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米住宅需要20年ぶり低水準も、NYダウ15ドル安まで戻すー学校で教えてくれない経済学

2007-08-17 07:50:36 | 経済学
体調が思わしくないと当の患者自身が一番よくわかっているが、改めて検査結果を見て、益々体調を悪くすることがよくある。NYダウは、8月16日、悪い住宅データを見て、病状の悪さを再認識、NY株式市場はパニック売りとなり、一時270ドル以上下げた。あと金融株が持ち直したことから、安心感が広がり、前日比15ドル安、12,845ドルで終了した。

米国の新築住宅着工件数は、2006年初の220万件をピークに、およそ1年半、一本調子で下降線をたどっていた。米商務省は、8月16日、7月のそれが、6月の147万件から138万1000件へ6.1%減少したと発表した。これは1997年1月来の低水準である。

今や流行語となったサブプライムローン問題の震源地は米住宅需要の不振である。ペルーで地震が起きて、日本列島に津波が押し寄せてきているが、米国の住宅需要不振は1年かけてじわじわと世界の金融市場へ波及、世界同時株安をもたらした。

ポールソン米財務長官は、8月16日、緊急声明を発表し、「嵐は、強いファンダメンタルズのもと、世界経済が極めて好調な状態で発生した。最近のリスクに対する調整は何人に対しても驚きでない。」と語り、さらに、「最近の金融市場の混乱は米国経済に悪影響を及ばすだろうが、米国は、ロスを吸収する十分な強さを持っている。米国経済はリセッセッションに至らない」と付け加えたと今朝のWSJ紙電子版は紹介している。

一方、NY外国為替市場では、金利の安い日本円を借りてそれをドルに代える、キャリトレードの巻き戻しが急激に進み、ドルは、対円で売られて、一時1ドル=113円台まで急落した。ただ、対ユーロなど円を除くその他の通貨に対してはむしろドルは買われ、1ユーロ=1.3431ドル、1英ポンド=1.9862ドル、1ドル=1.2165スイスフランで取引された。

人間のからだでも同じで、余りにも異常に右なり左なりに、ねじれが生じると、そのねじれを戻そうとする働きが自然発生的に起こる。現在、為替市場で起こっている動きは、難しく考えないで、ねじれ解消の動きと見ておけば納得できる。

NY原油先物相場(WTI)は、ヘッジファンドから商品市場へ流れていた投機資金が、引き揚げられるとの思惑から売られ、バレル2.33ドル安の71ドルで取引された。金、銀、銅、アルミなど非鉄金属相場も値下がりした。需要がある限り相場は回復するだろう。

人間のからだでの調整は徐々に進むが、神ならぬ人の性、特に相場の世界では、不安心理が増幅して、急激かつ極端な形で起こる。ショーをかぶりつきで見ていた客が、火事に驚いて、我先に出口に殺到している姿を想像すれば分り易い。世界経済が重篤でないと分るまでに旬日を要するが、病気か病気でないかの見極めさえ付けば混乱は収まるだろう。(了)


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