学校で教えてくれない経済学・・・江嵜企画代表
NHK「クローズアツプ現代」という番組で、
動物の視線で対策を打てと、最近急増している
希少動物の交通事故死問題を取り上げていた。
日本で生息している、イリオモテヤマネコ、
カンムリワシ、ヤンバルクイナなどの希少動物が、
山林を切り開いて作られる道路の犠牲者に
なっており、配慮に欠けた行政手法が
絶滅を助けているという報告だった。
人間で言えば、一跨ぎできる、道路脇のフエンスが、
イリオモテネコにとっては目の高さの位置になる。
視野を妨げる。
道路を走る車に驚いた山猫が、パニック状態になり、
わずかのフエンスが越えられず犠牲になる例が現場の
調査で確認された。
動物の視線でものを見て対策を打つという、
言われて見ればなるほどという話が、一向に実行されて
いないことに気付き、遅まきながら道路下にトンネルを
掘ったり、道路脇の茂みを伐採したりして、
少しでも希少動物の犠牲者を減らす取り組みを
はじめて成果をあげつつあると紹介されていた。
大人の視点ではなく子供の視線でものを見ること。
医者が患者の立場でものを見ること。消費者の立場で
生産者がものをみること。投資家の目線でアナリストが
ものを見ることをしないことが、随所に指摘されて
いることと根は同じであろう。
話しは飛ぶ。相場の話しである。
1月13日、NY株式市場は、111ポイント安と急落し、
10,505ドルで取引を終了した。GMが厳しい景気見通しを
発表したことと、原油相場が供給不安を材料に再び
バレル48ドルまで値を戻したことが売り材料にされた。
いまのところはパニック状態にはなっていないが、
米国景気の先行きにGM発言を嫌気して、警戒感が強まり、
投資家の間に不安心理が台頭してきたことが昨日の
NYダウ値下りの背景にあるようだ。
為替市場では、ドルは1ドル=103円をはさんで
もみ合いの展開であるが、一時の貿易赤字を錦の御旗と
したドル売り一辺倒の地合いから、むしろインフレ懸念、
FRBによる利上げ継続を材料にして、ドルは特に
対ユーロでの堅調が目立っている。
原油相場は、米国の石油製品在庫が増加し、穏やかな
天候を材料に買い一服感が出ていたが、1月30日予定の
イラク暫定政権選挙を控えて自爆テロが相次いでおり、
北海油田の生産トラブルなど供給不安を材料にする
買いが再び台頭している。
売り方は売り材料を取り上げる。買い方は買い材料を
取り上げる。上に下に激しく揺れることが非常に多い。
相場を動かす立場からすれば動きがあるほうが歓迎される
から振幅は拡大されるケースが多い。
米国景気では、生産性向上は少ない資源で効率を上げる
から一般的には好ましいが、効率が良くなると、雇用が減る。
雇用が減ると収入が減り、消費者の購買意欲が低下するので
売り材料にされる。
ここでも、見方や視点を変えると理屈はなんとでも
つけられることを次々見せてくれる。年明けのNY株価は
上がるとの見方が多かった。為替はユーロ高、ドル安で
決まりのムードが強かった。
見方が変わると相場も変わる。リスク承知で専門家の
視点を良く見極めることが益々必要になりそうだ。
多くの人はどこまで動物の視点でものを見ているの
だろうか。
公金を公金と思わず浪費を続ける大阪市の労働組合のケース、
警察官が交通事故の水増し請求をしていた兵庫県警、決算内容を
ごまかし続けた西武鉄道の経営者、被害者無視で加害者の
人権擁護優先を主張するマスコミを含めた識者と称する関係者などなど
枚挙に暇なしである。
動物の立場にたって対策を打て。患者も、生徒も、消費者も、
投資家も、納税者も納得出きればコストは対価として喜んで
払うに違いない。(了)
NHK「クローズアツプ現代」という番組で、
動物の視線で対策を打てと、最近急増している
希少動物の交通事故死問題を取り上げていた。
日本で生息している、イリオモテヤマネコ、
カンムリワシ、ヤンバルクイナなどの希少動物が、
山林を切り開いて作られる道路の犠牲者に
なっており、配慮に欠けた行政手法が
絶滅を助けているという報告だった。
人間で言えば、一跨ぎできる、道路脇のフエンスが、
イリオモテネコにとっては目の高さの位置になる。
視野を妨げる。
道路を走る車に驚いた山猫が、パニック状態になり、
わずかのフエンスが越えられず犠牲になる例が現場の
調査で確認された。
動物の視線でものを見て対策を打つという、
言われて見ればなるほどという話が、一向に実行されて
いないことに気付き、遅まきながら道路下にトンネルを
掘ったり、道路脇の茂みを伐採したりして、
少しでも希少動物の犠牲者を減らす取り組みを
はじめて成果をあげつつあると紹介されていた。
大人の視点ではなく子供の視線でものを見ること。
医者が患者の立場でものを見ること。消費者の立場で
生産者がものをみること。投資家の目線でアナリストが
ものを見ることをしないことが、随所に指摘されて
いることと根は同じであろう。
話しは飛ぶ。相場の話しである。
1月13日、NY株式市場は、111ポイント安と急落し、
10,505ドルで取引を終了した。GMが厳しい景気見通しを
発表したことと、原油相場が供給不安を材料に再び
バレル48ドルまで値を戻したことが売り材料にされた。
いまのところはパニック状態にはなっていないが、
米国景気の先行きにGM発言を嫌気して、警戒感が強まり、
投資家の間に不安心理が台頭してきたことが昨日の
NYダウ値下りの背景にあるようだ。
為替市場では、ドルは1ドル=103円をはさんで
もみ合いの展開であるが、一時の貿易赤字を錦の御旗と
したドル売り一辺倒の地合いから、むしろインフレ懸念、
FRBによる利上げ継続を材料にして、ドルは特に
対ユーロでの堅調が目立っている。
原油相場は、米国の石油製品在庫が増加し、穏やかな
天候を材料に買い一服感が出ていたが、1月30日予定の
イラク暫定政権選挙を控えて自爆テロが相次いでおり、
北海油田の生産トラブルなど供給不安を材料にする
買いが再び台頭している。
売り方は売り材料を取り上げる。買い方は買い材料を
取り上げる。上に下に激しく揺れることが非常に多い。
相場を動かす立場からすれば動きがあるほうが歓迎される
から振幅は拡大されるケースが多い。
米国景気では、生産性向上は少ない資源で効率を上げる
から一般的には好ましいが、効率が良くなると、雇用が減る。
雇用が減ると収入が減り、消費者の購買意欲が低下するので
売り材料にされる。
ここでも、見方や視点を変えると理屈はなんとでも
つけられることを次々見せてくれる。年明けのNY株価は
上がるとの見方が多かった。為替はユーロ高、ドル安で
決まりのムードが強かった。
見方が変わると相場も変わる。リスク承知で専門家の
視点を良く見極めることが益々必要になりそうだ。
多くの人はどこまで動物の視点でものを見ているの
だろうか。
公金を公金と思わず浪費を続ける大阪市の労働組合のケース、
警察官が交通事故の水増し請求をしていた兵庫県警、決算内容を
ごまかし続けた西武鉄道の経営者、被害者無視で加害者の
人権擁護優先を主張するマスコミを含めた識者と称する関係者などなど
枚挙に暇なしである。
動物の立場にたって対策を打て。患者も、生徒も、消費者も、
投資家も、納税者も納得出きればコストは対価として喜んで
払うに違いない。(了)