大工道具の蒐集

骨董市で集めた大工道具類の入手の経緯、使った感想を報告

0619 力 昭光鉋の台打ち

2017-05-31 21:46:48 | Weblog
此の錆びた鉋刃は 安物鉋刃と思ったが、研ぎの感触はそれ程悪くない。 そこで台を打って削りの感触を確かめようと考えた。 材は樺 9寸台 柾目に近い負い柾目台 一枚刃鉋として仕上げた。   半日程で刃を仕込めた。 大分早く出来る様になって来た。 今回も台にはラックニスが塗ってある。 下端は滑りを良くする為に 蝋を塗った。 さて少し削って見たが 残念まだ評価の段階では無い。 錆跡が撮り切れて居ない。 もう少し研ぎ進めないと評価出来ない。  しかし余り良い感触では無いから 恐らくそれ程切れる鉋では無さそうだ。  今の感触では並の切れの鉋だろうと推定している。  もう少し研いで見るが 多分この感触は変わらないかも知れない。

矢張り 裏が駄目な様だ。 削り屑はワカメ見たいに、割れて出て来る。 何度か裏を研ぎ直しているが、どうも引き味が良くない。 これは駄目かなと思ううちに 何度目かの研ぎ直しを行って 少し滑らかに削れる様になった。 もう少し研ぎ直して居れば 更に良くなりそうな感触だ。 良かった。 切れないと悪い印象が 擦り込まれない内に 少し切れるイメージが出て来た。 しかしこの鉋 意外と硬い鋼なのかナカナカ研ぎ減らない。 長く研いでいると 砥石も減って平面が崩れるし 時間を掛けて研ぎ減らすのが良さそうだ。 いずれ削りの様子を登録したいが まだそこまで行かない。

その後 刃は何度か研ぎ直している。 大分まともに削れる様になって来た。 しかしまだ削りの写真を載せる状況ではない。 この刃を研ぐと鋼と地金の境に黒い異物がある。 これが砥石の上でゴロゴロして研ぎ難い。 今日削って見ると今度は 台が相当狂って来ている。材が樫では無く樺で有る事も関係するのだろうか。 台を均すと比較的上手く削れる様だが 刃の切れは止まっており、研ぎ直しが必要だ。 まあそうこうする内にはもう少しまともな削りが出来そうに思う。 上手く削れたらまた報告したい。(2017-6-27)
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0616 廣義鉋の削り

2017-05-30 20:04:25 | Weblog
この鉋は最近台を打ち直した物だ。 刃が短くて台の無い刃のみで保存して有った。 台は丁度薄い楢らしい材が有ったので使った。 さて研いで試し削りすると上手く削れる様だ。材は2×4材の一部を使う。 これは案外削り易い材だが 刃が切れないと削った後で 艶が出ない。 この鉋はまあまあ合格だ。 上手く削れないのは鉋の性では無くて 私の技術力の問題だろうと思う。 なぜなら以前はどの鉋でも こう上手くは削れなかったからだ。 ある程度研げて削れる様になると、結構面白くて 切も無く次々と試すが その内には飽きると思う。 すると 次の目標が 無いと駄目だ。 どうもいずれそう言う時が来そうだ。 そこでだ。 次の目標は何だろうか。 今は考え中と言う事で 今しばらく飽きるまで削り遊びは続くと思う。
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亨龍斎鉋の削り

2017-05-28 22:00:17 | Weblog
この鉋は 私が管理するレンタル工房に有った物で、元は職人の遺品だった。 鉋刃は台直し鉋に改作されていたが 幅が広くて台直しには使い難いので、 普通の平鉋に直して 切れ味を確認して見た。 鉋刃には亨龍斎 利妙矧 と読める様だが これでは意味が通じないので恐らくは読み方の間違えかも知れない。 台はカバ材を使っている。 これは家具用の材料だった物だ。 研ぎ直して削ると案外調子が良く削れた。 これなら使える鉋だと思う。 同じ様に私が研いでも 中には切れない物も有る。 引きの重い物も有る。 脇には東京 特製と有るが はたして東京鉋かどうかは 私のは判らない。 
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長松鉋の台打ち

2017-05-25 21:13:33 | Weblog
この 長松銘の鉋は寄付してもらった物だ。 以前は長台に仕込まれていた。 刃を抜いて持ち帰り、私の手持ちの材料で台打ちした。 いずれは二枚刃鉋にする予定だが、当面は一枚刃鉋で切れ味を確認したいと思う。 台は打って 刃を挿入してしばらく馴染ませている。 まだ刃の研ぎも十分では無いから 研ぎ直したら 切れ味を確かめたいと思っている。 台は我が家の東の土手に有った樫木を伐採したので、それを使った。 余り良い材料では無い様だ。 少しカビが中に入ったかも知れない。 9寸台で完全板目取りで製作している。 台にはラックニスを塗って置いた。 いずれ試し削りしたらまた報告したい。
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0621 鉋刃 銘 かん奈

2017-05-22 22:00:56 | Weblog
これは 最後の3丁目となる。 表示は上手く読めないけれど 割ゆくや かん奈 和鋼製と表示して有る様に思う。 鉋の最後の一文字は 奈良の奈だろうか。 珍しい名前だ。
刃幅63ミリ 全長72ミリ 程度だろう。 やはりこれも相当大切れに研いで有った。 直すのは大変だ。古い物だろうか。 地金を見るとこれは和鉄かも知れない。 台が有れば試し削りして 感触を確かめたいと思っているが 台を作るのは面倒なので まだもう少し先の話だ。
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0620 鉋刃 銘 久行

2017-05-22 21:51:55 | Weblog
この鉋刃は相当 使い込んだ物だ。 それをわざわざ求める必要は無かったかも知れない。だが まあここまで使ったと言う実績は残るから どんな物か知りたいと思い求めた。 別誂 久行 日鋼? と表示がある。 刃幅55ミリ 全長 52ミリ 程度だろう。 相当ベタ裏なので 少し 裏を梳いて見た。鎬の研ぎも 刃を寝かせて 相当鋭角に研ぎ 最後2段研ぎして使っていた様だ。 これだと研ぎ難いので現在刃角を立てて研ぎ直している。 案外切れるかも知れないな。 台を作るのが楽しみだが。  暫くこのまま仕舞って置く事になる。
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0619 鉋刃 銘 力昭光

2017-05-22 21:39:53 | Weblog
先日行った富岡八幡骨董市で100円コーナーにこの刃は転がっていた。 箱の中に色々なガラクタと一緒だったので 良く探さないと判らなかった事だろう。 錆びたり刃が短かったりするが、まあ百円なら 仕方なかろうと思い3丁探し出して購入した。 これはその中の1丁目となる物だ。 これは錆がすごいだけで刃の長さは十分有る。まだ それ程使い込んで無い。 刃幅57ミリ 全長105ミリある。 頭は少し鉄がめくれて折り 使って有る様だ。それも 相当叩かれた物と思われる。 めくれはグラインダーで研ぎ落とした。 商標 力昭光 切味請合 と刻印が押してある。  少し研ぎ直しているが まあそれ程研ぎ難く無いと思う。まあ普通に切れる鉋刃だと思うが、 台を打って使うまでには 相当時間が掛かるだろうと思っている。 

銘を見て考えた。 よく見ると最初の1文字目 力の字は 刻印を打ち損じた様だ。 そこで若干真上にずらして 打っている。 昭光はそんな事は無い。 つまり力と昭光は別々の刻印だったと思う。 そうすると昭光には色々在り、力以外の刻印も鉋刃も有ったろうと推定する。鉋刃の出来によって 一文字目を打ち分けたと考えると面白い。 実際どうであったかは 別にして色々想像すると楽しいかな。
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鉋刃 長松

2017-05-20 22:44:04 | Weblog
寄付してもらった鉋の中に長台鉋が有った。 台の脇を削り過ぎたらしく、刃の溝と脇の間が3ミリ程度しか無い。 刃を挿入する溝の脇が 薄い方が狂いが少ないと聞いた事が有るが 真実なのか良く判らない。  兎に角 一度刃を抜いて研ぎ直して見た。 裏が全く出て無い鉋刃で 裏出しに苦労した。 何とか裏を出して研ぎ直している。 刃幅65ミリの 六分の鉋刃の様だ。  全長は73ミリ程度でまだ十分使えると思う。 銘は 長松と読めるが 二文字目はこの読みで良いのか自信は無い。 どうも関西三木の鉋の様に思われる。 と言うのは表馴染み側に 三角の刻印が有り その3点の頂点に紐を通したようになっている。 この印は 福三郎の鉋に時々見られる物なので その様な推定をして見た。 折角なので 十分研ぎ直したら 台を打って 使って見ようと思っている。 今までの鉋の中ではこれが 一番良さそうに思う。 上手く切れる様ならまた いずれ報告しようと思う。
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鉋刃 天国弘の為に台打ち

2017-05-18 21:59:43 | Weblog
この天国弘らしき鉋刃は 寄付してもらった時は、反り台鉋に仕立てて有った。 これでは削りの感触を確認し難いので台を打って使って見る事にした。 今回はその辺に転がる樺を使った。 わりとねばりは有りそうだが 案外硬くて軽い様に思う。 台が出来て 刃を仕込んで慣らしている。 刃を研ぎ直したがこの鋼がやけに硬くて 研ぎ減らない。 暫く研いでいたら眠くなってしまった。 そのはずみに刃を手から落とした。 残念ながら刃先が少し傷ついてしまった。 また研ぎ直ししている。 一応削れるのだが 感触は良くない。 まだ刃裏に若干の錆跡もあり、刃先は十分鋭利にならない。  まだ暫く時間も掛かると思う。 まあこれが 国弘だとは思わないが、そう思っていないとやる気がそがれる。 何度か研ぎ直す内に切れる様になると期待しているが。 

その後 何度か使って見た。 余り具合宜しく無い。 何となく引きが重い。 まだ十分刃先が鋭くなって無い様な削りだ。 かなり丁寧に研ぎ直しているが 普通の切れ味の様だ。 今は 棚上げにしている。  まあこう言う事はよく有るから 驚かないが残念だ。
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0618 二枚刃平鉋 銘 俊道(六分)

2017-05-15 21:26:40 | Weblog
先日行った富岡八幡骨董市は 道具類は買わない積りだったが、結局色々買ってしまった。 これはこれは何時も水屋の近くに居る業者だ。 鉋は3丁位有ったが、買ったのはこの刃の短い物だ。 それ程錆は無い。 台も割としっかりしている。 刃幅 65ミリ 全長 70ミリ弱と言う所だろう。 使い込まれた物で 台上端にボンドらしい物がべっとり付いていた。 それはスクレーパーで取れた。 裏刃も有るが銘は無かった。 刃口は5ミリ位開いていた。 これじゃ使い難いだろう。 私が埋め戻した。 台尻木口にAの文字の掘り込みが有った。 前の持ち主のイニシアルかも知れない。 台頭部の先端部に欠けが有る。 特に使用に支障は無い。  刃は俊道と有るが 何処の物か不明。 何となく関西の物と推定するが これと言う根拠も無い。 台を均して 刃を研ぎ直しているが、今一納得の削りは出来て居ない。 上手く削れたら紹介したいが時間が掛かりそうだ。 
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