ご存じですか?
平安初期の村上天皇を最後に、天皇という名称は日本からなくなったことを。
天皇と名乗った最初の人物=天武(記紀編纂を命じた)から290年余りで、終わりました。
力を失い京都周辺のローカル王になったからです。
以後は、今上とか御門とか・・・と呼ばれ、死後は、○○院になりました。
天皇を再び名乗ったのは、江戸後期に幕府の力が衰えたのを見て、野心をもった光格が最初です。
それ以降いまの徳仁さんまで8名しかいません。
日本はずっと天皇家が治めてきた国という安倍派や維新の会のウソは酷すぎる話です。
日本史の教科書も、天皇という言葉さえない大部分の時代・時間も○○天皇とか書いているのは、もう恐ろしい洗脳教育で、開いた口がふさがりません。
なぜ、ほんとうのことを教えないのか?
それは、明治維新政府が捏造(ねつぞう)した天皇教を今日まで引きずっているからです。生きている生身の人間を神とする(天皇という名の記号にする)のは、カルト教そのものですが、それが清算できません。だから自由・人権をはく奪したままです。
それまでの日本の歴史には一度もなかった「一世一元の元号制度」をつくり(岩倉具視の考案)、時間・時代まで天皇の下におき管理するという古代王制の思想と手法を19世紀になり、行う。
また、皇室文化とは京都文化なのにも関わらず、何一つ関係しない東国の江戸城に住まわせ、敗戦後もそのまま一家族を江戸城跡に住まわせて、皇居と呼ばせている。日本の伝統や文化を大切にするなら、京都御所に戻すことが必要なのに、そのままにしている。
明治のつくった天皇カルトを清算し、正しく健全な思想にする。皇族の人々にも人権を保障し、日本の伝統文化を回復させる。これは急務です。
統一教会が、日本の政治を支配してきた自民党など右派グループと深く関わっていることが明白になったいま、皇族とそれ以外のほぼすべての国民のために、天皇教に終止符をうつことが必要です。ウソはいけません。
憲法の天皇条項も、1条「天皇は、国民統合の象徴であり、」は、いまもなお明治政府作成の天皇現人神(あらひとがみ)を引きずり、そのソフト化にすぎません。GHQが参考にした高野岩三郎や鈴木安蔵による民間憲法案では、1条「主権は国民にあり、天皇は儀礼を司るのみ」となっていましたが、マッカーサーが天皇制度利用のために、シンボル(象徴)という言葉を入れたのです。
武田康弘