続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

横須賀ジオツアー第四回

2017-02-26 07:39:34 | 博物館講座

 今回は荒崎。京急三崎口駅から城ケ島行きのバスに乗ると、(ああ、ここは)と思いが過る。
 自然観察や地層観察で何回もこの街並みに出会っている。忘れていた記憶がよみがえり、懐かしさと共に(ああ、ずいぶん年月が経ってしまった)と感慨に耽ってしまう。

【荒崎の地層】
 荒崎のスコリア凝灰岩と泥岩の互層…スコリア凝灰岩は発砲した黒色の火山噴出物であるスコリアが水底に降り積もって固まったもの、泥岩は16分の1mm以下の粒子。
 地層の上下の判定は級化層理を用いることが一般的。級化層理とは一枚の地層の中で下から上に向かって粒度が小さくなる構造(大きい方が下方に沈む)。

 火山豆石…火山から噴出した火山灰が空中で固まってできるもので(中心には粗い火山灰が核として入っていることがある)荒崎ではスコリア凝灰岩の中に入っている。

 タービダイト…海底に降り積もった土砂は地震などによって崩壊し、斜面を雪崩のように走り込むことがあり、このような現象を混濁流と呼びます。混濁流は堆積物をより深い水域に運びますが、斜面の勾配が小さくなったところで再び堆積物を沈殿させます。こうしてできた堆積物をタービダイト(混濁流堆積物)と言います。
 タービダイトには波状に乱れたコンボルート層理(地層中の水が上方へ抜けるときにできる変形構造)やお皿を積み重ねたような皿状構造が見られます。

 スランプ褶曲…地層が未固結なうちに起った海底地すべりによって、地層の縞模様が乱される現象。

 洗濯板のような岩盤を歩いていると、(おお、これが断層だ)と思う露わな亀裂があります。
 正断層(片側のブロックがずり落ちる)・逆断層(ずり上がる)・横ずれ断層(左右どちらかに移動する)

 注入構造…泥岩のブロックがスコリア凝灰岩の中に取り込まれている構造。地層がまだ固まっていないときに、地震などによって地層が液状化し、我たち層の隙間に入り込んだものと考えられている)

 凝灰岩層…に特徴のある地層で地層の目印としたり、離れた場所の地層の対比に予知至りで切る地層を鍵層と呼びます。荒崎にはおよそ470万年前に噴出したゴマシオ状のSo凝灰岩が見られます。

 三崎層(付加体)…海洋プレートは海嶺で作られ、開港で大陸プレートの下に沈み込みます。このとき沈み込めなかった海洋プレートの断片や海洋プレートの上に堆積した土砂の一部が、大陸プレートにこすりつけられてできた地質体を付加体と呼び、三崎層にはこの特徴が見られます。

 等々のお話、岩礁を飛び跳ねて遊んだ昔とは違い、恐る恐る滑らないように一歩一歩進んだ昨日の見学会でした。

 記した文は、ほぼ柴田先生の案内資料からの引用です。
 柴田先生、三浦半島活断層調査会の皆様、ありがとうございました。


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