いま、政府自民党も野党民主党もミッチーもみな、人事院の権限を奪い、国家公務員の幹部人事を内閣人事局に一元化するといっていますが、
これは、極めて危険です。
政府・官邸の内部に強固な人事局ができれば、各省庁トップの官僚と政府が、官僚主導で結びつき、これを監視するシステムがなくなります。第三者機関が排除され、国家公務員の人事を「政府」の名の下に、各省庁の官僚が支配することになるわけです。
もともとGHQによる戦後の官僚制度改革では、【人事院の独立性】の担保が核心でした。フーバー草案では、民主化のために人事院の独立性を打ち出し、それが曲がりなりにも実現されたのです。ただし、各省庁の巧みな抵抗にあい、独立性は薄められましたが。
いまほんとうに必要な公務員改革は、人事院の機能強化(第三者機関としての独立性の徹底)なのですが、それが逆に人事院の独立性を奪おうというのですから、なんとも呆れてしまいます。
これは、極めて危険なことです。政治家のみなさん、官僚(=霞ヶ関の各省庁のキャリア)に騙されずに、はやく目を覚まして下さい。取り返しがつかないことになります。マスコミもことの本質を理解してください。