雨あがりのペイブメント

雨あがりのペイブメントに映る景色が好きです。四季折々に感じたことを、ジャンルにとらわれずに記録します。

脱原発に向けて③ 原発銀座の苦悩

2011-06-11 22:41:06 | つれづれ日記

原発銀座の苦悩

  通称「原発銀座」と呼ばれる原子力発電所の集中している地域がある。

  福井県嶺南に14基(美浜、大飯、高浜、敦賀発電所)、 福島浜通り10基(福島第一、第二発電所)、 新潟県柏崎7基(刈羽発電所)。 

  日本の原発銀座ベスト3である。

  一歩間違えば、チェリノブイリや福島第一原発のような大惨事になりかねない危険な発電所の設置がどうして、一地方に偏ってしまうのか。

  ②で示した経済産業省エネルギー庁のモデルケースを詳細にみてみよう。

  運転開始までの最初の10年間には固定資産税が付加されないので、自治体に降りる交付金は年平均39億円ぐらいであるが、10年目に運転を開始した翌年(環境影響評価開始から11年目)からは、固定資産税が付加され交付金と合わせると年額77.5億円にも膨れ上がる金が自治体に入ってくる。

 

  だが、運転開始後の固定資産税は、設備の減価償却に伴い年々減少しいてく。

 

  11年目に63億円の固定資産税の税収が確保できたのに、以後、固定資産税はどんどん減少していき、運転開始の翌年に交付金と合わせて77.5億円あった原発による収入は、20年目には半分以下の31.4億円にまで減少していく。

 

  以後、原発による税収はどんどん減り続けるから、

  自治体は次の原発を誘致しないと、

  高額の税収を確保できなくなる。

 

  「原発銀座」出現の所以(ゆえん)である。

                                   (つづく)

   

 

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