雨あがりのペイブメント

雨あがりのペイブメントに映る景色が好きです。四季折々に感じたことを、ジャンルにとらわれずに記録します。

脱原発に向けて④ 原発依存症(1)

2011-06-17 21:43:32 | つれづれ日記

  ③で示したように運転開始後10年たった原子炉の交付金と固定資産税の総計は、

運転開始時の半分以下になってしまい、

以後どんどん自治体の収入は減少していく。

 

 自治体の収入維持のためには、

新たに原発を誘致し第二、第三の原発を設置し収入を確保しなければならない。

 

 人口数千人の過疎の村や町が、

合併もせずに生き残っていくための原発誘致施策は、

泥沼に足を踏み込むようなもので、

そこから抜け出すことはもはや不可能に近くなってしまう。

 

 まさに、「原発依存症」に陥ってしまうのである。

 

 多くの地元民が原発関連の仕事に従事し、電気料金も大幅に値引きされる。

人口も増え、街も人も豊かになっていく。

 

 だが、何かがおかしい。

 

 つまり、原発という打出の小槌に依存するばかりで、

経済的な自立がされていないのだ。

 

 福島県双葉郡の双葉町、大熊町、富岡町、楢葉町、広野町などそれぞれ合併もせず、

北海道・夕張市のように財政破綻することなく豊かに存続できるのは、

電源三法交付金の影響が強いのである。

 

 平成21年度の総務省の財力指数が、それを裏付けている。

全国平均0.55であるのに対して、

双葉町0.78,富岡町0.92,楢葉町1.12と全国平均を大きく上回り、

特に、福島第一原発で発電機が多数立地している大熊町に至っては、

1.50と突出して大きい。

(指数の大きい方が財政の豊かさを示す。都道府県の自治体で指数1を示すのは東京都一都のみである)

                                                          (つづく)

 

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