ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

何のために株式投資をするのか

2005-01-20 19:03:30 | 経済学
学校で教えてくれない経済学・・・江嵜企画代表


 日本の金利がゼロにへばりついて動かない。
そこで株式投資はいかがですかと銀行や証券会社から
盛んに勧誘される世の中になった。

 勧誘と誘惑は多少意味が違うが、疑似餌のことを
ルアーという。英語でLureと書く。Lureは誘惑すると
いう意味である。発展して魚をおびき寄せる道具に
使われるようになった。

 保険の勧誘員が保険を勧めにくる。ひとによるが
保険を薦めたひとはいつまでもいない。ところが
薦められた方は生命保険なら死ぬまで付き合う。

 株式の場合は気に食わなければ売ればいい。
売った日をいれて4日経てば現金化できる。
土地や不動産に比べればであるが、それほど
手間はかからない。

 株式投資はなんのためにするのか。
値上がり益を期待する。これが一番多いようだ。

 次に配当がもらえるためである。三番目に
株主になれば各種優待制度の恩恵を受けられる。

 金利ゼロで遊ばしておくお金があればの話であるが、
やってみて決して悪くはない。為替に手をだして
イライラするよりはまだ罪が軽いかもしれない。

 第1最大の目的である値上り益期待も簡単には
いかない。

 買うタイミングが決定的に重要である。どんなすばらしい
企業でも買うタイミングを間違うと俗に言う塩付けを
余儀なくされる。

 株式にはナンピン買いという言葉がある。買値を
大きくしたまわってきたところで買い増すことである。
これがまた簡単にいかない。買えば買うほど値段が
さがることが多い。

 安物買いの銭失いということわざがある。ナンピンを
軽々しくやると決まって損を重ねる。買い易いからといって
買うとヤケドすることが多い。買い易いというところに
むしろ落とし穴がある。

 値ぼれするということばもある。値段にほれてつい手を
出してしまうことがよくある。惚れた弱みとはよく
言ったもので惚れるとどうしても見境がなくなることを
戒めた言葉である。

 昔イギリスの経済学者ケインズは、株式投資は美人
投票のようなものだと言ったのはて有名な話である。
自分一人で美人だとおもっても大勢が美人とおもって
投資しないとその株は絶対に値上りしないからだ。

 石橋をたたいて渡るという言葉がある。ところが
渡るひとはまだいい。ほとんどは石橋をたたいて
わたらない。株式投資には思い切って川を渡ら
なければご馳走にありつけない。

 思いきりということでは株式投資には見切り千両と
いうことばもある。だらだらと値下がりするがなかなか
売れないで結局紙くずにしてしまうケースを戒めた
言葉である。

 その反対で高値つかみケースも結構多い。
飛びつき買いは極力戒めなければならないが、
値上りするとどこまでも上がると思うのが人情である。
情に負けて飛びつき買いして成功した話はほとんど
聞かない。

 ゴルフをするとき普通はキャディーさんのお世話になる。
グリーンに乗った後パットをするが、グリーンの芝目や起伏
状態(アンジュレーション)を聞くことがよくある。

 ここで大事なことは自分である程度決めておいて
キャディーさんに確かめることが大切である。あくまで
確かめるのであることをしかと頭に叩き込んで
おかなければならない。

 プロの世界では、ドライバーはショー。パターはマネー
といわれる。ワンストロークの(1打)の大切さ、パターの
大切さを教えた言葉である。

 お金は取りいこうとするとどうしても脇が甘くなる。
脇をしめてかからないとお金は逃げていくという
戒めである。

 ボールがグリーンに乗れば、ついつい
有頂天になる。好事魔多しというではないか。
脇をしめてしっかりとボールを打つことが基本である。

 株式投資の原点は他人(キャディー)任せにしない
ことだろう。それには勉強のための十分な投資をする
ことが先決である。

 ルアー(疑似餌)はどこまでも疑似餌である。
勧誘はどこまでも勧誘である。甘いことばに
誘惑されてはならない。

 投資には必ずリスクが伴なう。リスクには
コストがかかる。警戒し過ぎはよくないが、リスク回避の
ために身銭を切ること(コスト)を惜しんではならない。(了)

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ドル堅調、ユーロ下落続く

2005-01-20 18:49:49 | 経済学
学校で教えてくれない経済学・・・江嵜企画代表

 このところドル堅調、ユーロ下落が続いている。
1月19日、NY外国為替市場で、ドルは、対ユーロで
ここ2ケ月来の高値の1ユーロ=1.2987ドルを記録した。

 ユーロは、対ドルで、1ユーロ=1.45ドルまでの上昇が
はやされたのはつい1ケ月前だから様変わりである。
 
 2月4,5日に予定されているロンドンサミットで、
ユーロ急騰に歯止めをかけ、同時に2期目にはいる
ブッシュ政権が『強いドル』へ向けて、財政削減に
前向きに取り組む姿勢を明らかにするとの思惑で
それをドル買い材料にしている。

 ドル堅調の材料の一つとして、12月の米国消費者
物価指数が0.1%下落したが、それを予測の範囲内として
受けとめ、次回開催の米FOMC(公開市場委員会)で、
米国が0.25%の利上げを既定路線として実施するとの
見方が一般的である。

 一部見方では、さらに利上げ幅を拡大するとの思惑
から、ユーロ圏での利上げ見送りがはっきりしている
ことを理由に挙げ、欧米間の金利差拡大をドル
買い材料に並べている。

 さらに、ドル堅調の背景に、米国財務省が発表した、
昨年11月の米国の対外収支が、ネットで810億ドル流入
となり、10月の483億ドルを大きく上回ったことで、
11月の米貿易赤字、603億ドルを十分カバー出来ると
これまたドル買い材料に仕立て上げた。

 ただ、11月の資本収支の大幅黒字は、ブッシュ再選を
好感して、不透明感が払拭された結果、米国株式市場へ
海外から資金が流れ、NYダウが年末にかけて急反発を
支えた単なる一時的現象であるとの見方もある。

 1月19日のNY株式市場は、米国での継続的利上げが
企業業績を悪化させるとして、88ポイント値下がりした。

 株価が値上りしたから海外からお金がアメリカの株式投資に
流れた。株価が下げれば逃げ足も速い。米国株式への
資金流入が一時的とする論拠もここにある。

 年初からNYダウが上げては下げ、戻してもすぐに
売られる。気迷い相場から完全に抜けきっていないとの
冷静な判断が背景にあるからだろう。

 原油相場も微妙にNYダウやドル、ユーロなどの
為替相場にも影響を与えている。

 NY原油先物相場は、1月18日、バレル50ドル目前まで
買われたが、あと急落、翌19日も前日の地合いを引き継いで
バレル47.77ドルで取引を終了した。

 原油相場がピーク55ドルから急落したことで、NYダウは
一貫して買い材料にして上げてきた。ところが、年明け以降、
NYダウは原油相場にほとんど反応しない。利上げにひたすら
反応して株安材料に使っている。

 原油が上がると貿易収支が悪化する。貿易収支が
悪化するとドル売り材料にして年末にかけてドルの先安感の
恰好の材料に使ってきた。ところが最近は利上げに反応して
ドル相場堅調の材料に使っている。

 日本ではゼロ金利時代が相変わらず続いている。
米国では利上げが当たり前のように進められる。
日本では、日本の金利がいかに異常に低いかに
気付こうともしない。

 銀行や証券会社は、低金利の異常さに目をそらし、
外貨預金がさも安全確実な投資先であるかのように
老人を相手に、言葉は悪いが、誘惑している。

 司馬遼太郎さんは、その著『風塵抄』のなかで
「日本人は田んぼのなかで草むしりばかりして
数千年過ごして来た。」と書き残している。

 一つ穴の仕事を日本人にまかせれば完璧に
こなす。しかし、あぜ道ひとつ隔てた田んぼにさえ
目もくれないところがある。

 しかしその一方で、日本人の生来のまじめさが、
匠の心を大切にしながら、伝統的な技術の芽を育て、
いまの日本という国の経済的地位を築いてきた。

 日本人は動くものが生来苦手である。ところが
為替相場は動くものの代表格であり、リスクが
つきものである。

 ドル堅調、ユーロ下落の最近の地合いから
学ぶところは多いのではなかろうか。(了)

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