夏場に一度は訪れる場所の一つに菊池渓谷がある。
熊本県北部の菊池市でも、大分県境に近い位置にある。
阿蘇の北外輪山の伏流水が湧き出る辺りで、夏場はとても涼しく訪れる人も多い。
冬を除いて各季節に一度は出掛けるのが、我が家の習わしになってしまった。
例によって人出の少ない時期を狙って出掛けてみた。
(発電所の取水口)
この菊池川の上流部には4箇所ほどの水力発電所があるが、これは一番上流部の取水口である。
渓谷の中には入っているのだが、この取水口に架かる吊り橋を渡った辺りから散策路が整備されている。
(吊り橋から上流方向)
取水口の堰のため水は溜った状態で静かに流れている。
全般に靄が掛かったように見えるのは、川面の霧が漂っているため。
(鬱蒼とした森と滝)
滝には各々名前がつけられているが、ここでは省略する。
滝壺から吹き上げる飛沫と漂う冷たい霧を堪能出来る。
(森の切れ間から陽光も)
光が当ると水が白とブルーになる。
川の水はグリーン系ではなくて、あくまでブルーで深いところはコバルトブルーから黒に見えてくる。
(滝と霧)
辺り一面マイナスイオンだらけで、つい深呼吸がしたくなる。
(各種の着生植物)
古い木の幹や枝には、様々な植物が着生している。
ぶら下がって飛沫と風に揺れながら空中生活をしているものも多い。
(広河原)
一般的な観光客のための遊歩道は、この広河原を終点とする。
河床は一枚岩で、水深は20~30cm位だから小学生でも渡ることは出来る。
ただ、水温が極端に低いので足が痺れて3分の1ほどの場所で諦めて引き返す人が殆どである。
実際の川は、まだ上流部があって深葉渓谷と名前を変えて続くが菊池渓谷はここまで。
エネルギー体質の相方が空腹を訴え始めたので、水の流れていない岩に腰掛けてお握りをぱくつく。
帰りは楽なコースの遊歩道を歩いて駐車場へ。
かくして、お握り携行で菊池渓谷までという夏のイベントの一つは目出度く終了。
渓谷は秋のイベントまでしばらくのご無沙汰。
「壮大な自然だ神の野心作」・・・しろ猫