ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

谷崎潤一郎「陰翳礼讃」の言葉がなつかしい、昔の日本人は、原発がなくとも心豊かに暮していた

2011-07-01 09:33:28 | 経済学
(学校で教えてくれない経済学)



「ガイトナー米財務長官が辞任を検討している。」と米時間30日放送の米ブルームバーグニュースが紹介していた。同番組に出演した投資会社、M・クロフトン社長は「辞めるならいいタイミングだろう。今の経済チームは学者で固めている。彼らは歴史を見て判断している。今は歴史上例のないことの連続だ。ガイトナーは、身も心も疲れ果てたのではないか。またお金儲けをしたくなったのだろう。」と話した。「あなたはいかがですか?」と水を向けられると「やってもいいですよ。」といたずらっぽくウインクしていた。

30日のNY株式市場は、NYダウ、ナスダックともに値上がりした。NYダウは、前日比152ドル高、12,414ドル,4連騰となった。テレビ東京系番組の「モーニングサテライト」の末武里佳子キャスターは「ギリシャ議会が財政緊縮法案を可決して、ギリシャの債務不履行が回避された。シカゴ購買部協会の経済指数が期待以上に良かった。フクシマ以降の懸念材料のひとつだったサプライ問題が後退したことも相場を支えた」などと説明していた。

NHK/BS「ワールドWaveMorning」(経済情報)に出演した大和証券キャピタルマ―ケッツアメリカ、三栖健児氏は「明日発表予定の ISM製造業景気指数に期待感が出ている。7月第2週から米企業業績の発表が始まる。一部お化粧買いも入った。NYダウは5週連続で下げ、ここ2週連続で4%上げた。WTIは戦略備蓄在庫放出で20%下げたが、原油在庫減少を見て、バレル95.42ドルまで戻して来た。ただ、インフレは大敵だろう。」などと解説していた。NY外国為替市場では、ユーロが買われ、1ユーロ=116.78~68円で取引された。米10年物国債の利回りは、年3.160%へ上昇、1ドル=80.51~53円で取引された。

英BBCは、公務員年金削減に反対して10万5,000人がストに突入した。労働組合サイドはスト参加者は倍以上だと発表したと伝え、公務員の年金は高すぎる。民間のレベルと平準化すべきであるという町の意見と年金を下げられた上に勤務年限を4年延長は絶対に受け入れられないと語る教員の声を紹介、12,000校が休校となったなどと紹介していた。英BBCはウイリアム、ケンブリッジ公とケイト王妃がご成婚後初の9日間の海外訪問で、訪問先のカナダでは大変な盛り上がりだと伝えていた。

ドイツZDFは、30日開かれたドイツ連邦議会で「2022年までの脱原発」が正式に決まった。「脱原発」を一貫して主張して来た緑の党の党首は「誇りに思う」と胸を張って演説する様子を画面に写していた。ギリシャ議会が緊縮法案を可決した。金融・保険機関もギリシャ救済への参加を決めたと報じた。「ギリシャが破たんすれば損害は計りしれない。彼らの利益のための決断だ」と専門家が解説していた。一方、ドイツカルテル庁が、ドイツの鉄鋼メーカーが談合、ドイツ鉄道にレールをトン350ユーロ高く売っていたかどで手入れに入ったと伝えていた。

中国中央テレビ(CCTV)は、共産党創設90周年記念を祝う人民大会堂の様子をトップで流した。CCTVと上海RTSは共に北京上海間を5時間で結ぶ高速鉄道が営業を開始したことを誇らしげに伝えた。温家宝首相が乗客と談笑する様子をテレビ画面に写していた。一方、豪ABCは、中国における人権問題を取り上げ、最近は人権擁護団体の弁護士の拷問、不法監禁、資格停止が特に目立つ。今年に入り130人の弁護士が起訴されたと報じていた。中国には光と影の部分が併存している。

オランダの空から夜の町を眺めると薄暗くて大袈裟でなくほとんど見えない。オランダは電気を輸入しているからである。日本では節電が叫ばれているが、関西だけかもしれないが、ここまで明るくしなくてもいいほど煌々としている。JRも私鉄も病院も上着が欲しくなるほど冷房を効かせている。谷崎潤一郎の「陰翳礼賛」の言葉が懐かしい。ひとには色々な見方がある。余計な事を言うなと、お叱りを受けそうだが、原発がなくても、昔の日本人は心豊かに暮らしていた。(了)

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獲物を捕まえることを最優先する欧米人、議論のための議論に終始する日本人(学校で教えてくれない経済学)

2011-07-01 07:36:33 | 経済学
「債務に苦しむギリシャは、壮大な『不良品一掃セール』を行おうとしている」と書いたCharlesForlle記者のレポートが29日付けのWSJ紙日本版に紹介されていた。

「エアバスの広胴型航空機4機、国営くじ、国営競馬の免許とスポーツ掛け屋、カジノの利権、複数の港湾、国営郵便局、水道会社2社、ニッケル採掘会社と精錬所、軍需物資メ―カ―、電力とガスの独占企業体、通信事業者、銀行6行の株式、数百マイルの道路、使われていない空港、古いオリンピック会場、ギリシャが誇る美しい海沿いの土地など、数千エーカーの土地と言った具合だ」と記事は始まる。

ところが「こうした資産の多くは、既に長年売りに出されているにもかかわらず、買い手がついていないのだ。2010年以降、ギリシャは、約百億ユーロ(1兆1,600億円)の民営化収入を得ている。今度は、その半分の期間で5倍の500億ユーロを稼がなければ、EU,IMFから融資が受けられない。ギリシャは既に1,100億ユーロの救済を受けた。にもかかわらず国庫は資金不足,支出をまかなうために追加1,000億ユーロが必要だ。」と話しは続く。

一方、30日付けのWSJ紙日本版に、CrisDieterrich記者が、「CBOE恐怖指数が低下―ギリシャの緊縮法案可決で」と言うタイトルの記事を掲載していた。CBOEとはシカゴ・オプション取引のことである。そのボラテリティ・インデックスVIX指数で、別名、株式投資家の恐怖心理指数とも呼ばれる。投資家が恐怖心を持つとVIX指数が上がる。投資家に安心感が広まるとVIX指数が下がる。VIX指数を一つの参考にして取引している。

ギリシャ緊縮法案が可決された後VIX指数は9.9%一気に低下、17.27を記録した。つれてNYダウは28,29日と大幅連騰となった。どこから見てもギリシャに返済能力はない。しかし、返済しなければEU、IMFから融資は受けられない。ギリシャ議会さえ通過すれば、市民が議会前で警官隊と衝突して多数けが人が出ても、メルケル首相でさえ「歓迎」を表明した。ギリシャ政府は「獲物」を捕まえた。パパンドレウは、EUとの約束を最低限果たした。今度はEUが融資に応じる番だと欧州首脳は受け止めた。

29日付けの記事に「EUは、500億ユーロの大半は、政府保有土地の売却によって賄われるとみている。ただ、ギリシャ政府は、今、正式な登記簿の作成と価値の査定人を雇っているところだ。このプロセスに1年かかる」と書いていた。一年かかろうが、一端獲物を「檻」に入れてしまえばいい。獲物をまず捕まえる。檻に放りこむ。料理はあとから考える。ギリシャ議会が緊縮法案を可決した。EUの思惑通り、「獲物」を捕まえた。議会通過に本義があった。投資家も安心した。VIX指数は一気に低下した。

日本では、「獲物」を捕まえてもいない段階で、その後のことを延々議論する。原発の対応で見ても、いかにその場をやり過ごすかに議論が集中される。ドイツは原発を10年で止めると決めた。「獲物」を捕まえたあと10年かけて料理し、最終的に原発をゼロにもっていく。一方、日本では「安全性がクリアされた」とマスコミに流し、全てが解決したかのように、「突撃」する。70年前の日米開戦の時と日本人の体質は全く変わっていない。

多くの企業でもそれは同じで、会議を開くこと自体に意義があると言わんばかりの企業が多い。会議をすることだけで、上司も部下も安心している。彼我の国民性の違いと言ってしまえばそれまでだが、これでは、国際化時代には到底、日本は、生き残れないだろう。(了)

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