5月5日、NY株式市場は、S&P(Stadard&Poor)社が、
GMおよびFord社の信用格付けをジャンク債、投資不適格債へ
引き下げたことから、これを嫌気して、自動車、自動車部品株中心に
幅広く売られ、NYダウは一時100ポイント以上下げた。
ただ明日(5/6)発表予定の米雇用統計を見極めたいとする
空気から、引けにかけて戻し、44ポイント安、10,340ポイントで
取引を終了した。
米経済雑誌、Business Week最新号(05.5.9)は、
”WHY GM’S PLAN WON’T WORK”と題して
特集記事を既に掲載し、GMが現在直面している
事態がただごとでないことを警告していた。
米投資会社、Tracinda CorpのKerkorian氏が、
GM株を5月4日、2,800万株買い増して、GMの
持ち株比率を3.9%から8.4%へ引き上げるとの
発表を好感して、GM株は18%値上りしていたが、
一夜明けた本日、格下げ発表で早くもGM株は投売りとなった。
S&PはGMには國際競争力がないのひとことで
断罪している。
先のBusiness Week誌は、8ページにわたり
GMがいかに大きな問題を現状かかえており、
GMの行く手には崖が待ち構えている。しかし、
諸々の対策も機能しないだろうと詳細に分析している。
この記事をまとめたのは東京発でIan Rowley記者で
あることが興味深い。
Toyota,Honda,Nissanとの対比が鮮やかに
分析されており、残酷なほどである。
自動車業界の関係者でなくとも、少なくとも経営トップの方は
記事掲載のBusiness Week誌を時間が許せば原文で
是非読んでいただきたい。
「消費者はバーゲンは大好きだ、しかし、彼らは馬鹿でない。ピリオド」
(Car customers like Bargain,but they a
ren’t stupid、
period)。)という言葉に全てが表現されている。
5月5日、NY為替相場は、ドルは、1ドル=104.23円から
104.43円へ値上りした。対ユーロでは、1ユーロ=1.2930ドルで
取引され0.1%値上りした。
ドル小幅高は、米雇用統計で、3月の11万人増から19万増えるとの
エコノミストの予測が背景にあるようだ。
ドルの戻りというにはいかにもひ弱である。
米国経済は、インフレ懸念と景気鈍化の天秤棒をいかにあやつるか
いまだ見極めがつかないのであろう。
5月5日、NY原油6月先物相場は、バレル63セント上げ、50.13ドルと
50ドル台へ戻した。
石油ディーラーは米石油在庫増勢を無視した。
サウジアラビアのAbdulah皇太子は先週、ブッシュ米大統領と
会見した際、必要石油量はサウジは供給する用意があると
約束したと報じられる。
ある石油専門家は、サウジは公式の発言と実際の
行動は違う。彼らは石油の値段が50ドルを大きく下回ることを
腹のなかでは望んでいないだろうとWSJ電子版は紹介している。
心得事は、40ドル原油時代は終わったということではなかろうか。
棒高跳びでいえば、バーの高さが40ドルから
10ドル上の50ドルへ一挙に引き上げられたという
認識を持つことであろう。
GMやFordが売上を減らし、赤字をたれ流しているのも
低燃費車の開発を見過ごして来た経緯がある。
世界の石油の50%は米国が消費している。
その石油の値段が高止まりする事態が米国で現実味を
帯びつつある。
米国だけではない。
GMやFordは中国市場でも最近特にシエアを大きく
後退させていると先のBusiness Week誌は報じている。
ただ値段を下げればよしとする、それが経営だと
誤解しておられる経営トップがいまだに日本にも
多いように思えてならない。
中国の購買層でさえ1億いるといわれる小金を持った
賢い消費者がなにを求めているかを嗅ぎ分けて欲しい。
人間は情報の80%を目から吸収していると言われる。
目は口ほどに物を言うといわれる所以(ゆえん)である。
しかし、人間の五感の中で見落とされてならないひとつは
嗅覚ではなかろうか。
21世紀をどう生きるかで難しい議論を展開される
エコノミスト、評論家、学者は多い。
ここは動物の原点にもどり、五感つまり、
視覚、聴覚、味覚、触覚、嗅覚とあるが、
なかでも嗅覚をいまいちど人間様も
見直して欲しいと思うが、いかがなものであろうか。(了)
GMおよびFord社の信用格付けをジャンク債、投資不適格債へ
引き下げたことから、これを嫌気して、自動車、自動車部品株中心に
幅広く売られ、NYダウは一時100ポイント以上下げた。
ただ明日(5/6)発表予定の米雇用統計を見極めたいとする
空気から、引けにかけて戻し、44ポイント安、10,340ポイントで
取引を終了した。
米経済雑誌、Business Week最新号(05.5.9)は、
”WHY GM’S PLAN WON’T WORK”と題して
特集記事を既に掲載し、GMが現在直面している
事態がただごとでないことを警告していた。
米投資会社、Tracinda CorpのKerkorian氏が、
GM株を5月4日、2,800万株買い増して、GMの
持ち株比率を3.9%から8.4%へ引き上げるとの
発表を好感して、GM株は18%値上りしていたが、
一夜明けた本日、格下げ発表で早くもGM株は投売りとなった。
S&PはGMには國際競争力がないのひとことで
断罪している。
先のBusiness Week誌は、8ページにわたり
GMがいかに大きな問題を現状かかえており、
GMの行く手には崖が待ち構えている。しかし、
諸々の対策も機能しないだろうと詳細に分析している。
この記事をまとめたのは東京発でIan Rowley記者で
あることが興味深い。
Toyota,Honda,Nissanとの対比が鮮やかに
分析されており、残酷なほどである。
自動車業界の関係者でなくとも、少なくとも経営トップの方は
記事掲載のBusiness Week誌を時間が許せば原文で
是非読んでいただきたい。
「消費者はバーゲンは大好きだ、しかし、彼らは馬鹿でない。ピリオド」
(Car customers like Bargain,but they a
ren’t stupid、
period)。)という言葉に全てが表現されている。
5月5日、NY為替相場は、ドルは、1ドル=104.23円から
104.43円へ値上りした。対ユーロでは、1ユーロ=1.2930ドルで
取引され0.1%値上りした。
ドル小幅高は、米雇用統計で、3月の11万人増から19万増えるとの
エコノミストの予測が背景にあるようだ。
ドルの戻りというにはいかにもひ弱である。
米国経済は、インフレ懸念と景気鈍化の天秤棒をいかにあやつるか
いまだ見極めがつかないのであろう。
5月5日、NY原油6月先物相場は、バレル63セント上げ、50.13ドルと
50ドル台へ戻した。
石油ディーラーは米石油在庫増勢を無視した。
サウジアラビアのAbdulah皇太子は先週、ブッシュ米大統領と
会見した際、必要石油量はサウジは供給する用意があると
約束したと報じられる。
ある石油専門家は、サウジは公式の発言と実際の
行動は違う。彼らは石油の値段が50ドルを大きく下回ることを
腹のなかでは望んでいないだろうとWSJ電子版は紹介している。
心得事は、40ドル原油時代は終わったということではなかろうか。
棒高跳びでいえば、バーの高さが40ドルから
10ドル上の50ドルへ一挙に引き上げられたという
認識を持つことであろう。
GMやFordが売上を減らし、赤字をたれ流しているのも
低燃費車の開発を見過ごして来た経緯がある。
世界の石油の50%は米国が消費している。
その石油の値段が高止まりする事態が米国で現実味を
帯びつつある。
米国だけではない。
GMやFordは中国市場でも最近特にシエアを大きく
後退させていると先のBusiness Week誌は報じている。
ただ値段を下げればよしとする、それが経営だと
誤解しておられる経営トップがいまだに日本にも
多いように思えてならない。
中国の購買層でさえ1億いるといわれる小金を持った
賢い消費者がなにを求めているかを嗅ぎ分けて欲しい。
人間は情報の80%を目から吸収していると言われる。
目は口ほどに物を言うといわれる所以(ゆえん)である。
しかし、人間の五感の中で見落とされてならないひとつは
嗅覚ではなかろうか。
21世紀をどう生きるかで難しい議論を展開される
エコノミスト、評論家、学者は多い。
ここは動物の原点にもどり、五感つまり、
視覚、聴覚、味覚、触覚、嗅覚とあるが、
なかでも嗅覚をいまいちど人間様も
見直して欲しいと思うが、いかがなものであろうか。(了)