思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

本音は「勝つこと」という文明は死へ至る病だ。「ただそのまま愛する」という当然がないのではお終い。

2023-01-03 | 恋知(哲学)

自己の不全感・疎外感から人を愛する。いわば穴埋めだ。

理屈をつけて人を愛する。利害損得勘から抜けられぬ悲劇だ。

金への執着、出世への執着。主義や主張への執着が凄いと、人を愛することができない。

ただそのまま人を愛するという当たり前ができない不幸は、底知れぬ不幸だ。

存在は汚れ、濁り、狡知が支配する。

そういう嫌な人が出世し、金を為め、何気に威張る。それがどれほどの醜さであり厭らしさであるか。
それを自覚できない不幸は、自他を道連れにして、己と世界を腐食させる。

そういう不幸な人を現代文化は量産している。

幼いころから競争、なんでも競争、それを当然とする。幼子の愛する心を消去して、勝つ、上に立つことを教え込み馴致する。

柔らかな人間性の魅力は減じ、戦士の名誉を羨望する存在に変える。堕落は極限的だ。

自覚なき罪は、永遠だ。世代に受け継がれる人間性の堕落。それが「エリート」だと思い込む。これ以上の罪はない。

武田康弘

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自家の寺=真浄寺にお参りに行きました。親鸞生誕850年、茨城の稲田で浄土真宗開宗800年。北条政権、後鳥羽上皇との関り。

2023-01-03 | 趣味
 
 
 今日は、自家の寺=真浄寺にお参り・墓参りに行きました。
わたしは神社に初詣(=明治中頃からはじまった新しい習慣)にはいきません。
今年は、親鸞生誕850年。浄土真宗が茨城の稲田で開宗されてから800年です。

 
 NHKが昨年はじめて大河ドラマのラストで『承久の乱』を取り上げ、後鳥羽上皇の悪行をクリアーにしましたが(三谷幸喜脚本)、「義時を討て」と院宣を出した14年前に、後鳥羽は、留守中に女官二人が念仏宗に帰依して出家したのを恨み、罪状も問わずに【親鸞の兄弟子4名を死刑】とし、法然を含む門下の8名(含む親鸞)を島流しとしました。

 日本史上、死刑が実行されたのは、これが初めてで、しかも罪状も告げられず、取調べもなく、いきなり死刑執行となりました。この大事件に対して、親鸞は主著「教行信証」の末尾で、後鳥羽や順徳を名指しで厳しく批判し、許されないことであると糾弾しています。

 親鸞は兄弟子にあたる北条政子の供養に尽力しました。義時の長男の二代目執権泰時に頼まれてのことで、泰時の息子の一人は、親鸞が稲田から京都に帰る(後鳥羽朝廷全員が処分され、全国の荘園もすべて没収された為に可能となった)直前に、親鸞に帰依し浄土真宗の寺を開基しました。

 
 武田康弘
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