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あなたが、こよなく愛しんだ”オリズルラン”今はナイ…ゴメンネ…
あなた
今日も、外は荒れています。
窓越しにみる庭が寒そう…
此処ず~っと真冬日…寒いはず。
ストーブを燃やし炬燵にもぐり込んでいても、さむい…
せをはやみ いはにせかるる たきがはの われてもすゑに あはむとぞおもふ 崇徳院
樋口一葉~十三夜より…
十三夜の晩、秦任官原田勇の妻お関は、突然実家の斎藤家を訪れる。
喜んで迎えた両親も、いつまでも帰ろうとしないお関をいぶかしく思う。
そんな両親に向かってお関は子供が生れてからの夫の精神的虐待ぶりを訴え、
七年間我慢を重ねたあげくの離婚の決意を涙ながらに語る。
しかし、父は静かにお関をさとし、同じ泣くのなら原田の妻、太郎の母として泣けと説得する。
母性という弱点を指摘されたお関は父のことばに従い、死んだ気で生きようと決意する。
帰り道、乗った車を引いていた男が幼馴染で初恋の人高坂録之助であることに気づいたお関は、
彼からその転落の軌跡を聞き出す。
録之助はお関の嫁入り後、放蕩にあけくれ、家財を失い、妻子とも別れ、虚無的な生活を送っているのである。
お関は人間関係における存在を感じるとともに、原田の妻であり太郎の母である己の生の方向をしっかりと見定める。
二人は淡々と別れるが、そうした憂き世を十三夜の月が静かに照らし出しているのであった。
明治のころの話。
昔の全集本をひっぱりだして、炬燵に入り何となく読んでいます。
ただ、読んで感想なし…