続・浜田節子の記録

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若林奮『1-5-1振動尺試作』

2018-02-19 06:57:21 | 美術ノート

  1-5-1 振動尺試作

 振動における尺、一応7種の尺(単位)が並べられているということなのだろうか。
 物理的な振動というのは、物体の変位を測ることや空気の振動(振幅)を測ることにあり、空間そのものの振動を抽象的に把握する傾向にはない。

 雨・風・嵐…地震などにおける振動の想定、この場合、数値ではなく形態に置換してみるという試みである。
 誰も肉眼では見たことのない振動尺を心眼で捉え、その位相を金属(鉄)の形(現象)の置き換える。計量不可の対象を物量にし、見える形に提示するという試み。

 尺(単位)は円筒形であり似ているが、重複(凝縮)していたり褶曲したり線状の筋があったりという具合である。ほぼ同じ長さであるのは、振動尺は時間と密接に結びついているためかもしれない。


(写真は神奈川県立近代美術館〔若林奮『飛葉と振動』展・図録より〕


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