ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

1ドル110円が100円になってなぜ円高?

2005-01-13 03:30:09 | 経済学
学校で教えてくれない経済学

 近くの馴染みの喫茶店で、先日、ある人から
110円が100円になってなぜ円高なのか?と改めて
聞かれて、父から生前同じ質問を受けたことを
ふと思い出した。

 一般の人から見れば110円のものが100円になれば
安くなると思う。それでなぜ円が高く(円高)なると言うの?と
疑問に思う方がむしろ自然なのかもしれない。

 110円で1ドルのフラウスを買えた人が10円安い
100円で同じ1ドルの品物が買えるようになるからだと
とりあえず答えて少しは分かってもらえたようで安心した。

 少ないお金で同じ品物が買える。つまり、円の値打ちが
上がったことになる。それをドルに対して円が高くなる
(値打ちがついた)、つまり円高と呼ぶのである。

 最近欧州で起こった話である。1ユーロ=1ドルから
1ユーロ=1.20ドル、さらに1ユーロ=1.37ドルまで
ユーロが値上りした。

 欧州でホテルに泊まるとき、100ドルで100ユーロの
ホテルに泊まれた。それが120ドルで100ユーロ、
最近では137ドル出さないと100ユーロの同じホテルに
泊まれなくなった。

 自国通貨、この場合は米ドルであるが、米ドルの
値打ちがなくなった。つまりドルが安くなった(ドル安)が
進んだことになる。

 欧州の立場からすれば、100ユーロの品物が100ドルで
アメリカで売れた。それが120ドル、さらに137ドルと
ユーロが値上りして、アメリカ人が買いづらくなってきた。
アメリカ向けの欧州からの輸出にブレーキがかかって
欧州が悲鳴を上げはじめたにすぎない。

 2月4日から5日にかけて開かれる、G-7の会合で
ドルに対するユーロ相場の調整(値下げ)がなかば
公然と裏舞台で進められている気配がある。
それを嗅ぎ取ったその筋がユーロを売り、ドルを買って
いるのであろう。

 為替の話は実に難しい。ところがその難攻不落の為替の世界に
踏み込んで外貨投資をひとに薦められたからというだけで、
はじめる日本人が最近増えてきたようだ。

 一昨年暮れの話で多少古いが、高校時代の恩師から
オーストラリアドル預金はどうかと真顔で聞かれたのには
すっかり驚いてしまった。
 
 外貨預金の話なんぞ、お金にはいままでとんと縁のないはずだった
学校の先生にまで、言葉は悪いが、手が及んできたのかと
正直びっくりした。

 有名銀行の知人から薦められたからだというひとが結構多い。
日本人は実に名前に弱い。有名な証券会社の人が話していたと
言うだけで、ふんふんと、さもわかったかのように、簡単に
納得してしまう人が非常に多い。

 為替の話はプロでも難しいと言われる。為替の話が簡単に
分かったら誰も苦労はしないからだ。

 1月12日、NY外国為替市場で、ここのところ堅調を維持していた
ドルが売られた。1ユーロ=1.3085ドルから、1.3114ドルへ
ユーロが値上りした。
 
 ドルは、1ドル=104.21円から103.37円へ値上りした。
英ポンドは、1.8765ドルから1.8779ドルへ小幅上げた。
円が買われ、ドルが売られた。

 ところがユーロは、対ドルでは値上りしたが、対円では、
1ユーロ=136.31円から135.56円へ値下がりした。

 ユーロは、対ドルで、1ユーロ=1.45ドルまで値上がり
すると為替専門家は年末にかけて、米国の双子の赤字を
材料に、ほぼ間違いなく値上がりすると予測していた。
そのユーロが、年明けから対ドルでも、それにつれて、
対円でも値下りをはじめた。

 ドルは対円で1ドル=101円台まで値下がりしていた。
それが年初から1ドル=105円までドルは回復した。
ただ、昨日、今日は1ドル=103円台へ日本円は
値上りしている。

 ドル安に釣られて円は、対ドル、対ユーロともに
値上りしていた。それが、ユーロは、年明けから
対ドルで急に安くなり、円はユーロに対しても
高くなり始めている。

 為替専門家は、現在対ユーロで1ユーロ=136円が
1ユーロ=108円台まで値上がりすると言い出した。

 その根拠は簡単だ。円は対ドルで1ドル=90円まで
値上りするというのだ。ところが現在1ユーロ=1.30ドルの
ユーロ相場が、政治的に対ドルで調整(値下がり)が
図かられる結果、ユーロは、1ユーロ=1.20ドルまで
対ドルで値下がりすることになるというのだ。

 1ユーロ=1.20ドル、1ドル=90円となれば、
計算上であるが、1ユーロ=108円になると説明する。
それがどうしたといわんばかりで、ケロットとしている。
素人には何がなんだかわからない世界である。

 米国と欧州の間では、いまでこそ軋轢が出ているが、
もともとは親戚筋である。血のつながりほど濃いものは
ないとよく言われる。

 2月のロンドンサミットで、日本やアジアそっちのけで、
ユーロ相場の対ドル調整が図られてもおかしくない。

 外貨預金も大いに結構である。しかし、リスク承知で
是非ともトライして欲しい。(了)


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする