日々の生活を踏まえ、生々しい現実を前に、リスクを背負って生きる、そこから考えを紡ぎ出す。
そういう基本がなく、
情報を収集し、あるいは、本の読解や、知のパズルを解くことで、なにかをなし得たと思う。
現代は、そういう思想や哲学ばかりです。人間力は弱く、観念知・表層知による哲学だけになってしまいました。みな口舌の輩に過ぎません。
受動的であること、主張しないことが「いい人」とされ、闘うことのできないひ弱な人間を育成することが教育とされ、既存の価値に従って序列を上げていくことが優れた生とされ、受験知が文化となる。
なんと愚かなことか。
学者や評論家が偉い!?口先だけで、実力のない人。たいしたことはできないで、言葉だけが達者な人。肩書き抜きの討論からは逃げる人。すぐオタオタする弱虫。
わたしは、あなたは、いったい何が、どれくらいできるのか? 口先で誤魔化す人生は悲しいです。服を脱ぎ、裸の自分を見つめなければ。
武田康弘