が3個まとまって置いて有った。 昔の屋敷墓地から持って来た物だろうか。 石塔の脇を見ると 天保三年 辰年と彫ってあった。 そんな古い物だったのかと初めて知って驚いた。 代々続く古い農家だったが 親父の兄貴の代で 血筋は途絶え 養子を迎えて 跡を任せた。 そうなると段々と疎遠になり 親父の生家にも行く事は無くなった。 子供の頃 遊んだこの生家も もう行く事は無いだろう。 残念だ。
椅子のフレームが完成した。 前回既に殆んど仕上がっていたが、最後に隅木を四隅に付けた。 これはフレームの補強の為だ。 隅木は45度では無いから、適当に図面から角度を拾い、バンドソーで切出して 後は現物に併せて 鉋で削り仕上げた。このやり方で結構ピッタリ付いた。 前足より後足の幅が狭い椅子で 面倒な加工が有ったが上手く出来た。 嬉しい。 後は 張りの専門家に送り加工してもらう予定。 出来たらまた紹介しよう。
ついでにこれも買って来た。 300円だった。 刃も折れて無いし まだ長さも有るから十分使えると思う。 錆びていたので 少しヤスリで錆を落とした。 柄を拭いて綺麗にした。 この柄はどんな材を使っているか不明だが、針葉樹ではない様だ。 何となく味が出ている。 錐も何本も持っているが、今日は他に買いたい物が無いのでこれを買って来た。 なかなか思う物に 出会わないのは 仕方ないから、続けて通うしか無いと思うが、どうするか検討中。
再び 靖国神社骨董市に来た。 今日は天気も良く暖かい。 業者の数は思った以上に多い。 東郷神社骨董市が無くなって こっちに流れて来たのかも知れない。 それでも道具類は少ないようだ。 有っても使えそうな物はあまり無い。 そこでこの鉄を手に入れた。 幅35 奥行き35 高さ15ミリで 真中に穴が開いた物だ。 表面はニキビ肌の様に 細かい凸凹が有り 一部に欠けもある。 金床の上で使った物だろうか。 用途は定かでは無いが、ペーパーウエイト替わりでも良いだろう。 結構味の有る肌で 時々見て撫で回すのに良い。 黒くて何となく その辺に置いても存在感が有る様に思う。 これで300円だった。 全く理解できない人も居るだろうが、身近に置いて 楽しめると思う。
江戸東京博物舘に行って来た。 大森貝塚の発見で有名な エドワード・シルベスター・モースが日本に来日した折 集めた 明治時代の庶民の暮らしの道具を展示した物だ。 当時の写真と当時の暮らしの道具は どれも興味有るものだ。 今では見掛けない道具ばかりだが、こう言う機会が無いと見られないのは残念だ。 細やかで繊細で 心優しい 日本人は 今は どうなってしまったのかと 考えてしまった。 とても面白くて 興味ある人は是非見たら良いと思う。 私はお勧めしておこう。 開催は12月8日までなので 早めに行った方が良い。
新宿紀伊国屋でこの本を購入して読んで見た。 千代鶴貞秀について 一部の東京の道具屋は余り良い事を書いて無いが、そんな人では無いと 著者 岩雄氏は述べており、この本で 初代貞秀について その人となりを明確にしたかったと言う思いで書いた様だ。 その思いは 読んで見て 伝わってくるが それ程説得力が有るようにも思えない。 鉋の刃を打つ鍛冶屋さんで有るから 使った人の評判を聞けば その評価はおのずと決まるように思う。 私は使った事が無く 何も言う資格は無い。 道具は使いこなせる人が使うべきもので、素人が使うものでは無いと書いて有った。 もっともな話だ。 むしろそう言う 名工の道具が使いこなせる腕前になりたいと願うばかりだ。 ところで この本は 大枚2200円を出して買うほどの物とも 素人の私には思えない。 でも折角買って来たから 仲間で読みたいと言う人には貸してやろうと思っている。
椅子フレームの試作を頼まれていたが、諸般の事情から時間が掛った。 今日やっと形になった。 見るとまあまあのプロポーションだと思う。 これに隅木を付ければ完成となる。 来週はレンタル工房の作業が有るので 今週土曜日で何とか完成させようと思う。 それでもホゾの作り方がいつもと違って面倒な加工だった。 一応こう言う物も作れると言う 自信は付いたかな。
多摩の図書館で 見かけない本が棚に有ったので借りてきた。 内容は木工のテクニックを披露するものだ。 そのポイントは道具に西洋鉋や西洋鑿を使い 冶具を工夫する事で 手作りの精度を上げている。 それぞれの細かい内容は 既に知られた物だろうが、それを体系的に整理して 上手く活用した所が 画期的テクニックと言わせる由縁だと思う。 感心もし嬉しく思うのは、こう言う木工の本が出版される事で 木工を趣味とする人が増えてくれる事だが、 こう言う本を出版して十分採算が取れるほど 木工人口が増えているのかと すっかり感心してしまった。 興味ある方は 本屋で立ち読みしたら 良いだろう。 鉋については アメリカ リー・ニールセン・ツールワークスの製品を推薦してる。